【❶認知症が排泄に及ぼす影響】見当識障害(トイレの場所)に対するケア vol.502

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『認知症の人への排泄のケア』について、今日と明日の2回に分けて書いていきます。

トイレに行けないことの弊害 (廃用症候群)

Contents

1.排泄のケア
 1⃣尿意・便意の認知とケア
 ◉排泄時の前頭葉の指示
 2⃣トイレに行けないことの弊害(廃用症候群)
 3⃣場所の見当識障害に対するケア
 ◉昔のトイレの表現
 4⃣排泄行為のケア
 (1)排泄の準備
 (2)排泄中の配慮

1.排泄のケア

排泄は、単に生命活動で生じた体内の老廃物を体外へ放出するだけでなく、「尊厳」そのものと言っても過言ではありません。もっとも他人の世話になりたくないと思う生活行為でもあります。

人間らしい排泄を支援することは、その人の尊厳を守ることでもあります。今回は、認知症が排泄に及ぼす影響とそのケアを2回に分けて考えていきます。

1⃣尿意・便意の認知とケア

尿であれば膀胱、便であれば直腸へ溜まると、脊髄を通って脳へ信号が届きます。すると、前頭葉が尿意・便意と判断し、排泄にかかわる下記の動作を指示します。

◉排泄時の前頭葉の指示

トイレはどこか探す

  • トイレまで移動するよう指示する
  • その間我慢するよう指示する
  • 衣類操作などを指示する
  • 排泄状況が整ったと判断したら排泄可能と指示する

しかしながら、認知症の人は、膀胱や直腸からの信号を尿意・便意として認知できないことが起こります。このため、前頭葉からの指示が行われず衣類の中へ失禁(排泄)してしまいます。

こうした場合、単純に尿意・便意がないからおむつやパッドでもしょうがないと考えず、尿意・便意に代わる反応を見つけます。

  • 「尿が溜まるとソワソワと歩き回る」
  • 「便秘が続くと興奮する」

などの代替反応があれば、その反応が起きた時、あるいは起きる周期を探り、トイレへの誘導のタイミングを見極めていきます。

仮に、おむつやパッドに出ていたとしても、その情報を集め、データ化してトイレへ誘導するタイミングの材料にします。但し、大声で「トイレに行きましょう」と誘うと自尊心が傷つく場合があります。

周囲の人への配慮とともに、声掛けの大きさや誘い方(例えば「お願いしたいことがあるので立っていただけませんか」など)にも注意が必要です。

2⃣トイレに行けないことの弊害 (廃用症候群)

尿意・便意を感じないとトイレに移動するという判断は出来ません。したがって、トイレに行こうとしないために失禁してしまいます。

こうした状況が続くと、排泄に伴う一連の活動である「トイレまで歩く」「便器から立ち上がる」などをしなくなることから、『廃用症候群』を引き起こすことに繋がります。

尿意・便意がを感じない場合、例えば食事の前後、入浴の前など、生活場面の節目でトイレへ誘導することを習慣化します。

それでも失禁が続く場合、衣類を汚す確率を少なくすることを目的に、尿量等に応じたパッドを選び、2~3時間ごとにトイレへ誘導してみます。

失禁するからといっておむつやパッド交換のみで済ませると、全く尿意・便意を感じなることもあるので注意が必要です。

3⃣場所の見当識障害に対するケア

尿意・便意を感じる認知症の人でも、トイレの場所が分からない・見つけられないといった「見当識障害」によって失禁することが多々あります。

そういう場合は・・・

  • トイレの表示の文字を大きくする
  • 視界から入りやすい場所にトイレの表示をする
  • 部屋からトイレまで離れている場合、道順を表示する
  • 夜間時トイレを明るくし、目立つようにする

このように、トイレの場所をわかりやすくする工夫をします。

◉昔のトイレの表現
昔のトイレの表現

・便所:べんじょ
・厠:かわや
・雪隠:せっちん
・手水場:ちょうずば
・憚:はばかり
※認知症の人の中には、トイレという表現では分からず、昔の表現の方が記憶に強く残って認識しやすい人もいます。

4⃣排泄行為のケア

(1)排泄の準備

認知症の人は、排泄に関連する一連の準備行為が上手く出来ない「遂行機能障害」や、簡単な一連の動作が出来ない「失行」もあります。

失行などにより何が出来て何が難しいのかを詳細にアセスメントし対応する必要があります。

例として、

  • トイレにたどり着いてもドアの開け方が分からない
  • 電気が付けられない
  • 便器のふたを上げられない
  • 衣類を上手く操作できない

などがあります。

(2)排泄中の配慮

トイレ内では、足底を床に付けるなど安全配慮を行い、1人になれる状況を作ることが大切です。

認知症の人は、注意障害が考えられますので、

  • 「他者がいると気が散る」
  • 「トイレ内が暗く落ち着かない」
  • 「音が気になる」

など、排泄への注意力を削ぐ状況をなくし、排泄中は注意が持続できる環境作りをすることが大切です。

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