【認知症が入浴に及ぼす影響とそのケア】着衣失行の際に注意すること vol.504

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『認知症の人への入浴ケア』について書いていきます。

入浴の3つのケアについて

Contents

1.入浴のケア
 1⃣入浴するきっかけのケア
 2⃣入浴準備のケア
 3⃣入浴中のケア
 (1)身体や髪を洗う
 (2)浴槽に入る
 (3)入浴後のケア(着衣失行)

1.入浴のケア

日本人にとって入浴は、身体保清のためだけではなく、ゆっくり肩までつかる「「お風呂」という文化として根付いています。この文化的価値もしっかり視野に入れてケアすることが重要です。

今回は、認知症が入浴に及ぼす影響とそのケアについて考えていきます。

1⃣入浴するきっかけのケア

食事は空腹を感じる、排泄は尿意・便意を感じるといった信号からその行為が始まりますが、入浴の場合、こうした明確な信号がありません。生活習慣として行っていることであり、自分の意思で入らない日もあったりします。

脳がその生活習慣を記憶していて、いつもの入浴する時間になった、夕食を食べたら入るといった習慣・情況になったと判断したら行います。

認知症の人は、記憶障害によりいつ入ったのか覚えていないことや、いつ入ればよいのかその判断が出来なくなることがあります。

入浴の目安を表示することも大切ですが、介護者が適宜、誘導することも重要です。

2⃣入浴準備のケア

認知症の人は、理解力の低下があり、今から入浴するということが十分に理解できず、脱衣室へ誘導されても衣類を脱ごうとしないことがあります。

介護者が脱がそうとすると、羞恥心や理不尽なことをされると感じて抵抗します。

ゆっくりと1つひとつの行為を丁寧に説明し、納得を得ながら進めていくことが重要です。

また、失語のため言葉で伝えることが出来ない場合などは、湯船を見て視覚情報からお風呂に入ることを理解してもらうことも大切です。

3⃣入浴中のケア

(1)身体や髪を洗う

介護者が、いきなり身体にシャワーをかけると驚き、抵抗することがあります。丁寧に説明し、ゆっくり湯音を確認しながら、足元などの末端からかけていくことが重要です。

なかには、シャワーになじみがなく、洗面器でかけ湯をする習慣の人もいます。

こうした生活習慣も把握してと入り入れることが、混乱を引き起こさないことに繋がります。

身体や頭を洗う際も、どこからどうやって洗ってよいかわからない「遂行機能障害」があります。1つひとつの行為を丁寧に説明する、やり方を見せるモデリングなどを行い、自分で出来るところは行ってもらい、出来ない所を介助します。

(2)浴槽に入る

認知症の人は、今まで入り慣れた浴槽ではない、見慣れない環境であると混乱を引き起こし、浴槽と認識できず浴槽へ入ることを拒否することがあります。

なるべく個浴槽(家庭的浴槽)に入れるよう援助することが大切です。

浴槽につかると汗腺に詰まった老廃物がとれ、皮膚呼吸が活発になります。すると、脳がそう快感を感じ、認知症の人は穏やかな気分になります。

ただし、この気持ち良さからなかなか浴槽から出ようとしないこともあります。様子を見ながら出るタイミングをみて適切な言葉掛けをすることが大切です。

(3)入浴後のケア(着衣失行)

認知症の人の中には、着衣の際に次のような失敗をすることがあります。

  • 脱いだ服と着替えの服の判断が出来ない
  • どういう順番で着たらよいか判断できない
  • 服やズボンの前後や左右の判断が出来ない
  • ズボンを頭からかぶって着ようとする

これらは、「着衣失行」という障害で、介護者がどうすればできるか・判断できるかを考え、

  • 脱いだ服はすぐに片づけ、新しい着替えだけを用意する
  • 着る順番に積み重ねる

など、わかりやすい状況にすることが重要です。

それでもできないことは適宜、介助します。

認知症

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