介護総合演習

【医療型障害児入所医療施設・療養介護施設とは?】サービス内容と利用者要件 vol.112

2020-10-03

サービス内容や利用者要件について

Contents

1.医療型障害児入所医療施設・療養介護施設とは
 1⃣どのようなサービスなのか?
 2⃣どのような人たちが利用しているのか?
 3⃣どのような生活や活動をしているのか?
 4⃣どのようなケアを行っているのか?
 5⃣どのような人たちと一緒に働いているのか?
 6⃣他の職種の人とどのように協働しているのか?
 7⃣介護福祉職はどんなチームを組んでいるのか?

1.医療型障害児入所医療施設・療養介護施設とは

1⃣どのようなサービスなのか?

医療型障害児入所施設

医療型障害児入所施設
児童福祉法の一部改正に伴い、従来の肢体不自由児施設と、重症心身障害者施設は、医療法上の病院の指定を受けている児童施設として再編成され、2012年(平成24)4月より、医療型障害児入所施設として位置付けられました。

医療型障害児入所施設

医療型障害児入所施設では、入院による医療を必要とする児童が対象となり、肢体不自由のある児童、重度の知的障害及び身体障害が重複している児童、自閉症の児童が利用しています。ここでは疾病の治療や看護、医学的管理のもとにおける介護、能力の維持・向上のための訓練、日常生活上の相談や助言など、個々に応じた支援を行います。

施設利用は原則18歳を迎える年度末までで、退所後は在宅復帰、就職、進学、療養介護施設を含む福祉サービスの利用など多岐に渡りその支援を行います。

療養介護施設

療養介護施設
2012年(平成24)の児童福祉法の一部改正により、従来の重症心身障害児施設に入所していた18歳以上の障害児については、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)に基づき、重症心身障害児施設から移行した療養介護施設に入所することとなりました。

療養介護施設

療養介護施設では、病院のおいて医療的ケアを必要とする障害者に対して治療を行い、機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理のもとにおける介護および日常生活上の世話など、個々に応じた支援を行います。

医療型障害児入所施設と療養介護施設がそれぞれ独立して存在するのではなく、両方の機能を併せ持つ施設として一体的に運営しているところもあります。

2⃣どのような人たちが利用しているのか?

医療型障害児入所施設・療養介護施設では、肢体不自由児や重症心身障害児(者)等が利用しています。

肢体不自由児

肢体不自由児とは、生まれつき又は出生時の障害、あるいは小児期の事故や疾病などにより手や足、体幹など身体の運動機能に不自由のある児童です。早期の適切な治療と、リハビリテーションが機能の向上に有効であることが医学的にも証明されています。数カ月程度の短期間で入所し、手術やリハビリテーションを行うケースもあります。

重症心身障害児(者)

重症心身障害児(者)とは、重度の肢体不自由と重度の知的障害が重複した状態にある障害児(者)です。重症心身障害になる原因の多くは、胎児期から小児期における脳の障害です。出生前の時期では染色体異常、遺伝子異常など、周産期(妊娠22週から出生後7日未満までの期間)では、低酸素脳症、重度化し、脳血管障害など、周産期後では脳炎後遺症など、幼児期以降では、溺水による後遺症や交通事故の後遺症など多様なものがあります。

その状態としては、

  • 四肢や体幹の筋緊張・変形・拘縮などの運動障害
  • 言語による理解や意思伝達が困難な知的障害
  • 排泄・食事・更衣・入浴など日常生活上での直接的な介護
  • 肺炎などのリスクが高い易感染性、てんかんなどの医療的支援

など、多くのケースで見られます。

入所者の中には、人工呼吸器や経管栄養などの医療を必要としたり、自傷や他害・異食など様々な行動障害を抱えていたりします。また周囲とのコミュニケーションで支援を必要とするような発達障害を併せ持っていることなども多く、他職種で情報を共有しながら対応していきます。

3⃣どのような生活や活動をしているのか?

🔹医療型障害児入所施設・療養介護施設の日課表の例

6:30 起床・排泄・更衣・モーニングケア
7:30 朝食準備
7:45 朝食・歯磨き・排泄
8:45 学校
10:00 療育活動・リハビリテーション・水分補給
11:00 排泄
11:30 昼食準備・配膳(セルフサービス)
12:00 昼食・排泄
14:00 入浴(または清拭)・整容・排泄・
    リハビリテーション・水分補給・
    余暇活動など
17:30 夕食準備
18:00 夕食
19:00 余暇活動・水分補給
20:00 排泄・ナイトケア
21:00 就寝介助
22:00 消灯

こうした活動の他に、季節にかかわる行事やグループで参加するものなどを行っています。

〈特別な活動・行事〉

  • グループごとに行う外出行事
  • 夏休みなどの長期休暇は日替わりでレクリエーションを企画
  • プロ野球・サッカー等の観戦
  • 運動会や祭りなどボランティアを募集する大規模な企画
  • 花見、子どもの日、七夕、敬老の日、七五三、餅つき、クリスマス、ひな祭り、成人式などの季節の行事

4⃣どのようなケアを行っているのか?

ケアの内容

介護は入所者の「できないこと」を介助すると考えてしまいがちですが、これは介護福祉士が行う介護とは言えません。介護福祉士が行う以上、そこに「自立支援」の視点を持つことが求められます。様々な障害のある人が利用しているので、入所者の持つADLの維持・向上させるかかわりが必要です。

介護というと、入浴や排泄の介護、ベットから車いすへの移乗の介護など、入所者の体に直接触れる身体介護が思い浮かぶかもしれませんが、実際は生活全般にかかわる生活援助も含まれます。

身体介護以外にも、入所者の情報を収集・分析してニーズと課題を整理しよりQOL(生活の質)を高めるための支援方法を検討することが必要です

しかし、ADLやQOLの向上、「自立支援」の視点といっても、決まった基準があるわけではありません。

たとえば、自力での移動が全くできなくても、電動車いすへの移乗を介護すれば、自分で自由に操作して移動可能となる場合があります。このように特定の補助具や器具を用いることで、ADLが大きく向上するなど、入所者そのもののADLと、環境を整えた場合のADL両方の評価を適切に行ることが重要です。

そのためADLとは、入所者の周囲の環境や介護者の支援で変化するものであるということを意識して介護しなければなりません。

またQOLの観点から自立支援を考えた場合、買い物や旅行などの外出や外泊、施設が企画する様々な季節の行事などへの参加を実現するために必要な支援を踏まえた個別支援計画を検討・評価する必要があります。

5⃣どのような人たちと一緒に働いているのか?

他職種協働(どのような人達と一緒に働いているか)

🔹医師
入所者に対する診断、治療を行います。整形外科医、小児科医、リハビリテーション医、精神科医の他、様々な専門委が診察しています。

🔹臨床検査技師
医師や歯科医師の指示のもと、身体の健康状態や病気の判断、治療の効果の判定を行うさまざまな検査を行います。

🔹診療放射線技師
医師の指示のもと、主に放射線を用いた検査及び治療を行います。

🔹看護師(准看護師)
療養介護施設に配置され、看護計画に基づき、入所者がより良い療養環境で過ごせるよう、こころとからだの両面からサポートします。

🔹サービス管理責任者
療養介護施設に配置され、指定相談支援事業者が作成するサービス等利用計画をもとに、個別支援計画の作成を行います。重度障害者の支援や生活に関する専門知識や経験が求めらえます。

🔹歯科医師・歯科衛生士
歯科医師は歯科診療、口腔内疾患の予防や接触指導を行い、歯科衛生士は歯科医師の指導の下、予防処置や保健指導を行います。

🔹薬剤師
医師による処方箋をもとに調剤、注射薬や点滴の調整・管理を行います。

🔹児童発達支援管理責任者
医療型障害児入所施設に配置され、個別支援計画の作成を行います。個別支援計画はアセスメントやモニタリングを定期的に行いながら、入所児やその家族のニーズを等を汲み取り、目標(長期・短期)や具体的な支援内容と支援方針を分かり易く説明するものです。

🔹保育士
入所者が安心して過ごせるように配慮し、日常生活の支援を行います。保育の目線から発達や成長を促すかかわりを担い、様々な行事の企画や運営を行います。

🔹理学療法士(PT)作業療法士(OT)言語聴覚士(ST)
入所者の障害の軽減と身体機能の改善や維持を目的に、医師の診断と治療方針のもと、状態に応じたリハビリテーションを実施します。

🔹管理栄養士・栄養士・調理員
入所者の疾病や状態に合わせた献立や調理法を検討し、食事の提供を行います。

🔹事務員
施設給付費・措置費の請求、診療報酬の請求、自己負担金の請求、労務管理、庶務や会計などを担当します。

🔹給食員・整備員・運転手
食事の配膳、衣類の修繕、通園・通院・外出時の車両の運転業務などをそれぞれ担当します。

6⃣他の職種の人とどのように協働しているのか?

他職種協働

医療型障害児入所施設や療養介護施設では、非常に多岐に渡る職種の人たちが働いています。医療型障害児入所施設は、原則として乳児期から高校卒業までの成長、発達が著しい時期を支援していきます。児童の発達や地域における生活など、幅広い視点でかかわるため様々な専門職でのチームサポートが求められます。

他職種連携

他職種の専門性を理解することと、介護福祉職としての自分の専門性をきちんと自覚することが必要です。介護福祉職は入所者に一番近いところで、一番長い時間、直接支援する立場・役割です。そこで得た情報を正確に他職種に伝達しアドバイスを受けることで、入所者のQOLは確実に向上していくことでしょう。

他職種との連携がうまくいくと、職員間のコミュニケーションがスムーズになり、何か問題や課題が出ても自然と役割分担や協力体制が出来るようになります。日頃から積極的に他職種とかかわり、自分がどのような役割を果たせるのか意識することが大切です。

7⃣介護福祉職はどんなチームを組んでいるのか?

チームケア

医療型障害児入所施設や療養介護施設では、介護福祉職だけでも多くの人数が勤務しています。そこでは、24時間365日途切れることなくサービスを提供するうえで、正確な情報の共有と引き継ぎが求められます。具合が悪い人はいないか、飲み薬や塗り薬などの変更はないか、食事内容に変更はないかなど、情報を更新しないままかかわることで、利用者の具合が悪いことを知らずに離床させてしまったり、変更前の薬と使ってしまう、などの不適切な支援に繋がってしまいます。

変化する病状の把握や、それに対する支援方法の変化について、少しでもミスをなくすために、

  • 口頭での伝達
  • 書面での周知
  • 掲示物など
  • 臨時のミーティング

など、必要に応じて支援方法を共有するようにします。

相手に配慮した対応の積み重ねで職員間の信頼関係が生まれていきます。職員同士で連携のとれたチームになるために、単純に情報を共有するということだけでなく、そこに信頼関係があるのが非常に重要となります。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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