【①聴覚・言語障害とは?】特性の理解と生活上の不便不自由なこと vol.164

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。今日は福祉住環境の中から「視覚障害」について、今日と明日の2回に分けてまとめていきます。

聴覚障害の原因疾患と治療について

Contents

1.聴覚障害とは
2.原因疾患と治療・リハビリテーション
 1⃣伝音難聴の原因疾患と治療
 2⃣感音難聴の原因疾患
 3⃣成人期以降に聴覚障害を生じた場合のリハビリテーション
3.生活上の不便・不自由
4.生活上の配慮・工夫
5.福祉住環境3つの整備

1.聴覚障害とは

聴覚とは?
空気の振動によってできた音波が耳で受容され、蝸牛で電気信号に変換され、聴神経を通って大脳に伝えられ、音として知覚される感覚のこと。この経路のどこかに機能低下が生じると、聴覚障害(難聴)が起きます。
聴覚の経路は、音の振動を蝸牛に伝える「伝音系」と、音を電気信号に変えて脳に伝え認知する「感応系」に分けられ、前者の障害による難聴を「伝音難聴」、後者を「感音難聴」といいます。
※機能低下のある場所の違いだけでなく、聞こえ方が異なります。

2.原因疾患と治療・リハビリテーション

1⃣伝音難聴の原因疾患と治療

原因疾患:中耳・内耳の機能低下・中耳炎が代表的な疾患になります。慢性中耳炎では、鼓膜に大きな穴が開き、浸出液(耳垂れ)が出ることもあり、重度の場合には手術が行われます。
感音系には障害がないため、比較的言語音明瞭度(言葉の聞き分け能力)がよく、音を大きくすれば聞き取れます。
※聴覚の改善が望めない場合は、補聴器の適応となります。

2⃣感音難聴の原因疾患

原因疾患:中耳~聴覚中枢の機能低下。「加齢性難聴」「音響外傷性難聴」「突発性難聴」「メニエール病」などが代表的な疾患となります。ただし、原因不明であることも多いです。

  • 音声外傷性難聴:強大音に一時的にさらされたり、騒音を長時間聴くことによる難聴。
  • 突発性難聴:突然耳が聞こえなくなる。一側性であることが多い。
  • メニエール病:めまいや発作、耳鳴り、難聴を繰り返す難病。

3⃣成人期以降に聴覚障害を生じた場合のリハビリテーション

補聴器:適合調整と慣れるまでの練習が必要となります。
人工内耳:調整と聞き取り訓練が必要となります。
❸補聴器や人工内耳を装用しても、完全に元の聞こえの状態に戻るとは限りません。そのため、読話や手話など、新たなコミュニケーション手段の学習、会話の進め方の工夫が必要となります。

聞こえとは?

音の高さは周波数(ヘルツ)で表され、値が高くなるほど高い音として聞こえます。人が音として聴くことが出来る範囲は、約20Hzから約20.000Hz程度。音の大きさは、dB(デシベル)という単位で表します。WHOによる難聴の分類では、平均聴力は正常の場合25dB以内で、難聴は軽度から最重度まであり、最重度は91dB以上となります。

3.生活上の不便・不自由

  1. 周囲から音や音声言語を通した情報の入手が困難となる。
  2. 会話などのコミュニケーションを行うことが困難となる。
  3. 外見上障害があることが分からず、必要な援助を得にくい。
  4. 受傷時期により障害が異なる。
  5. 地域社会や家庭内でコミュニケーション困難や不足が生じると、社会活動や楽しみが減ったり、孤立したりしてしまうことがあります。

・言語習得期以前の聴覚障害:音声言語の習得及び発音面も障害(構音障害)が生じることがあります。
・中途障害:音声言語習得に影響はないが、難聴による心理面の問題や、社会生活でのコミュニケーションに問題が生じます。
・老人性(加齢性)難聴の特徴:高い音域の聴力から徐々に低下しますが、むしろ言葉が聞き取りにくくなります。そのため、話し声は聞こえても、何を言っているか聞き取れない場合があります。

言葉が聞き取りにくいとは?

音として聞こえるが、言葉は聞き取れない場合があります。感音難聴では一番聞きやすい音声の大きさを超えると、音が耳に響いてかえって語音明瞭度は低下します。また、話す速度が速い、周囲の雑音が多い場合、残響時間が長い場合にも語音明瞭度は低下します。

4.生活上の配慮・工夫

①必要とする介護はコミュニケーションや情報誌入手の支援であります。
②介護者が聴覚障害者とのコミュニケーション方法を工夫します。
③聴覚障害者と他の人とのコミュニケーションが行えるよう、必要な手段・方法を提供します。
④聴覚障害者が自立的に周囲の音・情報を得られるよう、福祉用具や代替え手段を活用します。

5.福祉住環境3つの整備

❶生活空間における音響特性は、「雑音が少ない」「必要以上に反響しない」「衝撃音が出ないようにする」➡ 遮音性の高い壁や窓、吸音性の高い壁や床が必要となります。
❷電話のベル、玄関のチャイムなどの音を聞こえやすくします ➡ 音量を大きく、聞きやすい音域・音質にします。
❸様々な情報が視覚的に分かるように工夫します ➡ 電話のベルの代わりに「フレッシュベル」、玄関のチャイムの代わりに「回転灯」や「フラッシュ」などの室内信号装置を設置します。

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