
こんにちは⭐ 介護ラボのkanaです。今回は「貧困政策・生活困窮者支援に関する制度・施策」について、今回と次回2回に分けてまとめていきます。今回は貧困政策の中から、生活保護について・・・
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生活保護の4つの基本原理について
生活保護法


生活保護法では、日本国憲法25条に規定された、「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」で、生存権を具体的に実現するために、生活保護制度について規定した法律です。
1⃣生活保護の4つの基本原理
下記の表の通り4つの基本原理があります。
なお、生活保護法第1条には国家責任による「保障」と同時に、「自立を助長することを目的とする」と書かれていることにも留意する必要があります。
- ✅生活保護の4つの基本原理
- 1⃣【国家責任の原理】規定条文:第1条
・国がその責任において生活保護を行うという原理
2⃣【無差別平等の原理】規定条文:第2条
・すべての国民は法に定める要件を満たす限り、無差別平等に保護を受けることが出来るという原理
3⃣【最低生活保障の原理】規定条文:第3条
・最低限度の生活とは、健康で文化的な生活水準を維持することが出来るものでなければならないという原理
4⃣【補足性の原理】規定条文:第4条
・保護は利用しうる資産、能力その他あらゆるものを活用することが前提であり、あくまでその「補足」であるという原理。
※「資産」は、不動産。自動車、預貯金など、「能力」は、稼働能力など、「その他」は年金、各種手当等の社会保障給付、扶養義務者による扶養などがある。
2⃣生活保護の4つの原則

日本の社会保障制度の多くは、受給するためにはまず申請を行う必要があります。この仕組みのことを「申請主義」をいいます。この申請主義は、権利を行使するためにはその意識を国民に持っておく必要があるという、ある意味厳しい考え方です。一方権利を行使しない自由を保障しているとも言えます。
申請主義の前提として、
- まず情報を知っており
- 次にその情報を理解し
- 申請できること
が必要です。社会福祉はそれらが出来ない人を支援しなければなりません。
- ✅生活保護の4つの原則
- 1⃣【申請保護の原則】規定条文:第7条
・申請に基づいて保護を開始する
2⃣【基準及び程度の原則】規定条文:第8条
・厚生労働大臣の定める保護基準により測定した要保護者の需要をもとに、その不足分を補う程度にほどを行う
3⃣【必要即応の原則】規定条文:第9条
・個人または世帯の実際の必要に応じて保護を行う
4⃣【世帯単位の原則】規定条文:第10条
・世帯を単位として保護の要否及び程度を定める。ただし、これにより難い時は、個人を単位として定めることが出来る。
3⃣生活保護の種類:8つの扶助

生活保護の種類は8種類あります。下記、1~6は現金給付(金銭給付)となり、7・8は現物給付で、サービスを受ける給付となります。
- 生活扶助【現金給付】:日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱費・介護保険の保険料も含む等)、母子加算あり。※「介護保険の保険料」は、サービスを利用するか否かにかかわらず月々納めるものなので「生活費」と考え、介護扶助ではなく生活扶助となる。
- 住宅扶助【現金給付】:家賃などに充てる費用
- 教育扶助【現金給付】:義務教育に伴って必要な学用品などの費用
- 生業扶助【現金給付】:就労に必要な技術の習得などにかかる費用
- 出産扶助【現金給付】:出産に必要な費用
- 出産扶助【現金給付】:葬式に必要な費用(遺体の運搬・寡動・埋葬等)
- 医療扶助【現物給付】:医療サービスを給付。※医療扶助では、医療券は生活度後受給者が福祉事務所に申請し、福祉事務所から生活保護受給者に発行され、それを受診の際医療機関に提出する。
- 介護扶助【現物給付】:介護サービスを給付。※介護扶助では、介護県は生活保護受給者が福祉事務所に申請し、福祉事務所からサービス事業者に発行される
4⃣種類及び内容
生活保護は、上記に示す通り8つの扶助(種類)があります。生活保護は一括して支給されるわけではなく、必要位応じて各扶助を組み合わせて支給されます。
生活保護の支給方法には、
- 現金給付(金銭給付)
- 現物給付(サービス給付)
あります。
医療扶助や介護扶助の場合、一部負担金(利用料)として現金が支給されるわけではなく、医療券や介護券を介して、診療サービスや介護サービスそのものが支給される形となるので、現物給付という扱いになります。
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5⃣生活保護の実施機関


生活保護の業務は、「社会福祉主事」の資格を有する現業員(ケースワーカー)が担当します。現業員は、市町村の事務所については非保護世帯80世帯に対して1人、都道府県の事務所については同65世帯に対して1人を標準として設置されています。
| 実施機関 | 対象となる市町村 | 数※1 |
| 市の福祉事務所 | 市※2 | 997 |
| 町村の福祉事務所 | 福祉事務所を設置している町村※3 | 43 |
| 都道府県の福祉事務所 | 福祉事務所を設置していない町村 | 207 |

保護費は4分の3を国が負担し、4分の1を実施主体(都道府県、市又は福祉事務所を設置する町村)が負担します。

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6⃣制度の動向


生活保護受給者数は、2025年3月分の概数によると、200万90人で、前年同月比で18,592人減少し、0.9%減となっています。また、被保護世帯数は1,647,346世帯で、前年同月比で3,038世帯減少し、0.2%減となっています。保護の申請件数は22,484件で、前年同月比で867件増加し、4.0%増となっています。保護開始世帯数は20,395世帯で、前年同月比で1,062世帯増加し、5.5%増となっています。
生活保護受給者数の年次推移を見ると、1995年度(平成7)をピークに減少に転じ、2014年度(平成26)には一次217万人を超えて過去最高になりました。ただし、最近5年位は増加が緩やかになっています。感染症であるコロナ禍の影響(2020年~)もあり、今後の増加の傾向に転じるかもしれません。
保護率は、2025年6月のデータでは、生活保護を受給している人の総数は1,988,497人で、前年同月に比べて21,735人の減少、率にして1.1%の減少を示しています。世帯数では、被保護実世帯数は1,645,202世帯で、こちらも前年同月と比較して5,443世帯、0.3%の減少となっています。全国平均の保護率は約1.61%で、地域によってばらつきが大きく、特に沖縄県や青森県、北海道などの地域で高い保護率が見られます。
令和7年の生活保護受給世帯数の傾向と、生活保護を受ける世帯・人員は前年度に比べわずかに減少しており、全体として横ばい傾向が続いています。
内訳は、
- 高齢者世帯:55.2%
- 母子世帯:3.6%
- 障害者:傷病者世帯:25.1%
- その他:15.8%
です。
- 高齢者世帯が過半を占め、依然として主要な受給層となっています。
- 母子世帯は全体のごく一部ですが、社会的支援の重点対象となっています。
- 障害者・傷病者世帯は約25%を占め、生活保護の重要な支援対象を形成しています。
令和7年、(2025年)1人1か月の平均扶助受給額について、以下の情報があります。
- 生活保護の受給者は約199万人で、人口に占める割合は1.61%です。
- 保護率とは?
-
保護率とは、人口100人あたりの日生活保護実人員の割合のこと。

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