【⑦高齢者住宅・施設の種類と機能】高齢者施設・住宅の供給状況と事業主体 vol.731

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今回は「福祉住環境」の中から『高齢者住宅・施設の種類と機能』について、7回に分けて書いていきます。今日は最終の7回目です!!

高齢者住宅・施設の供給状況

Contents

1.国土交通省・高齢労働省が共同所管する高齢者住宅
 1⃣高齢者住宅・施設の供給状況
 (1)高齢者住宅・施設の推移
 2⃣高齢者住宅・施設の事業主体
 (1)医療法人を取り巻く状況

1.国土交通省・高齢労働省が共同所管する高齢者住宅

今回は、様々な高齢者施設について、「福祉住環境」の視点から複数回に分けてまとめていきます。※過去にまとめた『高齢者施設』も記事内にリンクを貼ってあります。重複する部分もありますが、良かったらそちらもご覧ください!

わが国の高齢者住宅・施設は種類が多いうえに、いくつもの法令・制度が複雑に絡んでおり、それぞれの特徴を正しく理解するのは容易ではありません。

今回は、高齢者住宅・施設ごとに、

  • 法令上の定義
  • 創設の経緯や変遷
  • ハード・ソフト両面からみた機能

を整理していきます。(次項で図にまとめています)

◉高齢者住・施設と関連する法令・制度

1⃣高齢者住宅・施設の供給状況

主な高齢者住宅・施設の2000年以降の施設数・定員の推移をみると、以下のようになります。

  • 特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健):施設整備のための国庫補助が、2004年度までで廃止された影響もあり、一時期は新規供給の伸びが鈍くなっていたが、2011年以降はいずれも施設数・定員ともに再び増加傾向にあります。介護老人保健施設に比べると、特別養護老人ホームのほうが定員の伸び率は大きい(2009年(平成21年)~2010年の数値の落ち込みについては、調査方法の変更などによる影響を考慮する必要がある)。
  • 介護療養型医療施設、介護医療院:介護療養型医療施設は2006年の時点で、2012年3月末までに介護老人保健施設に転換するなどして廃止するとされたため(その後再三転換期限の見直しが行われ、2024年3月末まで延長)、新たに増えることはなく、2003年をピークに、以降は年々減少している。一方、2018年4月に創設された介護医療院は、介護療養型医療施設からの転換もあり、急速に増加している。
  • 軽費老人ホーム(A型・B型)、ケアハウス:軽費老人ホーム(A型・B型)は、2008年以降は、ケアハウスへの一元化が進められているため、既存施設が存続しているのみであり、徐々に減少している。ケアハウスは、施設数・定員ともに増加傾向にあるが、2000年代に比べると2010年代の伸び率は小さくなっている(2009年~2010年の数値の落ち込みについては、調査方法の変更などによる影響を考慮する必要がある)。
  • 有料老人ホーム、認知症高齢者グループホーム:介護保険制度創設後に急増し、増加傾向は継続している。特に有料老人ホームの増加傾向が顕著である。有料老人ホームのうち、「介護保険法」上の特定施設入居者生活介護の指定を受ける介護付き有料老人ホームは、2006年度以降、新規開設に制限を設ける地方公共団体が多く、近年はそれほど伸びていないが、一方で特定施設入居者生活介護の指定を受けない住宅型有料老人ホームが、介護付きに比べて大きく増加しており。これが有料老人ホームの施設数・定員の増加につながっている。
  • サービス付き高齢者向け住宅:他の高齢者住宅・施設に比べて制度創設からそれほど長い時間は経っていないが、建物の建設・改修費に対する補助や土地・建物に対する各種の税制優遇など国の積極的な供給促進策の効果もあり、短期間で急増した。しかし、制度創設直後に比べると、昨今は新規登録数の伸びが鈍くなってきている。
(1)高齢者住宅・施設の推移

介護保険制度が始まった2000年以降で主な高齢者住宅・施設の定員・利用者数の推移を比較すると、特別養護老人ホームが最も多くなっています(2019年10月現在利用者数62.0万人)。

この20年間では、有料老人ホームが増加し、2013年(平成25年)には介護老人保健施設を追い抜きました(2019年7月現在定員数54.0万人)。

また、2011年に創設された、サービス付き高齢者向け住宅が短期間で急速に増加しています(2019年9月現在登録個数24.9万戸)。

現在我が国で供給されている主な高齢者住宅・施設の施設総数は約5.4万か所、定員は約224.1万人なります。

高齢者住宅・施設の種類ごとに定員を見ると、

  • 特別養護老人ホーム:56.9万人
  • 介護老人保健施設:37.5万人
  • 介護療養型医療施設:3.4万人
  • 介護医療院:1.6万人

となっています。

これらの介護保険施設で99.4万人、全体の44%を供給しています。

従来は、介護保険施設の定員割合が高かったですが、介護保険制度が始まった2000年以降は、有料老人ホームや認知症高齢者グループホームが増加し、また2011年以降はサービス付き高齢者向け住宅も増加しています。

この3種類の高齢者住宅・施設を合わせた定員は106.0万人(47%)で、介護保険施設よりも多くなっており、この傾向は今後も続くと考えられています。

2⃣高齢者住宅・施設の事業主体

介護保険制度は「福祉の民営化」をもたらしました。それまで公的主体の寡占状態だった介護は、多様な事業主体による供給へと移行し、介護サービスの提供に市場原理がと導入されるようになりました。

介護サービス市場が営利法人やNPO法人などにも広く開放されたことによって、高齢者住宅・施設の分野にも株式会社など、多くの民間事業者が参入してくるようになりました。

現在、営利法人の参入が可能な高齢者住宅・施設は、

  • 有料老人ホーム
  • 認知症高齢者グループホーム
  • サービス付き高齢者向け住宅

です。

2000年以降は。介護保険の給付対象となる有料老人ホーム事業、グループホーム事業に参入する営利法人が増え、短期間で施設数は急増しました。

さらに、サービス付き高齢者向け住宅の登録制度が創設されたことで、一層多くの営利法人が高齢者住宅・施設事業に参入するようになり、有料老人ホームとサービス付き高齢者向け住宅を中心に施設数は増え続けています。

(1)医療法人を取り巻く状況

医療法人を取り巻く状況も大きく変化しました。従来、医療法人は有料老人ホームや高齢者向け賃貸住宅の運営を認められていませんでした。

しかし、「医療法」の改正に伴う「医療法人の付帯業務について」(平成19年3月30日付け医政発第0330053号、厚生労働省医政局長通知)により、2007年4月から有料老人ホームが、また同年5月からは適合高齢者専用賃貸住宅(旧高齢者専用賃貸住宅の制度において、高齢者賃貸住宅のうち「介護保険法」で定める一定の居住水準を満たすものとして都道府県知事に届け出がなされたもの)か、生活指導・相談や安否確認、緊急時対応サービスを提供するなど一定の要件を満たした高齢者専用賃貸住宅の運営が行えるようになりました(サービス付き高齢者向け住宅の創設により、2011年10月以降はサービス付き高齢者向け住宅の運営が行えるようになりました)。

今回は、『高齢者住宅・施設の種類と機能』について、全7回に分けて書いていきました。制度や機能については複雑でわかりづらいところが多いですが、少しでも理解しやすくなればよいな…と思いまとめました。良かった他にも色々まとめているので見てみてください!!

施設

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