法律や制度

【①障害者総合支援法の成立までの流れ】世界人権宣言から国民年金法まで vol.790

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『障害者総合支援法の成立までの流れ』について3回に分けて書いていきます。今回は1回目です!

国際障害者年(障害をもつアメリカ人法:ADA)

Contents

1.障害者総合支援法の成立までの流れ
 1⃣世界人権宣言(ノーマライゼーションの理念)
 2⃣国際障害者年(障害をもつアメリカ人法:ADA)
 3⃣アジア太平洋障害者の10年
 4⃣福祉3法
 5⃣身体障害者福祉法
 6⃣精神衛生法・知的障害者福祉法
 7⃣心身障害者対策基本法・身体障害者福祉法
 8⃣国民年金法

1.障害者総合支援法の成立までの流れ

障害者福祉は、「障害を持った人が、当たり前の生活をどう実現していくのか」を同じ目線で考え、一緒に実行していくことで、障害者の歴史的変遷や自立についての理解が必要になります。

今回は、障害者総合支援法がどのような経緯によって成立していったのかをまとめていきます。

1⃣世界人権宣言 (ノーマライゼーションの理念)

障害者福祉の基本となっている人権に関しては、国際連合(国連)での「世界人権宣言:1948年(昭和23年)」などにより、世界共通の普遍的な原理として『生存権』の保障が定着しました。

それらを受けて、知的障害者が様々な分野で活動できることを支援する「知的障害者の権利宣言」が1971年(昭和46年)に出され、「障害者の権利宣言」(1975年(昭和50年))の第3項においては、

  • 「障害者は人間としての尊厳が尊重され、生まれながらの権利を有している。障害者は障害の原因、特質及び程度にかかわらず同年齢の市民と同等の権利を持ち、このことは、できる限り普通の、また十分に満たされた相応の生活を送ることが出来る権利を有することである」

と述べています。

これは、ノーマライゼーションの理念に基づくものであり、

  • 基本的人権
  • 平和
  • 人間の尊厳
  • リハビリテーションを受ける権利
  • 社会参加権の保障

が示されました。

さらに、差別禁止や権利擁護についても含まれています。

2⃣国際障害者年(障害をもつアメリカ人法:ADA)

国連は、障害者の権利宣言を単なる理念として終わらせず、社会で実現するという意図のもとに、1981年(昭和56年)を「国際障害者年」としました。テーマを「安全参加と平等」とし、世界各国において様々な取り組みが行われ、障害者福祉とリハビリテーションの向上及び「安全参加と平等」の理念の啓発に努めました。

1982年(昭和57年)には、「障害者に関する世界行動計画」を採択し、1983年(昭和58年)~1992年(平成4年)までを、『国連・障害者の10年』と宣言しました。

この行動計画をガイドラインとして、各国において、

  • 「障害の予防」
  • 「リハビリテーション」
  • 「機会均等化」

を中心として、障害者の社会生活向上への「安全参加と平等」を目標に、行動計画を策定し、障害者の福祉を増進するように提唱しました。

この行動計画の中で、1990年(平成2年)には、アメリカ合衆国で「障害をもつアメリカ人法(ADA)」が制定されました。

この法律は、障害を「主たる生活活動を著しく制限する身体的・精神的機能障害」としてとらえ、これらの障害のある人に対し、

  • 公共交通機関の利用
  • 情報の活用
  • 公共建築物にアクセスする場合や職業

などにおける差別を禁止した「障害者差別禁止法」になります。

3⃣アジア太平洋障害者の10年

1992年(平成4年)、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)は、アジア太平洋地域での障害問題に関してバラつきがあるため、意識の向上、障害の予防とリハビリテーションの充実と安全参加と平等を図るために、国内調整、法律、情報など12の行動課題を挙げ、1993年(平成5年)から2002年(平成14年)までを『アジア太平洋障害者の10年』としました。

4⃣福祉3法

わが国の場合、1946年(昭和21年)に『日本国憲法』が公布され、「基本的人権の尊重」「幸福追求権」「生存権」がうたわれました。

この法をベースに、福祉3法、

  • 「児童福祉法」
  • 「生活保護法」
  • 「身体障害者福祉法」と「社会福祉事業法」

が制定され、戦後の社会福祉制度の基礎が構築されました。

しかし、この頃の福祉基盤は十分ではなく、福祉サービスは、行政が優先順位を決めて提供する「措置制度」による福祉政策でした。

5⃣身体障害者福祉法

1949年(昭和24年)、「身体障害者福祉法」が成立し、わが国で初めて「障害者福祉」を用いる法律が誕生しました。

この法律は、日本で初めて身体障害者を対象として特別に制定され、障害があるために十分に職業的能力を発揮できない場合に、必要な補装具等を付与し、保護ではなく職業訓練による社会復帰可能な障害者を対象とした「更生法」でした。

社会復帰を目標としたため、その可能性の乏しい重度障害者は対象外としていました。

6⃣精神衛生法・知的障害者福祉法

1950年(昭和25年)には、精神病院の設置が義務付けらえた「精神衛生法」が成立しました。

この法律は、精神障害者の医療保護という名の下においての社会防衛的色彩の強い、精神病院への入院措置でもありました。

1960年代の高度経済成長期には、産業構造の変化や、核家族化の進行に伴い、家族の介護能力や扶養機能の低下により、障害者とりわけ重度障害者を社会的に支えることが必要とされてきました。

1960年(昭和35年)には、

  • 「精神薄弱者福祉法」(現・「知的障害者福祉法」
  • 「障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)」

が成立し、それまで福祉の谷間に置かれていた18歳以上の知的障害者のための福祉サービスが実施されることになりました。

また、1963年(昭和38年)には、重度身体障害者更生養護施設、翌年には重度身体障害者授産施設が創設され、施設機能強化を主とした施策が展開されました。

7⃣心身障害者対策基本法・身体障害者福祉法

1970年(昭和45年)には、「心身障害者対策基本法」が制定され、障害者対策は福祉分野だけに留まるのものではなく、障害者の生活を支えるための様々なニーズに対応するものになりました。

1984年(昭和59年)には、国際障害者年を契機として「身体障害者福祉法」が改正され、身体障害者の理念を、

  • 「更生の努力」→「自立への努力」

に変更しました。

8⃣国民年金法

1986年(昭和61年)、「国民年金法」、「厚生年金保険法」の改正が行われ、障害者の生活基盤となる所得保障として、障害基礎年金が設立されました。

従来の福祉手当に代わって、日常生活において常時特別な介護を必要とする状態にある最重度の障害者については、その負担の軽減を図る一助として「特別障害者手当」が創設されました。

今回はここまで。次回は「老人福祉法(改正)」以降の法律について書いていきます。良かったら見に来てください!

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