相談援助と福祉住環境整備

【⑥ケーススタディ5:地域密着型・有料老人ホームの開設】活動を継続するためには? vol.773

2022-07-26

こんにちは💛 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の視点から『ケーススタディ5:地域密着型・有料老人ホームの開設』について6回に分けて書いていきます。今回は最終の6回目になります。

これからの課題

Contents

1.地域密着型有料老人ホームの開設
 ◉建物の概要
 1⃣まとめ
 (1)活動を継続するためには?
 (2)これからの課題
 

1.地域密着型有料老人ホームの開設

今回は、事例として「地域密着型有料老人ホームの開設」について書いていきます。

全体の流れとして、

  • 1⃣対象ケースの概要
  • 2⃣経緯1:住民主導の福祉の胎動
  • 3⃣経緯2:「デイ愛甲原」開設
  • 4⃣経緯3:「風の丘」開設に向け
  • 5⃣地域密着型複合施設「風の丘」
  • 6⃣まとめ

となっています。今回は、「6⃣まとめ」について書いていきます。

良かったら、

から見ていただけると、流れがわかりやすくなると思います。

●建物の概要
・名称:風の丘
・所在地:神奈川県伊勢原市
・運営:NPO法人一期一会
・事業:食事サービス、居宅介護支援事業所、小規模多機能型居宅介護(登録定員25名)、介護保険外の生活支援サービス、住宅型有料老人ホーム(14室)
・構造・規模:個室14室(11.7~13.83㎡/木造2階建て/建物面積688.71㎡・延床面積499.80㎡(うち、有料老人ホーム337.68㎡)
・開設:2006年5月

1⃣まとめ

川上さん(愛甲原住宅で住民参加福祉を主導していく人物)は、地域の人から相談を持ち掛けられ、自分に何ができるのかを真剣に考え、ネットワークを駆使して、必要とされる活動や事業の基盤整備を行いました。

「なるべく大勢で関わってつくる」参加型福祉を実践するため、まちづくりの勉強会を立ち上げて住民で知恵を出し合うだけでなく、

  • みんなで事業を企画し、
  • 主資金を出し合い、
  • スタッフを育て
  • 運営を行いました。

その過程で培った「信頼」をベースに、さらに地域の繋がりを豊かに形成していくことが、すなわち、福祉のまちづくりなのです。

また、住民同士の自発的な「支え合い」の活動の延長線上に多様なサービスや事業が展開されているため、「介護する側とされる側」、あるいは「スタッフと利用者」という一方的な関係になりません。

必要なサービスを受けながらも地域の暮らしや、文化をともに築いてきた先輩であり仲間として尊重され、尊厳を保ちながら、最後までの暮らしが保証されています。

(1)活動を継続するためには?

活動を継続させるためには、「お互いの距離」を適切に保つこと。それが何より重要であり難しいと川上さんは強調します。

川上さん自身が、愛甲原住宅に越してきた当初、姑から受けた指摘がこの「お互いの距離」であり、利用者もスタッフも互いの家族のことまで熟知した住民同士であることから、互いのプライバシーに深入りすることなく、相手を尊重し思いやる成熟した人間関係を確立することが前提として求められています。

また、様々な主体との「摩擦」を少なくすることも、地域で活動するためには重要になります。

川上さんは、新しい事業を始めようとするときは、まず、行政に相談に行きます。

様々な機関とコミュニケーションをよく取り、いつでも協力を得られる信頼関係を構築しておくことが不可欠になります。

(2)これからの課題

これからの最大の課題は、一斉に少子高齢化が進む全国のほかのニュータウンと同様、人口減、特に若年世帯の減少になります。

そこで、2013年(平成25年)4月から、地域の大学と連携し、若い世代による「CoCoてらし隊」を結成しました。

さらに同年、主に退職後の男性から成る、ボランティア組織「CoCoいきましょ会」を創設。

この会は、「この地で生きていきましょう」「この地からみんなで出掛けましょう」をモットーに活動し、2020年より法人から独立しました。

最近、若い世代が愛甲原住宅に越してきて、子どもの声も聞けるようになってきました。

この第3世代も加え、地域住民が世代を超えて繋がり支え合う「多世代共生」のまちづくりは続きます!

地域密着型サービス
ケーススタディ

他の『ケーススタディ』記事はこちらから・・・
【①ケーススタディ1:住宅編】脳性麻痺のある子どもがいる家族の転居 vol.748
【②ケーススタディ1:住宅編(脳性麻痺のある子ども)】課題の検討・3つのリフト案 vol.749
【③ケーススタディ1:住宅編(脳性麻痺のある子ども)】リフト設置計画における3つの配慮 vol.750
【④ケーススタディ1:住宅編(脳性麻痺のある子ども)】リフト設置後の2つの課題と3つの変化 vol.751
【❶ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】築45年の戸建住宅からマンションへ vol.752
【❷ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】プランニングのポイント vol.753
【❸ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】制度の利用(日常生活用具給付等事業) vol.754
【❹ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】改修の6つの問題点 vol.755
【❺ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】工事結果の7つの評価 vol.756
【①ケーススタディ3:脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修】ヒアリングで課題の整理 vol.757
【②ケーススタディ3:脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修】4つの課題と対応策 vol.758
【③ケーススタディ3:脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修】介護保険制度の利用 vol.759

気になるワードがありましたら、下記の「ワード」若しくは、サイドバー(携帯スマホは最下部)に「サイト内検索」があります。良かったらキーワード検索してみて下さい(^▽^)/

ADL QOL グループホーム ケーススタディ コミュニケーション ノーマライゼーション バリアフリー ブログについて ユニバーサルデザイン 介護の法律や制度 介護サービス 介護予防 介護保険 介護福祉士 介護福祉職 他職種 住環境整備 入浴 入浴の介護 医行為 喀痰吸引 地域包括ケアシステム 多職種 尊厳 感染症 支援 施設 権利擁護 社会保障 福祉住環境 福祉住環境整備 福祉用具 経管栄養 老化 脳性麻痺 自立支援 視覚障害 認知症 誤嚥性肺炎 障害について 障害者 障害者総合支援制度 障害者総合支援法 食事 高齢者


人気ブログランキング

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

に参加しています。よかったら応援お願いします💛

Twitterのフォローよろしくお願いします🥺





Follow me!

  • X
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

-相談援助と福祉住環境整備
-, , , ,