【②高齢者住宅・施設の種類と機能】療養病棟と介護医療院 vol.726

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今回は「福祉住環境」の中から『高齢者住宅・施設の種類と機能』について、7回に分けて書いていきます。今日は2回目です!!

厚生労働省が所管する高齢者住宅・施設

Contents

1.厚生労働省が所管する高齢者住宅・施設
 ◉高齢者住宅・施設と関連する法令・制度
 1⃣療養病床
 (1)療養病床の定義と整備
 (2)療養病床の2種類
  2⃣介護医療院
 (1)介護医療院の定義と整備

1.厚生労働省が所管する高齢者住宅・施設

今回は、様々な高齢者施設について、「福祉住環境」の視点から複数回に分けてまとめていきます。※過去にまとめた『高齢者施設』も記事内にリンクを貼ってあります。重複する部分も沢山ありますが、良かったらそちらもご覧ください!

わが国の高齢者住宅・施設は種類が多いうえに、いくつもの法令・制度が複雑に絡んでおり、それぞれの特徴を正しく理解するのは容易ではありません。

今回は、高齢者住宅・施設ごとに、

  • 法令上の定義
  • 創設の経緯や変遷
  • ハード・ソフト両面からみた機能

を整理していきます。(次項で図にまとめています)

◉高齢者住・施設と関連する法令・制度

1⃣療養病床

療養病床とは?

療養病床は、急性期の治療が終わり、病状が安定期にある患者や要介護者のための長期療養施設で、療養上の管理、看護、医学的管理下での介護、機能訓練などが行われます。

療養病床は「医療法」に基づく医療施設である病院・施設ですが、

  • 機能訓練室
  • 談話室
  • 浴室
  • 食堂

の設置が義務付けられ、居室面積や廊下幅も一般病床より広くなっています。

また、介護職員も重点的に配置されるなど、慢性期の長期療養に適した環境になっています。

(1)療養病床の定義と整備

病院の入院病床については、1983年(昭和58年)、特例許可老人病棟が制度化されました。これは、主として高齢の慢性疾患患者を入院させる病院に対して、特例的に医師と看護師の配置基準を緩和するというものでした。

1992年(平成4年)には、第2次「医療法」改正により、一般病床と区別した療養型病床群が創設されました。

療養型病床群は、

  • 「病院または診療所の病床のうち、主として長期にわたり療養を必要とする患者を収容するための1群の病床で、人的・物的に長期療養患者にふさわしい療養環境を有する病床群」

と定義しました。

入院病床は、その後しばらくこの区分で分類されていましたが、2001年(平成13年)の第4次「医療法」の改正で、

  • 「結核病床」
  • 「精神病床」
  • 「感染症病床」

のほか、

  • 主に急性期の疾患を扱う「一般病床」
  • 主に慢性期の疾患を扱う「療養病床」

の2つが新たに定義され、病床区分を通じて病院の機能の違いが明確にされました。

この改正により、療養型病床群は「療養病床」に名称変更されることになりました。

(2)療養病床の2種類
療養病床の2種類

療養病床には、医療保険の対象となる「医療療養病床」と、介護保険の対象となる「介護療養病床(介護療養型医療施設)」の2種類があります。

2021年(令和3年)現在、医療療養病床27.9万床、介護療養病床1.7万床の合計約29.6万床の療養病床が存在し、これは病院・診療所の全病床(総計159.2万床)の約2割を占めています。

かつては、老人病院とも呼ばれた療養病床は、必ずしも治療の必要がないのに、家庭の事情などで入院を続ける「社会的入院」の温床と指摘されてきました。

そのため、介護療養病床(介護療養型医療施設)については、2006年に公布された「健康保険法等の一部を改正する法律)によって、2012年(平成24年)3月末までに、介護保険保健施設や特別養護老人ホームなどの高齢者施設に転換し、制度は廃止されることになっていました。

しかし、介護老人保健施設などへの転換が思うように進まなかったことから、2011年(平成23年)の「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律」により、転換期限の見直しが行われ、2018年(平成30年)3月末まで延長されることになりました。

その後、2017年6月に「地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律(地域包括ケア強化法)」が公布され、この改正法に基づく制度改革の一環として、2018年4月に新たな介護保険施設である「介護医療院」が創設されたことに伴い、介護療養病床の経過措置期間がさらに6年間延長され、2024年(令和6年)3月までに介護医療院などへ転換することになっています。

なお、介護療養病床は、2012年4月以降、医療療養病床からの転換を含め、新設は認められていません。

2⃣介護医療院

介護医療院とは?

介護医療院は、病状が安定期にあり、長期にわたり療養が必要な65歳以上の要介護者に対し、療養上の管理や看護、医学的管理下での介護・機能訓練やその他必要な医療、日常生活上の世話をする施設です。

2017年6月に「地域包括ケア強化法」が公布され、同法に基づく制度改革の一環として、2018年4月に創設された新たな介護保険施設です。

「地域包括ケア強化法」では、地域包括ケアシステムの深化・推進を目指していますが、その具体的な取り組みの1つとして、医療・介護の連携の推進があげられ、今後増加が見込まれる慢性期の医療・介護ニーズに対応するためには、

  • 日常的な医学管理が必要な重度要介護者の受け入れ
  • 看取り・ターミナルなどの機能
  • 生活の場としての機能

を兼ね備えた施設の整備が必要とされました。

これを踏まえて創設されたのが介護医療院であり、これまで介護療養病床が担ってきた役割も代替するかたちで整備(介護療養病床等からの転換など)が行われることになります。

(1)介護医療院の定義と整備

介護医療院は、「医療法」による病院や診療所であることが定義づけられた介護療養病床とは異なるものの、介護保険施設であるとともに、介護老人保健施設と同様、「医療法」では医療提供施設として位置づけられています。

施設整備には、都道府県等の一般財源による整備補助のほか、独立行政法人福祉医療機構から融資を受けることもできます。

また、定員29人以下の介護医療院については、地域医療介護総合確保基金を活用した施設整備補助が行われています。

次回は、「養護老人ホーム」と「軽費老人ホーム(A型・B型)」についてまとめていきます!!

施設

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