【❹ケーススタディ2:障害者の転居先の改修】改修の6つの問題点 vol.755

こんにちは💛 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の視点から『ケーススタディ:障害者の転居先の改修』について5回に分けて書いていきます。今回は4回目になります。

10か所の工事内容

Contents

1.築45年の戸建住宅からマンションへ(障害者の転居を見越した改修及び転居先の改修)
 1⃣課題への対応2
 (1)転居先住宅の改修
  ❶改修の6つの問題点
 (2)工事内容
  ①玄関の改修
  ②冷暖房装置の設置と床材の変更
  ③扉の改修
  ④洗面台の設置
  ⑤カウンターの設置
  ⑥トイレの改修
  ⑦浴室の改修
   ◉課題
   ◉プランの検討
   ◉工事の実施
  ⑧キッチンの改修
  ⑨インナーテラスの改修
  ⑩その他
 2⃣計画の検討 

1.築45年の戸建住宅からマンションへ(障害者の転居を見越した改修及び転居先の改修)

今回は、事例として「築45年の戸建住宅からマンションへの転居」について書いていきます。

全体の流れとして、

  • 1⃣対象Cさんのケース概要
  • 2⃣課題の把握
  • 3⃣課題の検討
  • 4⃣課題への対応
  • 5⃣評価
  • 6⃣まとめ

となっています。今回は「4⃣課題への対応2」について書いていきます。

良かったら、

から見ていただけると、流れがわかりやすくなると思います。

◉Cさんの概要
・性別:女性
・年齢:50歳
・疾患:二分脊椎症 L4
・障害:両下肢運動障害、両下肢感覚障害、膀胱直腸機能障害
・身体障害者手帳:1種1級
・日常生活動作:車椅子自走/外出は自家用車を運転
・家族構成:父(有料老人ホームに入居中)、母(同居、要支援1、認知症)、弟(別世帯)

1⃣課題への対応2

設計士Eさんによる複数案が提案され、検討がすすめられました。

(1)転居先住宅の改修
❶改修の6つの問題点
  1. 床材がスラブ直接施工で、かつ、防音フローリングになっているので不陸(凹凸がある、水平でないこと)があり、床暖房の敷設には既存床材を剥がす必要がある。
  2. 新規床下地に床暖房と床材を張ると、床高が15mm上がって、玄関上がり框が40mmになる。
  3. 床下の懐がないので、排水管の移動ができず、便器の移動ができない。
  4. トイレのドア、洗面室入り口の引き戸の間口幅が狭く、車椅子では中に入れない。
  5. システムキッチンは並列式であるが、車椅子では間隔が狭く使いづらい。
  6. インナーテラスからの出入り口は段差があり、庭園灯、植え込み(共有庭部分)が邪魔になり、スロープも作れないので車椅子での出入りは不可能。
(2)工事内容
①玄関の改修

玄関上がり框部分にミニスロープを設けました。

②冷暖房装置の設置と床材の変更

Cさんは、下肢の温熱感覚が損なわれているので、安全な床暖房とエアコンで室内の温湿度調整を行うことにしました。(浴室には浴室暖房乾燥機を設置済)

以前の住宅では、電気ストーブで気付かないうちにやけどすることがありました。

床暖房敷設に伴い、既存床材を剥がし、新たに床下地と店舗用床材を張り、居室や居間と玄関、廊下との段差が出来てしまうので、洗面室、浴室以外はすべて床材を張り替えました。

既存の防音フローリングは、車椅子には不適当だったので、操作性が良くなりました。

③扉の改修

頻繁に出入りする、居室2、洋室1、洗面室、リビング、ダイニングの入り口ドアを引き戸に変更するとともに、開口幅を広げました。

車椅子の使用を考えて回遊できる同線上に引き戸を設置しました。

④洗面台の設置

Cさんは、転居前の既存住宅では浴槽から出ることが困難になっていたのでシャワー浴ですませていました。

洗髪を洗面台でしたいという希望があり、居室2に電気温水器付き対応型洗面台を設置しました。

電気温水器付き対応型洗面台を設置することで、体調がよくない時や、入浴ができない時の清拭にも便利になります。

⑤カウンターの設置

テレビ、パソコンや周辺機器をまとめて置き、作業をしやすくするために、居室1に収納棚付きカウンターを造作しました。

⑥トイレの改修

トイレは、廊下からの開口が狭くアクセスできないので、便器の向きを180度回転させ、居室2から直接アクセスする方法を検討しました。しかし、居室2が狭くなるので、洋室1からアクセスする方法に変更しました。

廊下側のドアはそのまま残し、洋室1側に新たに2枚引き戸を設けました。

居室等への床暖房敷設により、床高が15mm上がるのに合わせて床高を調整しました。

普通便座から洗浄機能付き便座に交換し、便座側面に横手すりと、跳ね上げ式の手すり、入り口に車椅子からの移乗のための縦手すりを取り付けました。

⑦浴室の改修
◉課題
🔵転居先住宅を改修するまで、Cさんは洗面室の引き戸の開口幅が狭いので、浴室に入ることが出来なかった
🔵浴室は広く十分なスペースはあるが、浴槽のまたぎ段差が洗い場側430mm、浴槽の深さは550mmある。
🔵母親にはちょうどよい浴槽の高さだが、Cさんには乗り越えられない。

Cさんには、シャワー浴で暫く我慢してもらい、動作確認をしてから浴室の改修をすることにしました。

◉プランの検討

浴槽の4隅に支柱を立てXYレールが他のリフトを導入し、洗い場から浴槽内に移動するプランを立てました。

この工事は転居先自治体の「住環境整備費助成事業」の申請をして、CW・ケースワーカーさん、リハビリセンターのPT・理学療法士さんがCさんの生活状況や身体機能を確認し、プランの適否を判定しました。

◉工事の実施

Cさんは、リフトを自分で操作するので移動するための横手すりを2本取り付け、上下移動はリモコンで行うことになりました。

母親用には浴槽出入りに横手すりを1本、入浴用椅子と浴槽内に滑り止めマットを敷きました。

⑧キッチンの改修

システムキッチンは2列並列型なので、母親とCさんが別々に使うことが出来ますが、車椅子では自由に動くスペースが取れません。また、冷蔵庫が奥にあり、車椅子でのアクセスは不便です。

シンク部分のカウンターを壁から離し、レンジ部分のカウンターとの間隔も900mmとりました。

給水・給油は、天井からの配管なので柱型を作って配管スペースとしました。シンクの位置移動に伴い、ダウンライトを1基増設しました。

カウンターの高さは、レンジ側760mm、シンク側810mmとしました。

シンク下は収納引き出しを撤去し、車椅子が入れるようにしました。

⑨インナーテラスの改修

インターテラスは居間の一部、または、母親の趣味の部屋として使用したいという希望があったので、段差を解消して居間と同じフローリングにしました。

車椅子で、インターテラスから出入りすることはほとんどないと思われるので、共有庭へのスロープ等は今回見送りました。

⑩その他

給湯器のリモコンや、インターホンの操作盤が車椅子からは手が届かないので、200mmほど下げました。

キッチンの換気扇は、手元スイッチを付けました。

Cさん居室の既存収納パイプハンガーは、昇降式に変更し、洋室1に既存住宅から据置しリフトを運搬し設置しました。

2⃣計画の検討 

基本計画ができてからショールームを回り、

  • 洗面台の選択
  • システムキッチンの高さの決定
  • サンプルを取り寄せて床材や建具の把手の選択

など、具体的な検討を行いました。

今回はここまで。次回は、 5⃣評価 」「6⃣まとめ」を書いていきます。良かったら見に来てください!

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