認知症の理解

【若年性認知症とは?】病態・疾患・経過、認知症鑑別診断(DDQ-43) vol.210

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。今日は認知症の「若年性認知症」について書いていきます。

認知症の鑑別診断に有用なDDQ-43とは?

Contents

1.若年性認知症とは?
2.認知症の原因疾患の鑑別
 1⃣認知症の鑑別診断に有用なDDQ-43
3.まとめ

1.若年性認知症とは?

若年性認知症とは、65歳未満の認知症のことを言います。2009年(平成21)に公表された全国調査の結果では、若年性認知症者数は約3万8000人と推定され、認知症全体の1%程度を占めています。

若年性認知症の原因は、脳卒中などによる「血管性認知症」が約4割と最も多く
・アルツハイマー型認知症、
・頭部外傷後遺症(高次脳機能障害)、
・前頭側頭型認知症
と続きます。脳卒中や頭部外傷後遺症などの基本的には進行しない高次脳機能障害が含まれているので、上記のような順番になっています。

若年性認知症の医療面では、

  • 不安や抑うつを伴うことが多く、うつ病と誤診されやすく診断が遅れやすい
  • 高齢発症の場合よりも進行が速い傾向がある
  • 空間認知など特定の認知機能が強く障害される傾向がある

などの特徴があります。

若年性認知症の介護面では、

  • 身体が元気で、暴力があると介護が困難になることや介護者が受傷する
  • 配偶者が仕事をしていると介護と仕事の両立が難しくなる
  • しばしば就学時などの子が介護者にならざるを得ない状況がある
  • 若年性認知症を受け入れる介護施設が少ない、介護施設へ通っても同年代の仲間を得にくい

等があります。

若年性認知症の社会面では、

  • 就業しており、就業上の問題を生じしばしば退職になる
  • 子育て中であり養育への影響が大きい
  • 本人が失業して配偶者が介護にあたると収入が途絶える
  • 家のローンが残っている

等があります。

2.認知症の原因疾患の鑑別

認知症の原因疾患を知ることは、スムーズなケアに欠かせません。しかし医師による詳細な診断がついていない事例が多くあります。そんな時、介護福祉職が認知症の病型(原因疾患)ごとの特徴を知っておくことが大切になります。特にレビー小体型認知症は特徴的な症状を示すので、それを知っていれば気付くことが出来ます。
この各病型の特徴をまとめたのが「DDQ-43:Dementia Differentiation Questionnaire-43 itemes:認知所病型分類質問票」です。この質問表を介護者がチェックすると重要な症状の見逃しを防ぐことができ、診断に役立ちます。

確定診断には症状に加えて、補助的に画像診断が必要になりますが、基本的には症状、つまり日頃どのような言動をし、どのような生活困難が生じているかということが重要になります。

1⃣認知症の鑑別診断に有用なDDQ-43

これから認知症の鑑別診断に有用なDDQ-43を書いていきますが、シートとして43項目を書いていくのではなく、症状別に分けて書いていきます。基本的に質問にあてはまるものを○を付け答えていく診断になります。

MCI&MC

MCI(軽度認知障害)&NC(健常)
□しっかりしていて、1人暮らしをするに、手助けはほぼ不要
□買い物に行けば、必要なものを必要なだけ変える
□薬と自分で管理して飲む能力が保たれている

Delirium

Delirium(せん妄)
□この1週間~数カ月の間に症状が急に進んでいる

ADD

ADD(アルツハイマー型認知症)
□お金など大切なものが見つからないと、盗られたと言う
□最初の症状は物忘れだ
□物忘れが主な症状だ
□置き忘れやしまい忘れが目立つ
□日時が分からなくなった
□出来ないことに言い訳をする
□他人の前では取り繕う

DLB&PDD

DLB(レビー小体型認知症)&PDD(認知症を伴うパーキンソン病)
□頭がはっきりとしている時と、そうでないときの差が激しい
□実際に居ない人や動物や物が見える
□見えたものに対して話しかける・追い払うなど反応する
□誰かが家の中に居るという
□介護者など身近な人を別人と間違える
□小股で歩く
□睡眠中に大声や異常な行動を取る
□失神(短期間気を失う)や、立ち眩みがある
□転倒する
□便秘がある
■動作が緩慢になった
■悲観的である
※最後の項目2つ■は、次のVD(血管性認知症)の症状と重複する

VD

VD(血管性認知症)
□やる気が出ない
□しゃべるのが遅く、言葉が不明瞭
□手足に麻痺がある
□飲み込みにくく、むせることがある
□感情がもろくなった(涙もろい)
□思考が鈍く返答が遅い

FTD-bv&Fr-ADD

FTD-bv(行動障害型前頭側頭葉型認知症)、Fr-ADD(前頭葉症状のあるアルツハイマー型認知症)
□最近嗜好の変化があり、甘いものが好きになった
□以前より怒りっぽくなった
□同じ経路でぐるぐると歩き回ることがある
□我慢できず些細な事で激高する
□些細な事でいきなり怒り出す
□こだわりがある、又はまとめ買いをする
□決まった時間に決まったことをしないと気が済まない
□コロコロと気が変わりやすい
□店から物を持ち去る(万引き)などの反社会的行動がある
□じっとしていられない

NPH

NPH(正常圧水頭症)
□尿失禁がある
□ぼーっとしている
□摺り足で歩く

Aphasia

Aphasia(失語症)
□言葉が減った
□物の名前が出ない

3.まとめ

若年性認知症は、原因が脳卒中などによる血管性認知症が4割を占めており、認知機能が強く障害される傾向があるという特徴があります。一方大きな疾患がない若年性認知症は年齢的な面で、認知症だと早期から発見されるのには難しい状況にあります。

上記の認知症識別診断の特徴であるDDQ-43:Dementia Differentiation Questionnaire-43 itemes:認知所病型分類質問票を使用し、この質問を介護者がチェックすることで重要な症状の見逃しを防ぐことができ、診断に役立ちます。日常生活時に、あれ?と思う場面があれば是非使用してみて下さい。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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