【❾入浴の介護】手浴の11の介助方法、留意点と根拠について　vol.568

１．手浴の11の介助方法
　◉必要物品
　1⃣ 居室などでの11の介助手順と留意点・概要

❶介助手順： 利用者に手浴の目的・内容を説明し同意を得ます。気分や体調を確認し必要な物品を整えます。
【留意点と根拠】➡利用者の意向を確認し、自己決定を尊重します。これから行う介助の方法・手順を理解してもらいます。
※介助内容を知ることで、利用者が安心・納得して行為を行うことに繋がる。

❷介助手順： 居室の温度を調節します。
【留意点と根拠】➡24±℃に調節します。
※湯に浸からないので寒く感じないように配慮します。

❸介助手順：利用者に安楽な姿勢になってもらいます。
・座位で行う場合、臥位で行う場合がありますが、いずれの姿勢の場合でも、腕や肩が上がらないようにします。
・肩より肘が下、肘よりも手が下になる姿勢が安楽です。
※肘よりも手が上がると上腕や肩に負荷が掛かりリラックス出来ません。
【留意点と根拠】➡臥位の場合は、仰臥位で片手ずつ行うと安楽です。

❹介助手順：洗面器に40℃前後（好みの湯温）の湯を３分の１～２分の１程度入れます。
・温度の確認は、利用者にしてもらいます。
【留意点と根拠】➡指先で温度を確認して、丁度よければ手首までつけて確認してもらいます。
※麻痺がある場合が健側の手で確認してもらいます。

❺介助手順：十分に温まってから洗います。
・すすぎが必要な時は、手桶で綺麗な湯を掛けて石けんを洗い流します。
【留意点と根拠】➡石けんを使用せず保温だけを目的に行うこともあります。利用者が健側で行う場合は、言葉で伝えます。

❻介助手順：乾いたタオルで押さえ拭きして水分を拭き取ります。指の間も十分に乾燥させます。
【留意点と根拠】➡患側の手は、健側を利用者し利用者自身に拭いてもらいます。

❼介助手順：保湿クリームを付けます。
【留意点と根拠】➡ 湯は皮脂を奪うので保湿します。

❽介助手順：水分を摂取します。
【留意点と根拠】➡ 安眠が目的の場合は、刺激の少ない温かな飲み物を勧めます。

❾介助手順：爪が伸びていたら切ります。肥厚した爪や巻き爪などの場合は看護師が切ります。

❿介助手順：使用した物品を洗い元に戻します。

⓫介助手順：記録します。
【留意点と根拠】➡利用者の状態や状況を記録します。