障害の理解

【❸聴覚・言語障害】音声障害の2種類と、構音障害の3種類 vol.258

2021-02-26

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今日は「障害の理解」の中から『聴覚・言語障害』について、一昨日、昨日、今日の3回に分けて書いていきます。

コミュニケーションの6つの手段とは?

Contents

1.言語障害とは?
 1⃣失語症
 (1)感覚性失語:ウェルニッケ失語
 (2)運動性失語:ブローカ失語
 (3)全失語
 2⃣発声発語障害
 (1)音声障害 ●音声障害の2種類
 (2)構音障害 ●構音障害の3種類
 3⃣視覚失認・失読・失書とは?
2.障害の特性の理解
 1⃣成長発達過程における理解
 2⃣コミュニケーションの制限による生活上の困難
3.障害の特性に応じた支援
 1⃣コミュニケーションの6つの手段

1.言語障害とは?

言語障害

言語障害は、大脳の言語中枢が損傷を受けて、言語を用いたコミュニケーションに支障をきたす状態です。

1⃣失語症

大脳の言語中枢が後天的に損傷を受け、
●聞く
●話す
●読む
●書く
ことが困難な状況を「失語症」をいいます。主な原因には、脳血管疾患や脳挫傷、脳腫瘍、高次脳機能障害があります。

(1)感覚性失語:ウェルニッケ失語
感覚性失語:ウェルニッケ失語

文字や音を理解する役割を持つ感覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)の障害により、聞いて理解することが困難なです。発語は自発的で流暢ですが、他者から話しかけられた内容の理解が出来ず、会話の成立、意思疎通が困難になります。

(2)運動性失語:ブローカ失語
運動性失語:ブロカ失語

感覚性言語中枢(ウェルニッケ中枢)から伝えられた情報を言葉にする役割がある、運動性言語中枢(ブローカ中枢)の障害により、自発的な発語が困難になります。言語の理解は比較的保たれていますが、話せても単語や短文になりたどたどしく話したり、錯誤が見られたりします。

錯誤とは?

見た物や対象物の言葉の一部、あるいは言語そのものを誤って表出することをいう。

(3)全失語
全失語

感覚性、運動性の両方の失語症の症状が見られます。
●聞く
●話す
●読む
●書く
ことの全てが困難な状態です。

2⃣発声発語障害

(1)音声障害 ●音声障害の2種類
音声障害

発生にかかわる器官の障害により音声が発せられない状態のこと。下記の2つの種類に分けられます。

音声障害の2種類

❶【器質性音声障害
●状態:発声器官に病変や障害を認め、音声に障害が起こる状態
●主な原因:喉頭炎、喉頭浮腫、喉頭がん、声帯ポリープ、声帯結節、声帯麻痺

❷【機能性音声障害
●状態:器質的な病変や障害がないにもかかわらず、音声に障害が起こる状態
●主な原因:精神的ショックによる小声、ささやき声になる(心因性失声症)、主に低音が割れ声が震え弱くなる(音声衰弱症)など

(2)構音障害 ●構音障害の3種類

構音障害とは、発生にかかわる器官の疾病や障害により語音がつくり出せない状態をいいます。構音障害は下記の3つの種類に分けられます。

構音障害の3種類

❶【器質性構音障害】
・先天的な状態の異常や欠損と、後天的な病変や障害などにより発音に異常が起こる状態
・主な原因:口唇裂、口蓋裂、口唇口蓋裂、舌小帯短縮症、舌がん

❷【運動性構音障害】
・脳の神経が障害を受け、呂律が回らない、言葉が途切れる、話す速度が遅いなど、発音に異常が起こる状態
・主な原因:脳卒中、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、パーキンソン病

❸【機能性構音障害】
・器質的な病変や障害がないにもかかわらず、構音に障害が起こる状態
・主な原因:構音動作の遅れや誤った習慣で小児期に多く発症

3⃣視覚失認・失読・失書とは?

  • 視覚失認:視力に支障がなく、大脳の視覚やが損傷したことで形や色などの認識が出来なくなる状態
  • 失読:言葉の意味や読み方を理解する聴覚野の損傷により、読解や音読が困難になる状態
  • 失書:運動機能に障害はなく、ペンを持つことが出来ても文字を書くことが出来ない状態

2.障害の特性の理解

言語の障害により自分の意思を表出することが出来ないため、他者とのコミュニケーションに支障が伴います。日常生活における様々な状態に応じ、多職種と連携を図りながら適切なかかわり方が必要になります。

1⃣成長発達過程における理解

乳幼児の言語障害は、乳幼児健診で経過を見ながら個人差が小さくなる3歳頃に診断されることが多いです。

幼児期の少ない語彙数や不適切な分の構成など、言語発達の遅滞の原因の中には「聴覚障害」や「知的障害」があり、言語障害と断定することができないこともあります。

また医療面では、精神科や耳鼻咽喉科、小児科など多くの領域との連携が必要になります。幼児期に言語の発達が遅れると、就学・就職に影響が見られます。

後天的な言語障害では、障害受容の過程における絶望や混乱、不安などがあるため、精神面での支援のほかそれまでの生活の継続への支援が必要になります。

音声器官は、呼吸や摂食、嚥下にも関与しているため、これらの働きに障害をきたすことがあり、生活支援では他職種との連携が必要になります。

2⃣コミュニケーションの制限による生活上の困難

言語障害では、言語の理解や意思の表出ができないことで、相互理解に支障が生じて、他者とのコミュニケーションが制限されます。そのため失語症などでは、外見上障害を有することが伝わりにくく、周囲からの障害についての理解が不十分になります。

口唇裂、口蓋裂、口唇口蓋裂などは、外見上の変形があるため、偏見の一因になることもあります。当事者は周囲への遠慮や疎外感、孤立感、劣等感など、精神的な苦痛を持つことが多く、生活範囲の縮小など影響を及ぼします。

会話が不自由だと引きこもりになりがちですが、言語機能の活性化の意味でも、なるべく社会参加が出来るような働きかけが大切になります。

3.障害の特性に応じた支援

言語障害のある人は、

  • 聞く
  • 話す
  • 読む
  • 書く

という言葉を用いたコミュニケーションに困難がありますが、様々なコミュニケーション支援機器を活用して、学校や会社へ行くなど地域生活を営み社会に参加しています。

1⃣コミュニケーションの6つの手段

言語障害のある人には、言語の理解や表出の状態に応じて、コミュニケーション技術や筆談、文字盤、絵文字(カード)などを効果的に活用します。発生の機能を失った人の中には人工喉頭を用いてコミュニケーションをとる人もいます。

  • コミュニケーション技術の活用:発語による意思の表出が困難なブローカ失語の人には、「はい」「いいえ」で答えられる閉じられた質問が適しています。言語の理解が困難なウェルニッケ失語の人には、質問や会話に合っていない返事をしたり、言い間違いが多かったりすることが見られますが、指摘や否定はしないようにコミュニケーションを図ります。
  • コミュニケーションエイド:キーボードなどを押すことで、合成音声を出せる機器です。
  • 重度障害者用意思伝達装置:重度の肢体不自由と言語障害があり、医師の伝達が困難な場合に使用されています。ディスプレイ上で点灯する文字や単語をスイッチで操作して、意思を伝える装置です。身体のわずかな動きを感知する様々なセンサーでスイッチを操作することが出来ます。
  • 筆談・文字盤(透明文字盤):構音障害などにより「話す」ことが出来ない人に対しては、文字を用います。筆談以外に50音表の文字盤は、指や眼球で文字を指し示します。透明文字盤は裏からも文字が読めるので、対面して視線で文字を指し示すことが出来ます。
  • 絵文字(カード):文字を「読む」「書く」ことが出来ない人に対して、絵文字を用いることが出来ます。絵や図でメッセージを示す工夫をします。
  • 人工喉頭:喉頭がんなどにより発生の機能を失った人に対しては、人工喉頭を使って発生する方法があります。●笛式▶気管切開孔に笛を当て、呼気で出された音をチューブで口腔内に送り発生する。●電気式▶頸部に発振器をあて、喉頭粘膜を振動させて発生する。

4⃣障害福祉制度による社会的資源

言語障害者は、身体障害者福祉法のほか障害者総合支援法など様々な制度において、身体障害者手帳の交付や福祉用具の活用など社会資源を利用することが出来ます。

合理的配慮

障害者差別解消法に規定された「合理的配慮」では、構音障害等により発生が不明瞭で聞き取りにくくても理解をしたふりなどしないで、内容を確認して本人の意向を適切に捉えるなど会話の配慮も含まれます。

言語障害者にとって便利な、パソコンやタブレット、スマートフォン、携帯電話のメールがコミュニケーションツールとして活用されています。インターネットの普及により、商品の購入やホテルの予約など、様々なサービスを選択できる環境になってきています。これらは言語を用いずに要件を満たすことができるので、社会参加が広がります。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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