認知症の理解

【①多職種連携と協働】インタープロフェッショナル・ワークという考え方 vol.555

2021-12-20

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『多職種連携と協働』について5回に分けて書いていきます。今日は1回目です!

多職種連携と協働の必要性

Contents

1.多職種連携と協働の基本的な考え方
 1⃣多職種連携と協働の必要性
 2⃣多職種連携と協働とは何か?
 (1)インタープロフェッショナル・ワークという考え方
 (2)多職種連携と協働に欠かせない考え方
 (3)多職種連携と協働を表す他の用語

1. 多職種連携と協働の基本的な考え方

1⃣多職種連携と協働の必要性

私たちの暮らしは沢山の人々に支えられています。認知症の人は、認知症が疑われる時期、診断を受け医療が必要となる時期、要支援や要介護となって介護サービスを使う時期、さらに看取りの時期など、長期に渡る療養生活を送ります。

この間、様々な医療や介護の専門職がかかわります。地域の民生委員やボランティアなどの支援を受けることもあります。また、警察や消防などがかかわることもあります。

このように、認知症の人は長期に及ぶ療養生活を、多くの専門職や非専門職に支えられて暮らしています。

つまり、介護福祉職だけで認知症の人を支えることは出来ません。おのずと認知症の人にかかわる多職種と連携し協働することになります。

今回は、多職種連携と協働の考え方、技術を身に付け、認知症の人の地域生活を支援できるように、5回に分けてまとめていきます。

2⃣多職種連携と協働とは何か?

(1)インタープロフェッショナル・ワークという考え方
インタープロフェッショナルワークとは?

インタープロフェッショナル・ワークは、「専門職連携実践」と訳されています。英語で書くと「Interprofessional Work」です。Interは間に、相互という意味で、Professionalは専門家という意味で、異なる専門家同士が”相互作用”を起こしながら連携し協働して働くことを意味しています。

インタープロフェッショナルワーク・専門職連携実践の考え方は、「異なる専門家が認知症の人(当事者中心)のために、互いの知識と技術を提供し合い、学び合い、互いに尊重してパートナーシップ共通の目標の達成を目指して行う援助活動」です。

連携という言葉は「繋がる」と言い換えることができます。具体的には、「繋がる相手を知っている」「目的に応じて繋がる相手に連絡する」ということです。

「顔の見える関係」という言葉がありますが、相手がどこのだれでどのようなサービス提供をしてくれる人であるかを知っていることが大事になります。

相手を知っていれば必要な時に連絡をして一緒に仕事をすることができます。

協働という言葉は、「一緒に協力して働く」ということです。同じ場所で同じ行為を一緒に行います。

例えば、連携して繋がった相手と一緒に居宅訪問し、認知症の人のケアを一緒に行うというようなことです。また、排泄介助というケアを介護福祉職と看護職が一緒に行うという時にも協働という言葉を使います。

異なる専門職同士が連携し協働する時には、何らかの相互作用がが起こります。インタープロフェッショナル・ワークは、認知症の人にとっても、専門職にとっても有益なものです。

肯定的あるいは前向きな影響を及ぼし合いながら、つまり、互いに尊重して学び合いながら連携し協働することを目指しています。

(2)多職種連携と協働に欠かせない考え方

インタープロフェッショナル・ワークの考え方は、連携と協働に欠かせない大切な考え方です。

その考え方は、認知症の人の多職種連携と協働でも同じです。

注意したいことは、認知症ケアの多職種連携と協働に携わる人は、保健・医療・福祉の専門家ばかりではなく、ボランティアや近隣の人という非専門職も関わるということです。

多職種連携と協働では、これらの人々もその分野の専門家として尊重し、学び合って連携し協働します。

携わる人が資格のある専門職であっても、非専門職であっても、一緒に認知症の人の援助化都度を行う人として尊重し助け合って活動します。

(3)多職種連携と協働を表す他の用語

多職種連携と協働に関係する用語

【用語:多職種連携と協働
◉連携するメンバー
・専門職や非専門職も含め、援助活動に携わる人々
◉連携する場
・施設内、施設外
◉連携の目的
・認知症の人のニーズ

【用語:チームアプローチ
◉連携するメンバー
・専門職や非専門職も含め、援助活動に携わるチームメンバー
◉連携する場
・施設内、施設外
◉連携の目的
・認知症の人のニーズ
※例えば介護保険サービスの利用、緩和ケア、リハビリテーションなど当事者の課題に応じて、医療や福祉の専門職がチームで取り組む援助活動のことである。

【用語:チーム医療
◉連携するメンバー
・おもに保健医療福祉職に限定されている
◉連携する場
・医療施設内
◉連携の目的
・認知症患者の治療・ケア
※病院で医師と看護師に加え、理学療法士や作業療法士などのリハビリテーション職や薬剤師、管理栄養士、臨床検査技師、放射線技師、医療ソーシャルワーカーなど多様な専門職で行う医療のことをいう。

【用語:機関間連携
◉連携するメンバー
・異なる器官に所属している組織の代表者同士
◉連携する場
・施設外
◉連携の目的
・認知症の人のニーズ

【用語:地域連携
◉連携するメンバー
・地域児住民も含めた多様な人々
◉連携する場
・地域
◉連携の目的
・認知症ケアについて地域で取り込む課題

多職種連携と協働のほかに、上記にある「チームアプローチ」「チーム医療」
「機関間連携」「地域連携」など、連携と協働に関係する用語は色々あります。

それぞれの言葉は、援助の場や関わる専門職によって使い方が異なるので注意することが必要です。

認知症

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
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