人間の理解

【④介護実践におけるチームマネジメント】生活を継続的に支える介護サービスの特性 vol.365

2021-06-13

こんにちは。介護ラボのkanaです。「人間の理解」の中から『介護実践におけるチームマネジメント』について7回に分けてまとめていきます。今日は4回目になります。

介護人材の多様化

Contents

1.介護現場で求められるチームマネジメント
 1⃣マネジメントとチームマネジメント
 2⃣チームマネジメントとよく似た用語
 3⃣介護福祉士にチームマネジメントが求められる理由
 (1)介護人材とリーダーの不足
 (2)介護人材の多様化
 (3)制度におけるケアマネジメントと介護過程
 (4)生活を継続的に支える介護サービスの特性

1.介護現場で求められるチームマネジメント

1⃣マネジメントとチームマネジメント

マネジメントとは?

マネジメントとは・・・「管理・調整」「経営」などの意味を持つ言葉で、経営やビジネスの分野で広く使われている言葉です。

介護実践の分野でも、

  • 「リスクマネジメント」
  • 「ケアマネジメント」

という言葉は広く知られ、日常的に用いられています。

リスクマネジメント」は、介護で起こる様々な危険や事故をあらかじめ予測しておくことで、可能な限り未然に防いだり軽減したりすること、場合によっては事故後の適切な対応等をすることも意味する言葉です。

ケアマネジメント」は、アセスメント、計画の作成、実施、モニタリング、評価及び再アセスメントのプロセスを通じて、困りごとや希望等のニーズと、人やサービス等の社会資源を繋げ、自立を支援する対人援助の方法を意味する言葉です。介護保険制度ではこのプロセスは、介護支援専門員であるケアマネージャーを中心にチームで取り組まれます。

この2つの言葉から、「マネジメント」というと、ケアマネージャー、リスクマネージャー等の役割を担う中心メンバーの存在や、管理・調整の業務をイメージする人も多いと思います。イメージに沿って「マネジメント」という言葉を理解してしまうと、チームマネジメントを、管理職やリーダーの役割、業務と限定して捉えることになってしまいます。

しかし、チームマネジメントは、

  • チームが行動するために必要な目標を設定し
  • 目標達成のために様々な資源を効率的に活用する仕組みを整える

はたらきのことです。言い換えると、チームメンバー全員が役割と責任をもって、

  • チームの力
  • サービスの質を高めるために行う幅広い取り組み

を指すものです。

そのため、管理職やベテラン職人に限らず、新任職員もチームマネジメントにかかわる大切な存在なのです。

介護実践におけるチームマネジメントにおいて、介護の専門職である「介護福祉士」は、役職や経験年数を問わず、チームっメンバーの中で大きな責任があり期待を寄せられる存在といえます。

2⃣チームマネジメントとよく似た用語

チームアプローチ、チームケアとは?

チームマネジメントと同様に、「チームアプローチ」や「チームケア」が介護実践の現場でチームの取り組みを意味する用語として使われています。この2つの用語の持つ意味も確認していきます。

  • チームアプローチ:対象である利用者の理解、人間関係、課題の整理や分析を深めるための、チームとしての関わり。多職種連携と同義で用いられる。「アプローチ」は、もともと対象に「接近する」意味を持つ。
  • チームケア:職種や役割の枠を超えた多職種協働による一体的、包括的なケア。チームメンバーに本人や家族が含まれる。場合によっては近隣の住民やボランティア等も含むことがある。

この2つの用語は、場面や職種によっては異なる意味で使用されることもあります。

3⃣介護福祉士にチームマネジメントが求められる理由

新しい介護福祉士養成課程のカリキュラムでは、領域「人間と社会」のなかに、「チームマネジメント」が加えられています。介護実践をチームでマネジメントするために必要な組織の運営管理、人材の育成や活用などの人材管理、それらに必要なリーダーシップ・フォロワーシップなど、チーム運営の基本を学ぶものとされています。

(1)介護人材とリーダーの不足
介護人材不足

2015年(平成27)に厚生労働省が公表した「2025年に向けた介護人事にかかる需給推計(確定値)について」によると、2025年度に必要となる介護福祉職は約253万人で、約37.7万人が不足する見通しです。

介護需要に労働力の供給が追い付かず、十分な介護サービスの供給が困難になると心配されています。

介護人材不足については、新しい研修制度等さまざまな取り組みが行われていますが、一方、2018年(平成30)4月の介護福祉士養成校の定員充足率は44.2%(離職者訓練による受け入れを含む)とされ、2006年度(平成18)と比較すると、3分の1まで低下しています(公益社団法人日本介護福祉士養護施設協会調査より)。

介護福祉士の資格取得ルートは養成校ルート以外もありますが、養成の中心となる養成校の充足率の低さは、介護福祉士の不足に直結するものです。そして、介護福祉士の不足は、介護人材の不足と介護現場におけるリーダーの不足をもたらします。

介護現場では、すでに介護実践チームに経験と専門性を持ったリーダーを配置することが難しい状況が生じています。チームメンバーの立場で言うと、経験と専門性を持つリーダーの指示や指導を受けながら仕事する機会が少なくなっているといえるでしょう。

このような現状だからこそ、チームメンバー全員がリーダーシップとフォロワーシップをバランスよく発揮しながら、チーム全体で効果的に介護実践と学びを積み重ねるために、チームマネジメントが求められるのです。

(2)介護人材の多様化

介護人材不足の背景に、介護現場の人材は多様化しています。経験の有無や年齢という面だけでなく、資格面からみても「無資格の人」「介護職員初任者研修修了者」がいます。

介護職員初任者研修修了者とは?

介護福祉職への入職段階における研修であり、介護福祉士への資格取得へと至るキャリアパスの入り口段階の研修と位置付けられている。研修時間は130時間、従来の訪問介護員(ホームヘルパー)養成研修2旧課程から移行する形で、2013年度(平成25)からスタートしている。

また、2018年度(平成30)から新たに、

  • 生活援助従事者研修(研修時間59時間)
  • 介護に関する入門的研修(研修時間21時間)

も制度化され、研修の種類やレベルも多様化しています。

また、外国人の就労や資格取得も一部では進んでいます。

介護人材は、介護福祉士を対象とした質の向上と合わせて、裾野の拡大に向けた取り組みが同時に行われています。

介護福祉士は、この多様化する介護人材で形成されるチームのリーダー、フォロワーとしての役割を担い、メンバーとチーム全体の介護の質の向上を目指すリーダーとなることが求められます。

大きな期待と役割を担う介護福祉士だからこそ、チームマネジメントを学び実践する必要があるのです。

(3)制度におけるケアマネジメントと介護過程

介護保険や障害福祉の分野では、ケアマネジメントがサービス提供の仕組みの中に位置づけられています。

  • 介護支援専門員・ケアマネージャー
  • 相談支援専門員

などが、多職種チームによりケアプランである「居宅サービス計画」や「施設サービス計画」等を作成し、

  • 介護福祉士

は、チームで介護過程を展開するプロセスを通じて、介護計画(個別サービス計画ともいいます)等を、「立案」「実行」します。

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)など、介護保険施設等では、この2つのプラン・計画が一体的に立案されることもありますが、在宅の高齢者等へのサービス提供においては、2つのプランはそれぞれ立案され、役割が異なるものとして機能します。

現在の介護保険や障害福祉の分野で仕事をする介護福祉士は、複数のチーム(多職種チームと介護福祉職チーム)に属しながら、リーダーとフォロワーの両方の機能を果たすことが多いのです。

また、介護保険制度における介護支援専門有資格者(ケアマネージャー)で最も高い比率を占めるのが「介護福祉士」です。介護福祉士の専門性を生かしながら、介護支援専門員として多職種チームのリーダーを担う人も数多くいます。

ケアマネジメントが制度的に位置づけられている介護保険や障害福祉の分野は、チームマネジメントが、介護の質に大きな影響を与える重要な取り組みだといえるのです。

(4)生活を継続的に支える介護サービスの特性

介護業務はサービスのりよしゃの暮らしを支える仕事であるため、施設や一部の在宅サービスでは、24時間必要なタイミングで介護を行うために交代勤務制をとっています。

介護福祉士は、日々変化を伴いながら継続するサービス利用者の生活を、チームメンバーで分担しながら支えており、ちーっむの質、力量が介護内容や質に直結しているとも言えます。

最近では、個別ケアを目指してユニットケアも多くの介護現場で取り入れらていますので、チームでの効果的な情報共有や人材育成の重要性は増すばかりです。

介護福祉士がチームマネジメントを学び実践しなくてはならない理由は、利用者の継続する生活を「チームで支える」という介護福祉士の専門性に関係しているのです。

気になるワードがありましたら、下記の「ワード」若しくは、サイドバー(携帯スマホは最下部)に「サイト内検索」があります。良かったらキーワード検索してみて下さい(^▽^)/

ADL QOL グループホーム ケーススタディ コミュニケーション ノーマライゼーション バリアフリー ブログについて ユニバーサルデザイン 介護の法律や制度 介護サービス 介護予防 介護保険 介護福祉士 介護福祉職 他職種 住環境整備 入浴 入浴の介護 医行為 喀痰吸引 地域包括ケアシステム 多職種 尊厳 感染症 支援 施設 権利擁護 社会保障 福祉住環境 福祉住環境整備 福祉用具 経管栄養 老化 脳性麻痺 自立支援 視覚障害 認知症 誤嚥性肺炎 障害について 障害者 障害者総合支援制度 障害者総合支援法 食事 高齢者


人気ブログランキング

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

に参加しています。よかったら応援お願いします💛

Twitterのフォローよろしくお願いします🥺





  • この記事を書いた人
  • 最新記事

kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

-人間の理解
-, , ,