こんにちは 介護ラボのkanaです。「認知症の理解」の中から『認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式』について、前回「【❶認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式】センター方式共通の5つの視点 vol.496」、今回、次回「【❸認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式】センター方式の3つのポイント vol.498」の3回に分けて書いていきます。
各センター方式シートの狙いとは?
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センター方式シート(各シートの狙い)
ケアマネジメントセンター方式シート(以下、センター方式シート)は、「16シート」から構成されています。全てのシートを記入しなければアセスメント出来ないというものではありません。
各シートの狙いに記述されている内容を理解し、目的に応じて使いこなすことが重要になります。
現在、施設・事業所で利用されているアセスメントツールがあるのであれば、それを補う形でシート1枚から利用することもできます。
特に核となるシートには★マークがついていますが、これは「コアシート」と呼ばれます。センター方式に習熟していく為には、まずこのコアシートから利用を始めるのも1つの方法です。
なお、これら全てのシートは認知症介護研究・研修センターが運営する認知症介護情報ネットワーク(DCnet)から無料ダウンロードすることが出来ます。
1⃣センター方式シート(表)
上記の表が「センター方式シート」になります。
シート名に★マークがあるシートは、センター方式シートの中でもコアになるシートになります。どこから書けば・・・と迷った場合、まず★シートから始めてみるとよいでしょう。
・A~Eは領域、
・「」はシート名、
・→以下は狙い、
になります。
センター方式シートの全体構成
センター方式シートの全体構成は次項の表の通りです。前項のセンター方式シートの通り、AからEの領域に分けられた16枚のシートから構成されますが、Eシートが全体のまとめシートです。
アセスメントは、単に情報を集めればよいというものではなく、対象者である本人の視点で、課題や意欲を分析してケアプランに繋げてこそ意味があります。
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1⃣センター方式シート全体構成(表)
上記の表で、A、B、C、Dで明らかになった課題をEシートで整理しますが、このEシートで分析された内容のうち、「私の願いや支援してほしいこと」は、「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」や「短期目標」等として整理し、「私がよりよく暮らせるためのケアのアイデア・工夫」は「援助内容」などに関連付けてケアプランを作成することによって、アセスメントの結果を効果的にケアプランに結びつけることが出来るでしょう。
5つの視点を意識し、各シートに記載されたことをEシートで統合していく過程を踏むことによって、より認知症の人の視点に近づいたプラン作成に繋がることが期待できます。
2⃣C-1-2シート
センター方式の1つひとつのシートは現場の専門職の意見を踏まえ、アセスメントにおいて有益な情報を記述できるように作成してあり、できれば全てのシートについて理解を深めることが大切です。ここでは特に重要な「C-1-2シート」についてより詳しくまとめていきます。
C-1-2シートは、「私の姿と気持ちシート」と呼んでいます。
認知症の人の立場に近づくためにまず記入を勧めたいシートで、このシートでは、真ん中に認知症の人の姿を手書きで書きます。
手書きで書くことによって、認知症の人を捉える視点やポイントを改めて意識することが出来ます。
また、このシートは、
- 「私の不安や苦痛、悲しみは…」
- 「私が嬉しいこと、楽しいこと、快と感じることは…」
- 「私へのかかわり方や支援についての願いや要望は…」
- 「私がやりたいことや願い・要望は…」
- 「医療についての私の願いや要望は…」
- 「ターミナルや亡くなった後についての私の願いや要望は…」
という6つの欄で出来ています。
これら6つについて、あらためて認知症の人に話を聴いてみると、その人なりの理解や考えを明らかにすることが出来るでしょう。
まとめ
認知症の人の「願い」や「意欲の達成」が自立支援のポイントになります。
この「ケアマネジメントセンター方式」のシートを記入することで、何のために支援するのか、専門職が認知症の人の姿を捉え直すことが出来る大切な機会になります。
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