【③ケーススタディ3:脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修】介護保険制度の利用 vol.759

こんにちは💛 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の視点から『ケーススタディ:脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修』について4回に分けて書いていきます。今回は3回目になります。

建築会社(工務店)・PTとの折衝

Contents

1.脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修
 1⃣課題への対応
 (1)建築会社・工務店との折衝
 (2)関係者との折衝
  ◉PT(理学療法士)との折衝
 (3)制度の利用
  ◉ケアマネージャーを通じた介護保険制度の利用
 2⃣デイサービスへの提案

1.脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修

今回は、事例として「脳梗塞による障害を持つ高齢者の住宅改修」について書いていきます。

全体の流れとして、

  • 1⃣対象Fさんのケース概要
  • 2⃣課題の把握
  • 3⃣課題の検討
  • 4⃣課題への対応
  • 5⃣評価と新たな課題
  • 6⃣まとめ

となっています。今回は「4⃣課題への対応」について書いていきます。

良かったら、

から見ていただけると、流れがわかりやすくなると思います。

🔵建物の概要
・状況:木造2階建て(築25年)
・増築不可
◉Fさんの概要
・性別:女性
・年齢:76歳
・疾患・障害:脳梗塞による左片麻痺
・入院中のADL(生活基本動作):排泄・入浴は介助
・移動方法:室内は杖歩行、屋外は介助用車椅子
・介護認定:要介護認定2
・介護の状況:息子夫婦
・家族構成:息子夫婦(夫59歳、妻50歳)、孫(女性・30歳、20歳)

1⃣課題への対応

(1)建築会社・工務店との折衝

福祉住環境コーディネーターとして、大方のプランニングができた段階で、実際に工事をしてもらう工務店の人と現場に同行してもらい、「できること、できないこと」の確認をしました。

幸い、和室とダイニングキッチンの間仕切り壁は問題なく撤去できるらしく、スムーズな動線の確保はできることになりました。

福祉住環境に詳しい工務店に工事の依頼をしたので、動線やアプローチ方法などはこちらの要望に関して十分理解してもらえました。

福祉住環境整備の場合、意匠性(デザイン性)を無視されがちですが、今回は対象者が女性であり、友人に来てもらうことを前提とした部屋へのこだわりを理解してもらい、寝室が病室的にならないようにして欲しいというコーディネーターとしての希望を伝えました。

工務店の人が、福祉住環境コーディネーター2級の資格を持っていたので、対象者の精神面のサポートの大切さもよく理解していました。それにより、話はスムーズに進めることが出来ました。

トイレの空間の拡張も、階段下の利用で何とかできるとのことで、前方に余裕を持たせることが出来ることになりました。

居間に関しては、Fさんが最後までこだわっていた、ベッドを置きたくないという希望を尊重して、床から一部を400mmかさ上げをして、畳スペースを付けるという提案をしようと思いました。

これについても工務店の人に見てもらうと出来るとのことだったので、Fさんに後日提案をしてみることにしました。

(2)関係者との折衝

実際の改修に際しては、建築会社のほかにも各種関係者との連携による対応が必要になります。

◉PT(理学療法士)との折衝

Fさんの住宅改修は、本人の退院までに済ませなければならないというものだったので、退院前にPT(理学療法士)に会わせてもらい、現在のFさんの状況から、今後のリハビリでFさんの残存機能がどこまで回復し、有効に使えるかを聞くことが出来ました。

PTさんの当初の見解では、Fさんの年齢からしても、杖歩行さえ出来るかどうかといった内容でしたが、Fさんの頑張りで、杖歩行は何ら問題ないとのことで、自宅でのADL(日常生活動作)は予想以上に出来るであろうとの回答をいただけました。

Fさんの最初の様子では、入浴は自宅では危険かもしれない、デイサービスでの入浴が主になるかもしれないと言われていましたが、息子さんもFさんを自宅で入浴させてあげたいとの思いが強く、リハビリに協力をしたことが結果的にFさんのやる気を起こさせました。

PTさんによると、腰かけながら浴槽に入る、いわゆる「座位またぎ入浴」が出来る環境であれば問題なく自宅でも入浴ができるとの回答をいただけました。

(3)制度の利用
◉ケアマネージャーを通じた介護保険制度の利用

介護保険制度の居宅介護住宅改修費の支給では、対象工事の支給限度基準額20万円の9割(所得に応じて8割・7割)を支給してもらうことが出来ます。

今回は、

  • トイレの開き扉を引き戸にする扉の取り替え
  • 畳をフローリングにするという床材の変更
  • 浴室入り口の段差の解消
  • トイレ・浴室に手すりを取り付ける

などが対象工事になります。

Fさんの場合、一定の所得があり、上限の20万円の8割を支給してもらえるので、2割に当たる4万円を負担することになり、20万円以上の部分は自己負担になります。

介護保険制度を利用するので、住宅改修の理由書を書いてもらうために、担当のケアマネージャー(介護支援専門員)と会う必要があり、その時点で退院後のケアプランを教えてもらい、入浴は自宅ですることの確認をしました。

これは、デイサービスでの入浴を主として自宅での入浴を考えていなければ、浴室の住宅改修をする必要がなくなるため、確認が必要でした。

ケアマネージャーは、福祉住環境コーディネーターと連携を取れば、Fさんによって、使いやすく、安全な住環境の提案ができるであろうと、詳しく打合せし情報交換することに非常に協力的でした。

2⃣デイサービスへの提案

住宅改修や、福祉用具の利用以外にも、週に何回かはデイサービスに行ったほうが良いとの見解で、ケアプランが立てられたのですが、Fさん自身は片麻痺になった自分が外に出ることを嫌がっているということと、デイサービスに良いイメージを持っていないことがわかりました。

そこで、福祉住環境コーディネーターとしても、デイサービスに行かれている人たちの前向きで楽しい体験をFさんにお話ししてみることを、ケアマネージャーとも家族とも約束しました。

「元気になっていただくためには、デイサービスに行っていただくことがご本人のためにはいいのですよ」と、Fさんに色々な人から言われることによって、デイサービスを嫌がっている自分がもしかしたら「食わず嫌い」のような気がして、楽しいところなのかもしれないのなら行ってみようかな、という気持ちに変化してきました。そこで、まずは体験で行ってみることになりました。

デイサービスに行っていただくことは、Fさんのためにはもちろん、レスパイトケアとしての効果も期待できるため、家族からは非常に喜ばれました。

今回はここまで。次回は、 「5⃣評価と新たな課題」について書いていきます。良かったら見に来てください!

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