こんにちは💛 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『公園環境の整備』について3回に分けて書いていきます。今回は1回目です!
公園の環境(障害を知る)
Contents
1.公園計画におけるユニバーサルデザインの考え方
1⃣公園におけるユニバーサルデザインの3つのポイント
(1)公園の環境(障害を知る)
(2)公園での多くの選択肢
(3)空間の共有
1.公園計画におけるユニバーサルデザインの考え方
1⃣公園におけるユニバーサルデザインの沿革
公共の福祉の増進に資することを目的として、1956年(昭和31年)に「都市公園法」が制定されて以来約半世紀が経ち、その後は、福祉のまちづくりの展開に沿う形で公園におけるユニバーサルデザインの活用が進められてきました。
1992年(平成4年)、兵庫県、大阪府での福祉のまちづくり条例が制定されたのを受けて、大阪府では、1993年(平成5年)にハートフルバーク事業が施行され、同時に開催された国際シンポジウムにおいて、ユニバーサデザインという言葉が公園で初めて使用されました。
1997年(平成9年)には、大阪府大泉緑地にふれあいの庭が、わが国初のユニバーサデザインによる公園施設として開園しました。
公園の計画・設計に関しては「都市公園技術標準解説書・その他(身障者を考慮した公園施設編)」が、1999年(平成11年)に「みんなのための公園づくり」として見直され、都市公園事業に携わる人々の設計指針として活用されています。
次項から、計画に当たっての主な3つのポイントについて書いていきます。
(1)公園の環境(障害を知る)
視覚障害者自身の意見として、「視覚障害者にとって1番苦手な場所は公園である」という話があります。
茫洋としてとりとめのない空間が、彼らの行動を困難なものとしています。
木や枝など、自然が多い場所は視覚障害者によって危険も多い場所になります。
また、「手すりがあれば、スロープより階段の方がありがたい」という視覚障害者の意見もあります。例えば、
- 「公園で雨宿りをする場所には、必ず段差があり利用できない」
- 「車椅子使用者も横に並んで歩きたい」
など、車椅子利用者の意見もあります。
認知症などの場合では、公園で緑に接することは精神的な安定が得られるので、公園が近くにある意味は大きいと、老人ホームの経営者は述べています。
このような意見の集計をデータブックとして活用して問題点を明確にすることが大切です。
問題がどこにあるかを知ることがすべての出発点になるからです。この点を大切にしないと、本当に必要とする人の役には立ちません。
(2)公園での多くの選択肢
ユニバーサルデザインの原則は、全ての人が利用できることです。
しかし、身体的条件の違った人々の下で、違うニーズが発生することに対応することは難しくなります。
これを解決するのは選択肢です。
より多くの利用者に対する選択肢を用意することは、より多くの人々の利用を可能にすることを意味し、ユニバーサデザインに近づくことになります。
アメリカ国立公園の施設のアクセスレベルを示すサインは、
- 簡単:easy
- 普通:moderate
- 難しい:deifficult
- とても難しい:most difficult
の、4つの段階に分類され、利用者に自ら選ばせるものです。
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(3)空間の共有
公園は様々な人が一緒に楽しむ場所です。
斜路の途中には、みんなが一緒に休める場所が欲しいですが、道の真ん中で休むと、視覚障害者や一般の人の通行の邪魔になります。
園路から一歩外れた小さな空間を用意すれば、そこで休むことができます。
また車椅子使用者と健常者が横に並んで話をしたい時には、ベンチの横に車椅子利用者用の小さなスペースを空けておけば利用しやすくなります。
このように、人々が空間を共有するためには「小さな気遣い」が大切になります。
今回はここまで!次回は「公園整備手法のポイント」について書いていきます。良かったら見に来てください!
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