【認知症の人への清潔保持】整容ケアの7つのポイント vol.506

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『認知症の人への清潔保持・整容ケア』について書いていきます。

遂行機能障害・記憶障害・見当識障害の影響

Contents

1.清潔保持・整容のケア
 1⃣顔を洗う
 2⃣髪を整える
 3⃣髭を剃る
 4⃣化粧をする
 5⃣服を着替える
 6⃣爪切り
 7⃣部屋の環境整備

1.清潔保持・整容のケア

認知症の人の中には、自ら清潔を保つことが出来ない人もいます。だからといって、全ての行為を介助するのではなく、どうすればその人が「実際に更衣を行うことが出来るのか」を考えていくことが大切です。

今回は認知症が清潔の保持(更衣ケア)に及ぼす影響とケアについて考えていきます。

1⃣顔を洗う

認知症の人の中には、朝起きた時に何をしたらよいのかわからない「遂行機能障害」や、顔を洗うことを忘れている「記憶障害」、洗面台の場所が分からない「見当識障害」によって朝の整容が出来ない人がいます。

例えば、朝起きたら顔を洗う習慣を作るため、起きたら目に付く場所へ貼り紙をすることや、言葉を掛けることで記憶を補完します。

洗面台の場所が分からない場合、目印を表記することや、誘導を行います。

洗顔後のタオルなども自分では準備を忘れている人もいますので、介護者が言葉を掛けるか、あらかじめ準備をしておきます。

2⃣髪を整える

髪を整えることを忘れている、あるいは意欲が低下して整えようとしない人もいます。言葉掛けで記憶を補完することにより、行為を行うことが出来る人もいます。鏡の前まで行けるように、見当識障害への配慮をします。

言葉掛けでは難しい場合、鏡の前まで誘導しヘアブラシなどを手渡します。

なかには、鏡に映った自分の顔が記憶にある自分の顔とは違うと判断し、混乱したり、他人がいると思い話しかけたりして上手くできないことがあります。

こうした場合、手鏡を準備し、自分で持ってもらいながら整えることが有効です。

3⃣髭を剃る

髭を剃ることを忘れている、もしくは意欲の低下によりしない人がいます。髪を整える行為と同様に、鏡の前まで行けるよう配慮し、髭を剃るよう促します。

注意力が低下していると十分に行えていないのにやめてしまうことがあります。

言葉を掛けることも必要ですが、難しい所は介助者が介助します。

認知症の人で、T字カミソリなどで剃る習慣がある人は、電気シェーバーを使うと不慣れなことから上手くできないことや、電気シェーバーの音に反応して嫌がることがありますので、生活習慣を把握することも大切です。

4⃣化粧をする

まず化粧をする習慣があったかどうかを把握します。意欲が低下し行っていない場合は行うように促し、化粧品を準備します。

その際に、生活歴からなじみのある使い慣れた化粧品を用意すると意欲が高まります。

必要に応じて手伝い、化粧が出来上がったら褒めることが大切です。褒められると意欲は向上し、化粧を続けて身だしなみを整える動機づけになります。

5⃣服を着替える

遂行機能障害により、朝、パジャマから普段着に服を着替えることや、着替えるタイミングを忘れている人がいます。

言葉を掛け、自ら行うように促すことが大切ですが、出来ない場合は適宜介助します。

また、服を着替える時に、どの服を選んだらよいか判断が出来ない人もいます。

2拓にして選びやすくすることや、一緒に選ぶことが大切です。入浴のケアでも述べた通り、「着衣失行」にも留意する必要があります。

6⃣爪切り

爪切りは「失行」により出来ない人がいます。また、どのくらい伸びたら切るのか判断が難しく、伸びたままの人もいます。

実際に行う際には、爪切りで爪を切らないように気を付けるなど、高度な判断と注意力が必要なため、出来なくなってしまった人もいます。

爪切りを用意して自分で出来る人には、介護者が行為を確認しながら行ってもらいます。出来ない人には、介護者が介助しますが、爪切りというある種の刃物を使う行為のために、他人にしてもらうと恐怖心から拒否する人もいます。

利用者との信頼関係をしっかりと構築する必要があります。

7⃣部屋の環境整備

認知症の人は、

  • 掃除やシーツを交換する
  • 換気をする

といった環境整備を、手順が複雑なために出来ない「遂行機能障害」があります。

運動機能に問題がない場合、1つひとつの手順を説明しながら一緒に行うことを考えます。

注意障害などがあり持続が難しい場合は介護者が適宜行います。

不衛生な環境では心理的に悪影響を及ぼすほか、ウィルスやダニが広まる土壌にもなります。適切な環境である清潔な住空間の保持に努めることが必要です。

認知症

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