【❸ケーススタディ4:重度身体障害者・グループホームの開設】入居者・設計士の選定 vol.763

こんにちは💛 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の視点から『ケーススタディ:重度身体障害者・グループホームの開設』について7回に分けて書いていきます。今回は3回目になります。

制度の概要

Contents

1.重度身体障害者・グループホームの開設
 ◉建物の概要/開設当初の入居者の概要
2・課題への対応1
 1⃣制度の概要
 2⃣入居者選定
 3⃣設計士の選定
 (1)設計の依頼
 (2)専門家による検討

1.重度身体障害者・グループホームの開設

今回は、事例として「重度身体障害者・グループホームの開設」について書いていきます。

全体の流れとして、

  • 1⃣対象ケースの概要
  • 2⃣課題の把握
  • 3⃣課題の検討
  • 4⃣課題への対応1・2・3
  • 5⃣評価と新たな課題
  • 6⃣まとめ

となっています。今回は、「4⃣課題への対応1」について書いていきます。

良かったら、

から見ていただけると、流れがわかりやすくなると思います。

●建物の概要
・所在地:東京都
・構造・規模:定員4名/木造2階建て/敷地面積116㎡/建物面積69㎡・延床面積139㎡
・開設:2006年5月
◉開設当初の入居者の概要
・性別・年齢:男性24歳(Kさん)/男性31歳(Lさん)/女性20歳(Mさん)/男性27歳(Nさん)
・疾患:脳性麻痺
・身体障害者手帳:1級
・移動方法:介助用車椅子(Kさん・Lさん)/標準型電動車椅子(Mさん・Nさん)

2・課題への対応

1⃣制度の概要

これから、東京都における「重度身体障害者グループホーム」の概要について書いていきます。

東京都の「重度身体障害者グループホーム」 は国制度(法律)ではなく、東京都の独自要綱によるもので、運営は東京都により支払われる年間約1,400万円の運営費によって行われます。

運営者は、この運営費から施設職員の給与や諸経費を捻出します。

この「重度身体障害者グループホーム」の大きな特徴に、知的・精神障害者グループホームでは基本的に認めらえていない施設内でのホームヘルプ利用が、原則として認められることがあります。

ヘルパー利用に際しては、一般的な居宅でのヘルパー利用と同じく、それぞれの入居者に応じて、

  • 利用時間
  • ヘルパーの種別:身体介護・重度訪問介護

が自治体により決定され、その範囲内であれば入居者は自由にグループホーム内でヘルパーの介助を受けることが出来ます。

施設職員は、基本的に入居者の生活全般をケアしながら、ヘルパーの管理や教育、そして施設運営を行います。

2⃣入居者選定

グループホーム開設のためには、

  1. 土地・建物の調達
  2. 改修・新築が必要な場合は建築士による設計・建築確認業務
  3. 建築・土地・運営などのための資金調達
  4. 職員・ヘルパーの確保
  5. 入居者選定

が必要となります。

この項目では、5の入居者選定の流れを書いていきます。

東京都重度身体障害者グループホームの定員は4人~10人の間で、開設者が自由に決めることが出来ます。

また、補助金額は入居者の人数とは関係なく一定額が支給されます。

今回のケースの場合、なるべく普通の「家」に近い小規模な建物にしたいというOさんの希望から、定員を東京都基準の最低限度である4名または体験入居的な1名を加えた5名とすることが決められました。

入居者を募るにあたり、OさんはまずKさんの通う作業所利用者の家族に呼びかけを行いました。

また、グループホーム設立の準備が進むにつれ、前項のアパートで共に暮らしていたMさんや、高校卒業まで入所施設で暮らし、7年間親元で暮らしていたNさんなどが計画に参加するなど、徐々に広い範囲で入居希望者が集まるようになってきました。

グループホーム用地の購入が決定した時点では、作業所利用者であったKさんとLさん、そしてMさんとNさんの4名が入居希望者として決定しました。

3⃣設計士の選定

(1)設計の依頼

当初Oさんは、準備段階での他のグループホーム視察などにより、コストやリスクを検討した結果、土地・建物は賃貸が望ましいと考えていました。

その際、一般的な選択肢として、

  • ❶土地付き建物をそのまま利用
  • ❷土地付き建物を改修して利用
  • ❸土地所有者に建物を建築してもらいリースバックを行う

などの手法が考えられます。

他施設などの状況により、少なくとも建物の改修が不可欠であると感じたOさんは、改修設計を依頼する建築士の選定を始めました。

その際、NPO法人の事務局長と面識のあった飯野建築工房一級建築士事務所所長Iさん(福祉住環境コーディネーター2級、一級建築士)に相談したところ、医療・福祉施設に豊富な実績を持つこと、またこのグループホーム計画に対し非常に理解があることがわかり、最終的に設計を依頼しました。

この後Iさんは、設計のみならず土地の選定にも深くかかわることになります。

(2)専門家による検討

Oさんが民間不動産業者などを通じ候補地を選定すると、必ずIさんが候補地の図面または実際の状況を確認し、グループホーム建設が可能か検討を行いました。

これは、グループホームが一般の専用住宅に比べ建設に多くの制約を持つためです。

家族ではない人々が1軒の家で生活する場であるグループホームは、形態は一般の住宅と同等でも、建築関係・消防関係の諸法規的には受託以外のより厳しい扱いを受ける可能性が高く、法規上の位置づけは、自治体によって異なり、十分に確認する必要があります。

そのため、今回のケースがどのように扱われるのか、Iさんが行政担当部局・建築課に確認したところ、「建築基準法」上では「寄宿舎」扱いになることが示されました。

寄宿舎の場合、「建築基準法」のみならず、東京都の条例や「消防法」の関係で、避難規定の面で専用住宅より大きな制約が課せられます。

このように、グループホームを設立する場合は、事前に福祉施設関係の法規について十分に知識を持った建築士等の専門家と、密に打ち合わせを行い、条件を整理することが必須になります。

今回はここまで。次回は、「4⃣課題への対応2」について書いていきます。良かったら見に来てください!

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