【❹入浴の介護】特殊浴(機械浴)での16の介助方法、留意点と根拠について vol.563

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「生活支援技術」の中から『入浴の介護』について。様々な入浴方法を細かく12回に分けて書いていきます。今日は4回目です!

浴室での16の介助手順と留意点・概要

Contents

1.特殊浴(機械浴)を使用しての入浴
 ◉必要物品
 1⃣浴室での16の介助手順と留意点・概要
2.まとめ

1.特殊浴(機械浴)を使用しての入浴

入浴用のストレッチャーを使用し、臥位姿勢で入浴します。機械浴ではブレーキなど足で機械操作をするので、介助者は入浴用サンダル(長靴など)をはき、足のケガを防ぎます。介助者は2人で介助します。

◉必要物品

特殊浴(機械浴)での必要物品

〈必要物品〉
フェイスタオル2枚、洗身用具(ウォッシュクロス、浴用手袋、スポンジなど)、バスタオル1~2枚、シャンプー、リンス、石鹸、ヘアブラシ、湯温計、ドライヤー、着替えの衣類(下着、上着、おむつ、尿取りパッドなど利用者に応じて)、など
※着替えの衣類を一緒に準備します(自己選択)

1⃣16の介助手順と留意点・概要

浴室での16の介助手順と留意点・概要

介助手順: 利用者に入浴の目的・内容を説明し同意を得ます。気分や体調を確認し必要な物品を整えます。
留意点と根拠】➡利用者の意向を確認し、自己決定を尊重します。これから行う介助の方法・手順を理解してもらいます。
※介助内容を知ることで、利用者が安心・納得して行為を行うことに繋がる。

介助手順: 脱衣室・浴室の温度を調節します。
留意点と根拠】➡24±℃に調節します。
※温度差をなくすことで、ヒートショックを予防する。また利用者が寒さを感じないようにする。

介助手順:浴槽に湯をはります。
留意点と根拠】➡38~41℃の湯をはります。
※副交感神経が優位になる温度にすることで血圧を高めずリラックス出来るようにする。

介助手順:利用者を脱衣室に誘導します。必要に応じて介助します。
・排泄を済ませてもらいます。
留意点と根拠】➡利用者の移動能力に応じた方法で安全を確保します。
※温熱効果、水圧効果で排泄しやすくなるため、事前に排泄を済ませておく。

介助手順:車いす又はストレッチャー上で脱衣介助します。
・動かないように確実にブレーキを掛けます。
留意点と根拠】➡不要な露出を避け、プライバシーを守ります。
※プライバシーの保護は利用者の人格を尊重することに繋がる。

介助手順:仰臥位でストレッチャーに乗り、タオルで胸・陰部を隠します。
留意点と根拠】➡羞恥心に配慮します。
※女性は胸・陰部、男性は陰部を隠しプライバシーを守ります。

介助手順:髪を洗います。
・シャンプーを十分に泡立ててから洗い、十分にすすぎます。
・シャンプーの温度は先に介助者が確認し、利用者本人にも気持ち良い温度かどうか確認します。
留意点と根拠】➡ 洗う順番や湯温は本人の好みに合わせます。
※湯が顔にかかったり耳に入らないように、額から後ろに向けて湯を流します。

介助手順:シャワーを身体にかけます。介助者が湯温を確認した後に利用者の手(健側)で確認し、心臓に遠い足元から湯を掛けます。
留意点と根拠】➡介助者はシャワーヘッドに指をかけ、温度変化をすぐに察知できるようにします。
・介助者はシャワーヘッドに指をかけ、温度変化をすぐに察知できるようにします。
※心臓から遠い部位から湯をかけることで、温熱刺激を最小にする。

介助手順:からだを洗います。
・石鹸を十分に泡立ててから洗います。
・背部を洗う時には健側を下に側臥位にします。
・陰部が露出しないように配慮します。
・からだを洗う時に皮膚など全身を観察します。
留意点と根拠】➡泡で汚れを浮かせます。介助者の1人はからだを支え、1人は洗います。
・介助者は視線に気を付けプライバシーを守ります。

介助手順:泡を洗い流してから浴槽に入ります。この時からだが浮かないように固定ベルトをします。
留意点と根拠】➡羞恥心に配慮し、胸と陰部をバスタオルで覆ってベルトをします。

介助手順:湯につかる時間は個人の状態によって考慮します。
・浴槽には温度が表示されますが、湯をかき混ぜて温度を確認します。本人に気持ち良いかどうかを聞いて、温度が低い時には湯を入れ適温にします。。
留意点と根拠】➡時間が長いと疲労します。
・体温は湯温より低いので、浴槽につかると湯温が下がります。。
・湯温を一定に保つと浴槽につかる時間が短くても十分に温まります。
・手が拘縮している場合は、肘関節、手関節の順に屈曲すると、握った手が少し緩みます。緩んだ親指側から開いて洗います。
※浴槽内は温熱作用、浮力作用により拘縮した手が緩みやすくなるため、関節を屈曲させ緊張を和らげる。

介助手順:浴槽から上がりストレッチャーに移ります。
・からだの水分を拭き取ってから脱衣室に移動します。
・バスタオルで水分を拭き取ります。
・足の指の間を綺麗に乾かします。
留意点と根拠】➡羞恥心に配慮します。
・からだに水分が残っていると、蒸発する時に体温が奪われ皮膚も乾燥します。

介助手順:保湿剤を塗布(全身または部分的に)、新しい下着・衣類の着替え、ドライヤーで髪を乾かす。
留意点と根拠】➡保湿剤は水分を拭き取り皮膚が湿っているうちに塗布し皮脂膜が失われ乾燥するのを防ぐ 。

介助手順:最後の入浴車の後で、浴槽、ストレッチャー全てのパーツを外して、隅々まできれいに洗い乾かします。排水溝もきれいに洗います。
留意点と根拠】➡機器の不具合がないかも確認します。
※清潔の保持、感染予防、事故防止のため。。

介助手順:脱衣室または部屋で水分を摂取します。。
留意点と根拠】➡入浴後は水分を摂って休息します。
・介助者も水分を補給することで、集中力低下や疲労・脱水予防など、介助者が要因となるリスクを減らします。

介助手順:記録します。
留意点と根拠】➡利用者の状態や状況を記録します。

2.まとめ

特殊浴(機械浴)は事前に取扱説明書をよく読み、機械操作を熟知しておくことが必要です。利用者が入浴中に電源が落ちた時の対応方法など定期的に訓練をしておきます。

特殊入浴はストレッチャーと浴槽を連結する時や、浴槽に移る時に音の振動があります。

利用者が仰臥位のため周りの様子が見えません。様子が見えないのに振動だけが伝わるのは怖いことです。行為の前には必ず声を掛け静かに操作することが大切です。

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