認知症の理解

【❷これまでの認知症を取り巻く状況】「痴呆」から「認知症」へ、多様化する認知症介護 vol.391

2021-07-09

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『これまでの認知症を取り巻く状況』について昨日と今日、明日の3回に分けて書いていきます。

介護保険導入後の認知症ケア

Contents

1.これまでの認知症ケア
 1⃣ユニットケアの導入
 2⃣介護保険導入後の認知症ケア
 3⃣「痴呆」から「認知症」へ
 4⃣地域密着型サービスの新設
 5⃣地域包括ケアへ
 6⃣多様化する認知症介護

1.これまでの認知症ケア

昨日から引き続き、これまでの認知症ケアについてまとめていきます。

1⃣ユニットケアの導入

認知症ケアの個別化や生活の視点、権利擁護、自己決定の保障など、介護の質が問われるようになってきました。

従来、認知症の人達の問題とされていた行動には意味があり、生活上の要望であったり混乱や不安のあらわれであったり、むしろ周囲との関係や環境の在り方が問題であるという認識が広がるようになりました。

こうした考え方は、施設介護にも少なからず影響を与えました。

認知症グループホームや宅老所等の小規模化した開度の有効性を取り入れた「ユニットケア」という考え方が大型施設に取り入られるようになりました。

宅老所とは?

小規模のデイサービス等を行う法定外の老人施設。民間団体や市町村など多様な形態で運営されている。

2000年(平成12年)の介護保険の導入後、ユニット化や小規模化することによって、環境面や対人関係、職員に与える影響が認知症ケアには特に有効だと認められ、政策的にも推し進められることになりました。

2⃣介護保険導入後の認知症ケア

権利擁護

2000年(平成12年)に施行された介護保険法においては、権利擁護の視点も重視されることになりました。福祉や高齢者介護が措置から契約に変わり、国も高齢者などの権利擁護について施策を打ち出しました。

  • 苦情解決
  • サービス評価
  • オンブズパーソンなどによる監視
  • 事業者情報の開示

などが組み合わされて権利擁護が図られ、認知症グループホームにおいては2001年(平成13年)に自己評価が義務付けられ、日本初の評価制度がスタートすることにもなりました。

2003年(平成15年)には、介護保険制度下における高齢者介護の課題を整理し、今後の高齢者介護の方向性を示す『2015年高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて』が取りまとめられました。この報告書では、「高齢者の尊厳を支えるケアの確立」を基本に据え、そのための方策として、

  • ①介護予防・リハビリテーションの充実
  • ②生活の継続性を維持するための新しい介護サービス体系
  • ③新しいケアモデルの確立(痴呆性高齢者ケア)
  • ④サービスの質の確保と向上

がキーワードとして取り上げられました。

この提言は、現在の施策の基本として制度改正に大きな影響を及ぼしています。

3⃣「痴呆」から「認知症」へ

「痴呆」から「認知症」へ

2004年(平成16年)に厚生労働省の「痴呆」に替わる用語に関する検討会によって「認知症」への言い換えを求める報告がまとめられ、「痴呆」という用語が廃止され、現在の「認知症」という言葉が行政用語として統一されるようになりました。

さらに「2015年高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」の提言を受けて、認知症高齢者ケアマネジメントの在り方についても検討されました。

認知症の人が最期まで尊厳のある生活を送れるよう支援するため、利用者本位のケアを継続的に展開すること、利用者本位の視点に立った認知症ケアのを普及するための教育的な効果と、地域のサービス提供者の協働・連携の促進を狙いとして「認知症のためのケアマネジメントセンター方式」という認知症の人の側に立ったケアマネジメントモデルが開発されました。

その後、当事者を理解するツールとして、2008年(平成20年)に「ひもときシート」が開発され、さらに、全国小規模多機能型居宅介護事業者連絡会によるライフサポートワークモデルが実施され、パーソンセンタードケアの理念に基づく当事者主体の支援のあり方が提示されました。

パーソンセンタードケア

他の『パーソンセンタードケア』記事はこちらから・・・
【パーソンセンタードケアとは?】5つの葉と3つのステップ vol.92

4⃣地域密着型サービスの新設

2006年(平成18年)の介護保険制度改正では、地域密着型サービスが新設されました。その中で、小規模多機能型居宅介護が制度化され、認知症グループホームも認知症対応型共同生活介護として従来の居宅サービスから地域密着型サービス体系に位置づけられました。

地域に開かれた事業運営を確保するため、利用者の家族や地域の関係者等を含めた意見交換・運営典型のための運営推進会議の設置や管理者等への研修受講の義務付け、外部評価等の実施などが定められました。

小規模多機能型居宅介護は、中重度となっても住み慣れた自宅や地域において在宅生活を継続することを支える視点から、利用者の様態や希望などに応じ、

  • 「通い」
  • 「訪問」
  • 「泊り」

を組み合わせて提供するサービス類型とされました。

現在は地域での暮らしの継続性を重視し、「訪問」の機能強化に対する加算が創設され、多様な取り組みが展開されています。

2009年(平成21年)の介護保険制度改正では、2008年(平成20年)に取りまとめられた「認知症の医療と生活の質を高める緊急プロジェクト」の報告を踏まえ、「認知症の人などやその家族が住み慣れた地域での生活を継続できるようにするとともに、認知症ケアの質の向上を図るためBPSD(認知症の行動・心理症状)への緊急対応や若年性認知症の受け入れの評価、認知症の人等へのリハビリテーションの対象拡大、専門的なケア提供体制に対する評価等を行う」とされましたが、医療モデルに傾き過ぎているという批判もありました。

5⃣地域包括ケアへ

2012年(平成24年)の介護保険の制度改正・報酬改正では、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を営めるよう、

  • 「医療」
  • 「介護」
  • 「予防」
  • 「住まい」
  • 「生活支援サービス」

が、切れ目なく提供される「地域包括ケアシステム」の実現に向けた取り組みを進めるとされました。

さらに同年、認知症施策検討プロジェクトチームにょり、「今後の認知症施策の方向性について」という報告書が出されました、

その報告書では、今後、高齢化のさらなる進展に伴い、急速に増加していく事が見込まれる認知症の人への対応として、住み慣れた地域で、介護、医療及び地域、行政が連携していく重要性が一層高まっていく事や、認知症の人の意見を聞き、ケアモデルの構築を図った上で、

  • 早期発見と治療、
  • 在宅サービスの利用、
  • 施設への入所、
  • 在宅復帰、
  • 家族への相談・支援、

などを継続的・包括的に実施するため、地域の実情に応じて「認知症ケアパス」の作成を進めるといった方向性が示されました。

6⃣多様化する認知症介護

2015 念(平成27年)には新オレンジプランが出され、認知症の人の意見が尊重され、出来る限り住み慣れた地域の良い管故郷で自分らしく暮らし続けることが出来る社会の実現を目指す7つの柱が示された。

新オレンジプランの7つの柱として、

  • ①認知症への理解を深めるための普及・啓発の推進
  • ②認知症の様態に応じた適時・適切な医療・介護の提供
  • ③若年性認知症施策の強化
  • ④認知症の人の介護者への支援
  • ⑤認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進
  • ⑥認知症の予防法、診断法、治療法、リハビリテーションモデル、介護モデル等の県境開発及びその成果の普及の推進
  • ⑦認知症の人やその家族の視点の重視

が示され、サービス事業その地域拠点化や認知症の人に携わる人に対する研修事業、地域の見守り体制の整備、虐待防止・権利擁護、市町村を主体とした認知症総合支援事業、予防を重視した認知症初期集中支援推進事業などが展開されました。

2018年(平成30年)には医療、介護が同時に制度・報酬改正されたことから大きく期待され、医療への連携が強化されました。しかし、介護本体に対する評価が十分でないとの意見もあり、生活支援を中心とした取り組みに対する評価を期待するこ声もありました。

明日は、この項目の最後のまとめとして、「これからの認知症を取り巻く状況」を書いていきます。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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