【脊髄損傷の観察と支援】と4つの場面(食事・入浴・排泄・外出)  vol.21

こんにちは 介護ラボのkanaです💛今日は・・・

脊髄損傷のレベルと食事動作の自立度

Contents

1.脊椎損傷とは・・・
(1)脊髄損傷の医学的理解
(2)心理的理解
2.脊髄損傷の観察・支援と、4つの場面(食事・入浴・排泄・外出)
 1⃣食事
 ・脊髄損傷のレベルと食事動作の自立度
 2⃣入浴
 3⃣排泄
 4⃣外出

観察と支援の前に、『脊髄損傷』についての医学的・心理的理解から・・・

1.脊髄損傷とは・・・

(1)脊髄損傷の医学的理解

脊髄損傷

脊髄損傷とは・・・
事故や転倒、転落などの外傷によって、中枢神経である脊髄が損傷されることです。損傷した脊髄の部位によって、麻痺のレベルや機能障害の程度が変わります。また、運動機能障害(運動麻痺)だけではなく感覚機能障害(知覚麻痺)も伴います。

麻痺は、損傷した脊髄から下の髄節に起こる対麻痺となります。脊髄損傷の麻痺の評価には、Zanocolli分類(ザンコリー)やASIA評価(エイシア)などがあります。麻痺の程度や内容によって必要な支援は様々です。

Zanocolli分類(ザンコリー)・ASIA評価(エイシア)分類

●Zanocolli分類
脊髄損傷による麻痺の評価。機能する髄節と対応した筋のはたらきがわかる。それによってできる動作を知ることができる。

●AISA評価
完全麻痺か不全麻痺か、運動神経と感覚神経がどの髄節まで残存しているかなど麻痺を総合的にとらえることができる。

(2)心理的理解

多くの場合、ある日突然の事故や転倒、転落により受傷し、健常者の生活から一転して肢体不自由となります。事故後、生命の危機を脱した後に、肢体不自由(手足が不自由で支援が必要な状態)となります。

事故後、生命の危機を脱した後に、肢体不自由が永続的であることを理解し、受容するまでのプロセスには大きな個人差があります。健常者の時に考えていた将来や目標を変更せざる得ないことも多く、新しい生活や将来像、目標に向かうために介護福祉職の支援が必要となる場面も多くあります。

人生の転換期を乗り越えてきた(または、これから乗り越えようとしている)利用者の生き方や考え方に寄り添う力が介護福祉職には求められます。

2.脊髄損傷の観察・支援と、4つの場面(食事・入浴・排泄・外出)

1⃣食事

脊髄損傷のなかでも頚髄損傷は、下肢だけでなく上肢機能も障害される四肢麻痺となります。そのため、箸やフォークを持つことが難しく、食事動作に介助が必要となります。食べたいものが目の前に用意されていても、それらを自分の好きな順番で口に運び、自由に食べるということが困難になります。

また、テーブルに飲み物が入ったコップが置いてあっても、それを片手で持ち、口に運ぶことができません。

上肢機能が障害されていても、C5~C8レベルであれば食事用の装具を装着し、食べ物をフォークに刺すなどして口に運ぶことができます。この場合、介助者は利用者の手首に装具を装着し、利用者がフォークを指しやすい位置に一口大にカットした食べ物をおくことが求められます。C4レベル以上は全介助となりますが、食べたい順番や一口量を確認し、利用者の好みやペースに合わせておいしく食べることができるような配慮が求められます。

麻痺の程度によって使いやすい自助具が異なるため、作業療法士や理学療法士との連携も必要に応じて行います。

脊髄損傷のレベルと食事動作の自立度

C4レベル  
肘関節を動かせないため食事は全介助。水分摂取はストローが口に届く場所にあれば可能
C5レベル
手首を固定することで自助具を装着し、その先にフォークをつけて食物を指して口に運ぶ
C6レベル
コップを両手で挟むようにして持ち上げ、口に運ぶ
C7レベル
握力が弱いため柄の太いフォークなどの自助具を持ち食事可能
C8レベル
手指の巧緻動作(指や指先による細やかな操作、道具を正確にスムーズに使用する事。例えば、洋服のボタン止めや靴紐結びなど)が難しいがリハビリテーションにより箸を使用し食事可能。

2⃣入浴

上肢が使える場合には、環境を整えることで1人での入浴も可能です。

しかしC6(上項の図)以上の脊髄損傷では、座位保持や移動、身体を洗うことが困難となり、介助が必要となります。青年期から高齢期にかけての男性が多い中途障害であることから、体格が大きく、介護福祉職1人での入浴介助には限界があることも考えられます。

そこで、ベットから浴室までの移動方法の工夫や浴室内の環境整備が必要となります。入浴用のリフトシャワーチェアーの導入など、利用者・介助者共に安全に配慮した入浴環境が求められ、羞恥心への配慮も必要です。

脊髄損傷のレベルによって、支援内容が異なり、C6以上のレベルでは、浴室用リフトなどの福祉機器の利用や支援を導入するための環境整備や住宅改修が必要となります。

障害の程度により、受けられるサービスも異なります。市区小村によって独自の介護サービスを提供している場合もあるので、事前に調べておくとよいでしょう。

また、訪問介護サービスは、障害福祉サービスでは居宅介護(ホームヘルプサービス)として利用可能であり、同性介護で行われます。

3⃣排泄

膀胱や肛門周辺の神経も麻痺しているため、尿や便がある程度たまっても脳への指令が出ず、尿意や便意を感じることが困難になります。しかし、自律神経過緊張反射として頭痛や血圧上昇の変化を尿意や便意として学習することもあります。

自立神経過緊張反射

自律神経過緊張反射とは・・・
脊髄損傷の人にみられることがある自律神経の異常反射のこと。膀胱に尿がたまったり便秘などによって発生する。血圧上昇、頭痛や感覚的な違和感として感じられ、尿意や便意に相当するサインとして生活に応用されている。

下半身が麻痺している場合は、左右両足の支持性がないか、または低い状態の為、トイレへの移乗や立位動作が困難になり、上半身にも麻痺がある場合には、手すりを握ることや座位のは保持、清潔動作が困難になります。

腹筋軍も麻痺しているため、腹圧をかけて排泄することも困難となり、カテーテルを挿入して排尿したり、定期的に座薬などによる排便を促して、排泄のコントロールを行います。

排尿・排便をコントロールする部位は、仙髄(S2~S4)にあたるため、脊髄損傷者の多くが排泄機能に障害があると考えられます。利用者は急性期や回復期のリハビリテーションにおいて、排泄コントロールの方法を学習しています。

排尿方法には、下腹部に腹圧をかける腹圧排尿、間欠導尿、尿道から膀胱内にカテーテルを入れた膀胱留置カテーテル、下腹部に孔をあけてカテーテルを直接膀胱に入れた膀胱瘻などがあります。介護福祉職は、その手順や方法を利用者や他職種と共有し、必要に応じて支援を行います。

間欠導尿とは?

間欠導尿とは・・・
本人または介助者がカテーテルを挿入し、膀胱内にたまった尿を排出する方法。

麻痺のために十分な腹圧が欠けられないため、排便コントロールも必要となります。排便を促すために、下剤や座薬、敵便、浣腸などの手段が用いられます。また介護福祉職が腹部のマッサージや腹圧をかけることもあります。

4⃣外出等

青年期以降の利用者が多く、肢体不自由であっても様々な手段を使って外出をしています。しかし、歩行困難や食事・排泄に介助を要する事から、多くの困りごとに直面します。

環境面では、食事の場所に車いすで入店できるか、使用する駅にエレベーターが設置されているか、また多機能トイレの場所などを事前に確認しておく必要があります。

T1レベル以上の損傷では発汗機能が麻痺して体温調節が困難となるため、特に暑さ対策が重要となります。

脊髄損傷の利用者は、長時間同じ姿勢でいると起立性低血圧や褥瘡を発生しやすいという障害特性があります。また、体温機能も損傷されるため、環境温度の変化には特に配慮が必要になります。一定時間ごとに体位を変換し除圧をする、衣服の調整や保温・保冷を行うなどの配慮が必要となります。

移動に電動車いすを使用している場合には、バッテリーの重量があるため普通型車いすのように階段等で持ち上げることが困難となります。外出経路を事前に確認し、エレベーターや迂回経路を確認する必要があります。


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