【③肢体不自由】心理・生活面の理解と特性に応じた支援 vol.74

こんにちは 介護ラボ・kanalogのカナです。

昨日②肢体不自由(運動機能障害)】身体的特性と障害の原因となる疾患 vol.73 に引き続き「肢体不自由」について。

肢体不自由の心理解、自立支援医療で対象となる治療について

Contents

1.心理的側面の理解
2.生活面の理解
(1)四肢切断
(2)脊髄損傷
3.障害の特性に応じた支援
 ❶自立支援医療で対象となる治療例
 ❷肢体不自由のあるの生活の広がり
 ❸チームアプローチ
 ❹ライフステージに応じた支援

1.心理的側面の理解

中途障害では、障害の受容までに様々な葛藤が起こります

脊髄損傷では、見た目は麻痺の部分が健常な時と変化が少ないため、「動くかもしれない」と期待が生じ、葛藤が強いと否認期の経過が長くなります。

また幻肢痛(手や足を切断した後も、手や足がや存在するような感覚が残り、無いはずの手や足に痛みを感じる現象)が起こると、実際の身体と身体のイメージのずれが、否認期や混乱期の心理に影響を与えます。

時を経て障害が受容されて前向きな生活を送っているように見えても、内面には深い葛藤があり、障害受容の経過が長くなっていることがあります。

最新医療への期待は、障害受容の経過を長引かせることにも繋がる可能性があります。一方で、障害の受容が出来ていると、実際に治療に踏み切らなくても、治療を受ける選択肢があること自体が生活の励みに繋がります。

切断後の喪失感は切断直後より時間の経過とともに強くなり、事実を受け入れることで次第になくなります。切断の時期が思春期の場合、外観の変化に対して周囲の視線が気になり悩むことがあります。これは先天性の障害のある人であっても同じで、成長とともに周囲と自分の身体的な違いを自覚せざる得ないため葛藤が起こります。

また、義肢は生活を支え自分の可能性を広げますが、周囲の視線に対する困惑も起こるため、その思いに配慮することが大切です

2.生活面の理解

(1)四肢切断

四肢切断で利き腕・利き足(または両腕・両足)を喪失すると、これまでの生活や仕事に支障をきたし、活動の幅が著しく狭くなることで就職や転職が難しくなることがあります。

このような状態に少しでも貢献できるよう、義肢が製作されました。

義肢により100%ではないにしても、これまで同様の生活が維持されるようになりました。

義肢とは?

義肢とは?
外傷や病気などで手足を失った場合に用いる人口の手足です。おもに義手義足の2つに分類されます。

義手:外見の再現を考えた「装飾義手」と、日常の生活動作のためのの「能動義手」があります。
義足:歩行を目的としています。歩行能力によって構成部品を選択し、調整していきます。義足は活動性や安全性など利用者のニーズに応じて製作されます。

(2)脊髄損傷

脊髄損傷では、便秘や尿閉傾向で失禁を起こしやすくなるため、移動手段の確保と排泄の管理が必要です。

管理の方法として、

「自己導尿」

「採尿方法の確立」

「排便習慣のコントロール」

があります。

日常生活中に突然便失禁や尿失禁が起こると、始末に追われます。自宅以外では周囲の反応から自尊心が傷つくこともあります。出掛ける際はあらかじめ障害者用の設備のある公共の施設の情報が必要です。

外出先での失禁を防ぐために、定期的な導尿や採尿で残用をなくすことが大切です。

これは、尿路完成症の予防にもなります。便秘や便失禁対策としても定期的に緩下剤を使用し、適宜摘便をして外出前に残便をなくしておくことが大切です。

歩行は車いすとなることが多く、長時間の座位は坐骨結節部位への褥瘡の原因となるため、15分から20分おきにプッシュアップを行います。

プッシュアップ:手で車いすや床面を押し上げて体を持ち上げること。

損傷の部位によっては感覚機能が無い場合があ多く、けがに気づきにくいので、朝や夜の着替えの際にけがや褥瘡がないかなど自己チェックが必要ですが、自分では限界があるため周囲の人の観察が必要です。

自動車の運転が出来ると行動範囲が広がり社会参加の機会も増えますが、運動補助装置などの補助具が必要になります。上肢の筋力にもよりますが、1人で活動する場合には、車いすから自動車へ移乗した後、自力で車いすを後部座席へ入れる行為を行います。高齢になり筋力が低下すると、移乗や車いすへの詰込みが1人では出来なくなるため、介助が必要になります。

四肢麻痺や重度の拘縮があると、日常生活全般に介助が必要になります。外出は1人では困難になり、常に家族やボランティア、介護福祉職等の手助けが必要になります。

3.障害の特性に応じた支援

肢体不自由のある人は、利用時の年齢に応じて障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)や、介護保険法などに基づくサービスを利用して、日常生活の自立を目指しています。

利用できるサービスには、

  • 「介護給付」
  • 「訓練等給付」
  • 「地域相談支援給付」
  • 「計画相談支援給付」
  • 「自立支援医療」
  • 「障害者(児)への諸手当」

などがあります。

日常生活の援助として、

  • 「食事・排泄・入浴等の介護サービス」
  • 「福祉用具給付」
  • 「住宅改修の助成」
  • 「おむつの助成」
  • 「車いす貸し出しや介護犬貸与」
  • 「福祉タクシーやリフト付きタクシーの利用券の交付」

など、生活全般にかかわるサービスがあります。

❶自立支援医療で対象となる治療例

自立支援医療で対象となる治療の例

■更生医療、育成医療

①肢体不自由:関節拘縮 ⇒ 人工関節置換術 等

②視覚障害:白内障 ⇒ 水晶体摘出術 等

③聴覚障害:高度難聴 ⇒ 人工内耳埋込術

④内部障害

・心臓機能障害 ⇒ 弁置換術、ペースメーカー植込術

・腎臓機能障害 ⇒ 腎移植、人工透析

・小腸機能障害 ⇒ 中心静脈栄養

・ヒト免疫不全ウイルスによる免疫機能障害 ⇒ 抗HIV療法 等

・肝臓機能障害 ⇒ 肝臓移植、抗免疫療法

■精神通院医療

・精神疾患 ⇒ 向精神薬、精神科デイケア 等

❷肢体不自由のある人の生活の広がり

肢体不自由のある人は、サービスを有効活用することで地域の中で日常生活を自立できるようになりました。重度の肢体不自由があっても、24時間を通してサービスを活用することで、1人暮らしが可能になっています

さらに外出も可能となり、コンサートやセミナー、国内外の旅行も可能になっています。重度でもストレチャーやリクライニング式の車いすを活用しながら、必要時に拝領的な処置も受け、複数の介助者やボランティアの支援を受けながら活動範囲が広がっています。

スポーツの分野では、パラリンピックなどでも多くの肢体不自由のある人が活躍しています。

スポーツやサークルを通して自信の体力の向上を図るのみならず、生活の質の向上や災害時の対応等についても情報共有がなされています。

❸チームアプローチ

肢体不自由のある人は、運動器のや感覚機能の低下により転倒・転落事故多褥瘡が起こりやすく、中には内部障害や知的障害、高次脳機能障害等を重複している人もいます。

現在の身体機能を維持するために様々な訓練を受ける人や、痰の吸引や経管栄養、人工呼吸器等の医療処置が必要な人もいます。

医療的ケアや緊急時の対応等で医療関係者との連携は欠かせません。誤嚥対策については、歯科衛生士や管理栄養士、言語聴覚士等との連携が不可欠です。

❹ライフステージに応じた支援

思春期から青年期にかけては、異性への興味も起こります。

排泄や入浴介助の場面では、利用者に誤解を生じさせないよう同性介護が検討されます。また体が不自由だからと、自己ふょうげんを控えることがないように、おしゃれや趣味なども楽しめる支援が必要です。

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