発達と老化の理解

【高齢者に多い耳の疾患】難聴の3種類の原因と症状 vol.225

2021-01-24

こんにちは💛 介護ラボ・カナログのkanaです。今日は「高齢者に多い疾患・症状と生活上の留意点」の中から『皮膚・感覚器系』について、今回から疾患ごとに数回~数十回にわけて書いていきます。

高齢者に多い感音性難聴

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耳の疾患とは?

これから皮膚・感覚器系の中でも高齢者に多い疾患として「目・耳・皮膚」についてまとめていきます。

感覚系は外部からの情報を取り入れるしくみです。

生体はその情報を特定の受容器で感じ取ります。その情報はニューロンを介して中枢神経系に集められ記憶と照らし合わせて認識されます。

感覚は、
●特殊感覚(視覚・聴覚・平衡感覚・嗅覚・味覚)
●体性感覚(皮膚感覚・深部感覚・深部痛覚)
●内臓感覚(臓器感覚・内臓痛覚)
の3つに大別されます。

今回はその中から耳の疾患について書いていきます。

1⃣概要

高齢者の聴覚障害では、加齢性(老人性)難聴があげられます。加齢性難聴者の数は明確ではありませんが、難聴有病率が65歳以上で急増しているという報告があります。加齢性難聴は高齢者にとって最も一般的な感覚障害と考えられます。

そのため、日常生活では聞こえにくいことによるコミュニケーション障害や社会関係の縮小など様々な影響が生じることが予測されます。

特に高齢者の場合、聞こえないことで何度も聞き返すことに苦痛を感じ閉じこもりがちにならないような配慮・支援が必要になります。

2⃣耳の疾患の原因(音の伝わり方)

通常、音は外耳から鼓膜、中耳の耳小骨、そして内耳にある蝸牛に伝えられ有毛細胞から蝸牛神経に伝わる仕組みで聞こえています。

しかし、年齢を重ねると外からの音を十分に聞き取ることが出来なくなるため聞こえが悪くなります。

理由として、内耳の蝸牛にある有毛細胞の毛が折れたり脱落したりするため電気信号が伝わりにくいからと考えられています。

音の伝わり方は上記の図でも分かる通り、

  • 外耳
  • 鼓膜
  • 耳小骨
  • 内耳
  • 蝸牛
  • 蝸牛神経
  • 中枢

という順番で伝わっていきます。

3⃣耳の疾患の症状

難聴の種類は、

  • 「伝音性難聴」
  • 「感音性難聴」
  • 「混合性難聴」

の3つがあります。

加齢性難聴の場合、最初に高音域が聞き取りにくくなり、急激に音が聞こえるわけではなく、徐々に聞こえが悪くなります。そのため自分では気づかないこともあります。聞こえの低下徴候として
・耳鳴りがする
・会話の途中でよく聞き返す
・テレビなどの音量を上げる
などがあります。

❶伝音性難聴

「伝音性難聴」は、外耳、鼓膜、中耳までの伝音系の機能が正常に働かないために起こります。

❷感覚性難聴

高齢者の難聴の多くは「感音性難聴」になります

音を感じる内耳から大脳皮質までの神経系の障害、蝸牛の有毛細胞の劣化によって起こります。

特徴としては、
・音がひずんで聞こえる
・カクテルパーティ現象が苦手
などがあります。

❸混合性難聴

「混合性難聴」は、伝音性難聴と感音性難聴の両方があります。

❹治療方法

難聴の種類により治療効果がある場合と期待できない場合があります。

一般的に「伝音性難聴」の場合は、外耳、鼓膜、中耳の機能障害がありますが、補聴器の使用で効果が期待できます。

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まとめ

難聴がある場合、日常生活において会話の音量に変化が生じたり、受け答えがちぐはぐになったり、呼びかけに対する返答がないなどコミュニケーションに影響が生じるため、周囲の環境を調整し、気持ちの負担を軽減するような配慮が必要になります。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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