【人権や尊厳に関する日本の憲法(13条や25条)】3つの法律ついて vol.20

こんにちは(^▽^)/

介護ラボ kanalogのカナです!今日は・・・

人権や尊厳に関する諸規定・憲法13条や25条について

前回のvol.19では、【人権思想の具現化】自由権と生存権・・・世界の流れをまとめました。

そして今回は、日本が今日に至るまでどんな流れだったのかについて。

日本国憲法における人権の条項としては、とくに第13条の幸福追求権と、第25条の生存権が揚げられます。また、これらの基本的人権の条項は、理念として掲げられるものなので、憲法の理念は、下位の社会福祉関係法による施策によって具体的な実現を図ることになります。

Contents

1⃣日本国憲法第13条 ー 幸福追求権
(1)個人の尊重
 ・日本国憲法13条
 ・公共の福祉とは
2⃣日本国憲法第25条 ー 生存権
3⃣社会福祉法
4⃣介護保険法および障害者総合支援法

1⃣日本国憲法第13条 ー 幸福追求権

(1)個人の尊重

日本国憲法
第13条
すべて国民は、公人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で最大の尊重を必要とする。
日本国憲法13条

日本国憲法第13条前段の「個人の尊重」は、個人の尊厳という意味です。人権の基本権ともいわれます。すなわち、他の人権の基礎となる基本的条項といえます。

日本国憲法は、個人として尊重されるという権利は、何ものにも代えることのできない最高の価値を有するとうたっています。したがって全体の都合によって個人の権利が抑圧されること、不当な人権の侵害が行われることを否定しています。

そのような状況があれば、速やかに人権の回復と、その原因となる社会的あるいは環境的状況の改善をはかるという趣旨です。

たとえば、高齢者虐待の防止、高齢者の擁護者に対する支援等に関する法律(以下、高齢者虐待防止法)は、高齢者の尊厳保持のために高齢者虐待を防止するものであり、擁護者に対する支援を定めています。このように、憲法に理念として示されてた人権が、社会福祉関係法である高齢者虐待防止法で具現化されています。

公共の福祉とは

公共の福祉が意味するところについては、さまざまな考え方がありますが、基本的な理解として、人権は、内在する制約がある、他者との権利または利益との調和である、そして社会的条件のもとにおかれるということです。
①国民1人ひとりが、人間らしい生活を大切にすること
②日々の活動のなかでの精神的安定・充実を得ること
③文化的な生活からの心の糧を得ること人間の尊厳につながる

自由権と生存権とによって人間らしい生活が保持され、生き生きとした活動が行われるために、社会の調和が求められることを意味しています。

人権

他の『人権』記事はこちらから・・・
【人権思想の具現化】自由権と生存権について vol.19

2⃣日本国憲法第25条 ー 生存権

日本国憲法
第25条
すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
②国は、全ての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
日本国憲法第25条

日本国憲法第25条にいう「健康で文化的な最低限度の生活」とは、人間の尊厳が保持される生活状況を意味し、生存権を示しています。本条項は、国家が掲げる理念であるため、具体的には個別の法律によって国民1人ひとりの生存権が実質的に保証されることになります。

3⃣社会福祉法

社会福祉の基本的事項を定めた方である社会福祉法では、以下の等に「個人の尊厳の保持」が社会福祉(福祉サービス)の基本理念として示されおり、「利用者の意向を十分に尊重」することが提供の原則として示されています。

社会福祉法
(福祉サービスの基本的理念)
第3条
福祉サービスは、個人の尊厳の保持を旨とし、その内容は、福祉サービスの利用者が心身ともに健やかに育成され、またはその有する能力に応じ自立したに日常生活を営むことができるように支援するものとして、良質かつ適切なものでなければならない。

(福祉サービス提供の原則)
第5条
社会福祉を目的とする事情を経営する者は、その提供する多様な福祉サービスについて、利用者の意向を十分に尊重し、かつ、保健医療サービスその他の関連するサービスとの有機的な連携を図るよう創意工夫を行いつつ、これを総合的に提供することができるようにその事業の実施に努めなければならない。

これは1998年(平成10年)の「社会福祉基礎構造改革について(中間まとめ)」に基づいています。ここで示されている社会福祉の理念と原則の重要な視点は2つあります。

1つ目は、自立と生活支援を結び付けていることです。その人の能力に応じて、利用者が自立した生活が送れるよう支援するということです。なお「能力に応じて」とは、主体的に福祉サービスを利用する意思を意味しています。

2つ目は、「福祉サービスを活用する」という概念を始めて用いたことです。それまでのように保護、援護、更生の対象としてとらえるのではなく、自らの意思による選択と責任によって福祉サービスを利用する主体ととらえることを示しました。このことが人格的自立と具体的な生活自立への生活設計における基盤となります。またこのことは、行政が福祉施設に要入所者を入所されるというこれまでの「措置」の制度を基本的に変えるものになりました。

この理念と方針は、介護保険法並びに障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下、障害者総合支援法)においても同様の趣旨の規定があります。

4⃣介護保険法および障害者総合支援法

以下の2つの法律の目的規定では、人間の尊厳と自立についての理念と、高齢者及び障害者(児)福祉のこれからの方向性が示されています。

介護保険法
(目的)
第1条
この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病とにより要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、必要な保険医療サービス及び福祉サービスに係る給付を行うため、国民の共同連帯の理念に基づき介護保険制度を設け、その行う保険給付等に関して必要な事項を定め、もって国民の保険医療の向上及び福祉の増進を図ることを目的とする。
障害者総合支援法
(目的)
第1条
障害者及び障害児が基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活または社会生活を営むことができるよう、必要な障害福祉サービスに係る給付、地域生活支援事業その他の支援を総合的に行い、もって障害者及び障害児の福祉の増進を図るとともに、障害の有無にかかわらず国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

介護保険法にいう、日常生活の介護、機能訓練、看護、療養上の管理は、要介護者の「尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むこと」に集約されます。それは、自立にかかわる介護福祉職の業務の広がりを示しています。

たとえば、機能訓練は医学的専門領域ですが、介護福祉職は機能訓練に生活支援の立場から参加し、生活の場で訓練の効果が生かされるような自立支援を行います。また、看護職との連携において、慢性疾患を持った利用者の健康管理、疾病上の留意点などに配慮した介護を行います。

障害者総合支援法においては、2つの基本的な概念が示されています。1つは障害者(児)が「基本的人権を享有する個人としての尊厳にふさわしい日常生活または社会生活を営む」ための支援が図られるという点です。もう1つは、すべての障害者(児)の福祉の増進は「国民が相互に人格と個性を尊重し安心して暮らす事」つまり、全ての人々の生活の安心、安定に寄与するという点です。これらは、生活支援における介護の基本理念となるものです。

人間の尊厳は、その人らしい個性の尊重です。生活支援技術の提供にあたっては、利用者の尊厳にふさわしい生活を支援するということになります。

高齢者や障害者(児)の尊厳にふさわしい生活とは何かが問題となりますが、その基本的な考え方は、

利用者が「何ができるか」ではなく、

いかに生きるか

です。老い、病、障害等を受容して、自分らしい生活をつくっていくことです。そのためには、国民が個性と人格を尊重し合う社会の構築が必要となります。


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