【❼入浴の介護】全身清拭での24の介助方法、留意点と根拠について vol.566

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「生活支援技術」の中から『入浴の介護』について。様々な入浴方法を細かく12回に分けて書いていきます。今日は7回目です!

全身清拭での介助方法

Contents

1.全身清拭での介助方法
 ◉必要物品
 1⃣居室での24の介助手順と留意点・概要
 (拭く順番、浮腫みがある場合など)

1.全身清拭での介助方法

今回は全身清拭での24の介助方法を細かくまとめていきます。浮腫みがある場合や拭く順番、清拭のポイントなど…利用者によって全身状態が違うので様々な場合を想定して書いていきます。

まず、全身清拭をする場合は事前に排泄を済ませておきます。

また、消化吸収を優先させるため、食後1時間以内の清拭は避けます。

◉必要物品

全身清拭での必要物品

〈必要物品〉
湯を入れたバケツ(湯温は50~55℃程度、又は70℃の湯と水)、空のバケツ(冷めた湯や汚水を入れる)と新聞紙又は滑り止めマット(床濡れ防止のためにバケツの下に敷く)、手桶、湯温計、フェイスタオル2枚、洗身用具、バスタオル1~2枚、バスマット、洗面器1~2個(洗浄用と拭き取り用、拭き取りが不要な場合は1個)、石鹸、着替えの衣類(下着、上着、おむつ、尿取りパッドなど利用者に応じて)、使い捨て手袋、希望により化粧水や乳液など
※着替えの衣類を利用者に確認し準備します(自己選択)

1⃣24の介助手順と留意点・概要

居室での24の介助手順と留意点・概要

介助手順: 利用者に入浴の目的・内容を説明し同意を得ます。気分や体調を確認し必要な物品を整えます。
留意点と根拠】➡利用者の意向を確認し、自己決定を尊重します。これから行う介助の方法・手順を理解してもらいます。
※介助内容を知ることで、利用者が安心・納得して行為を行うことに繋がる。

介助手順: 体温、血圧、全身の状態を確認します。

介助手順: 必要物品の準備をします。

介助手順: 居室が24±℃2℃であること、隙間風がないことを確認します 。
留意点と根拠】➡※湯に浸からないので寒く感じないように配慮します。

介助手順:カーテンやスクリーンを用い、周りから見えないようにします。
留意点と根拠】➡プライバシーを保護します。

介助手順:ベッドが動かないようにストッパーの確認をします。
留意点と根拠】➡安全のためにストッパーは確実に止めます。

介助手順:ベッドの高さを調整します。
留意点と根拠】➡利用者が転落しないよう配慮しながら必要に応じてベッドの高さを調整します。
※ベッドの高さを調整することで、介助者の腰にかかる負担が減り、力を入れやすくなる。

❽介助手順:掛け布団をタオルケットに掛け替えます。
留意点と根拠】➡寒くならないようにタオルケットを広げながら掛け布団を外します。
※不要な露出を避けるとともに保温をします。

介助手順:洗面器に、湯を3分の1~2分の1程度入れます。
・タオルは湯に浸して固く絞って使います。顔は湯で拭きますが、汚れ具体や本人の希望で石けんを使用します。
・すすぎがいらない沐浴剤を使用する場合は適量入れます。
留意点と根拠】➡利用者の好み、生活習慣を尊重します。
・湯が少ないとすぐに冷めます。湯温が下がったら湯を足し50~55℃に保ちます。
・やけどをしないようタオルは固く絞ります。
・すすぎがいらない沐浴剤や、水を使わない泡の石けんは、蒸しタオルで拭くだけで良いので、体力の消耗を最小限に抑えたいとき、簡単に汚れを取り除きたいときに便利です。

介助手順:最初に目の周りを拭きます。
・フェイスタオルをVの形に折り首元に掛けます。
・ウォッシュタオルを湯に浸して固く絞り、人差し指に巻き付け余分なタオルを手のひらに収めます。
・拭くときに顔が動かないように、介助者の手を頭部に軽く当て、介助者から遠い方の目から、目頭から目尻にかけて優しく拭きます。
・タオルの面を変え、近い方の目を同じように拭きます。眼脂が付いていたら先に取り除きます。
留意点と根拠】➡目を拭くときは清潔にした所を汚さないために、必ず介助者から遠い方の目から拭きます。
・頭に振動を与えないように固定します。
※感染を予防するためタオルの同じ面は使用しない。
・眼脂は目頭から鼻の方に向けて取ります。

介助手順:顔を拭きます。
・タオルを手のひらに収まる程度の大きさに畳み、タオルの面を変えながら拭きます。
1⃣額→頬→顎の順に、介助者から遠い側から半分ずつ拭きます。
2⃣眉間。鼻筋→小鼻→鼻の下→口の周囲を拭きます。
3⃣耳介全体と次回の後ろを拭きます。
4⃣首を横に向けて、首の前、横、後ろを拭きます。
・拭き終わったら乾いたタオルを押し当て水分を拭き取ります。
・必要に応じて化粧水やクリームを付けます。
留意点と根拠】➡ タオルが冷めないように手のひらに収まる大きさにします。
・皮膚をこすらずに押さえ拭きにします。
・本人の好み、生活習慣を尊重します。

介助手順:露出しないように衣服を脱がせバスタオルを掛けます。
・清拭する部位ごとに脱ぐ方法と、先に全部脱ぐ方法があります。。
・露出しないようにタオルケットの上にバスタオルを広げタオルケットをずらしてバスタオルでくるみます。
留意点と根拠】➡不要な露出を避けるとともに保温をします。
・清拭する部位ごとに脱ぐか全部脱ぐかは利用者の状況。状態で判断します。
★拭く順番★
1⃣両上肢・腋窩
2⃣胸部
3⃣腹部
4⃣両下肢(下腿→膝関節→大腿)
5⃣足部
6⃣背部・腰部
7⃣臀部
8⃣陰部

介助手順:両上肢、腋窩を拭きます。
留意点と根拠】➡介助者から遠い腕から、
・手指→前腕→上腕→肩→腋窩の順に拭きます。
・手指、肘は汚れやすい部位なので関節を伸ばして丁寧に拭きます。
・湯につけて泡立てた洗身用具(ウォッシュクロスやスポンジ)でバスタオルを外して拭きます。
・石鹸を拭き取ったらバスタオルで押さえ武器をして水分を取り除きます。バスタオルを取り除きタオルケットを掛けます。
留意点と根拠】➡腋窩は発汗も多く、アポクリン腺が分布しますので丁寧に拭きます。
・タオルの温度が丁度よいか確認しながら進めます。
・肘窩は横に拭きます。膝頭は丸く円を描くように拭きます。
・拭き取り用のでフェイスタオルで3回拭き取ると、石鹸を十分に拭き取ることが出来ます。強くこすらないように気を付けます。
・皮膚が濡れると寒く感じるので拭いたらすぐバスタオルでおおい、押さえ拭きをします。拭き取りがいらない場合は、そのままバスタオルで押さえ拭きをして水分を取り除きます。
※皮膚をこすらず、押さえ拭きをします。

介助手順:胸部を拭きます。
・胸にバスタオルを掛けてから、バスタオルの下のタオルケットを扇子たたみにして腹部まで下げます。バスタオルを首までたくし上げて胸部を出して拭きます。
・洗浄、拭き取りが終わったらバスタオルで胸部を覆い、押さえ拭き余分な水分を取り除きます。
留意点と根拠】➡①乳房は円を描くように、②側胸部は肋骨に沿って、③脇から胸骨に向かい拭きます。
・女性は乳房の下が汚れやすいので丁寧に拭きます。

介助手順:腹部を拭きます。
・バスタオルの下でタオルケットを恥骨のあたりまで扇子たたみにして下げます。
・拭き終えたらタオルケットを首元まで引き上げます。
留意点と根拠】➡「の」の字を書くように、大腸の走行に沿って拭いてから、側腹部も拭きます。

介助手順:両下肢を拭きます。
・上肢と同じように介助者から遠い脚から拭きます。
・タオルケットの上にバスタオルを広げ、タオルケットをずらしてバスタオルで利用者の足をくるみます。
・バスタオルを外し、膝を立てて、下腿→膝関節→大腿の順に拭きます。
・膝頭は渦巻のように拭きます。
留意点と根拠】➡汚れやすい膝の裏を丁寧に拭きます。
★浮腫がある場合★
・浮腫のある皮膚は循環障害のため皮膚温が低下、弾力性に乏しく乾燥しています。皮膚が薄く、傷つきやすいため、擦らずに泡で優しく洗い拭き取ります。

介助手順:足部を拭きます。
・バスタオルを足の下に敷き、タオルケットをずらしてバスタオルで足をくるみます。
・介助者から遠い足から、かかとを支え、足指→足指の間→足背→足底→かかと、の順に拭きます。

介助手順:背部、腰部を拭きます。
・利用者を健側を下に側臥位にします。
・ベッドにバスタオルを置き、タオルケットをずらしながらバスタオルに掛け替えます。
・からだの下にバスタオルの端を入れ込みます。
・掛けたバスタオルを下ろして、背中を出し脊柱に沿って下から上に拭きます。
・拭き終わったらバスタオルで余分な水分を取り除き、腰背部をバスタオルで覆います。
留意点と根拠】➡腰部を拭くとき、臀部や下肢が露出しないようにバスタオルを掛けておきます。

介助手順:臀部を拭きます。
・バスタオルを下ろして、臀部を内側から外側に向け円を描くように拭きます。
・バスタオルで余分な水分を取り除いてから、バスタオルを身体の下に敷いたまま利用者を仰臥位にします。
留意点と根拠】➡感染予防のため手袋を付けます(この時からではなく最初からつけておいた方が感染の観点からは尚良い)。
・言葉遣いに気を付け、羞恥心に配慮します。

介助手順:陰部を拭きます。
・両下肢を広げて陰部が見えやすいようにします。
・両方の下肢をバスタオルでくるみます。
・泡立てたタオルで、恥骨部→鼠径部→陰部→肛門(前から後ろに向けて拭く)の順に拭きます。汚れが酷い場合は洗浄をします。
留意点と根拠】➡男性の場合は、陰茎→陰茎の裏→睾丸→陰茎・睾丸の周囲の順に拭きます。
・女性の場合は、前から後ろに向けてタオルの面を変えながら拭きます。
①外尿道口→膣口→小陰唇の内側を会陰に向かって拭きます。
②左右大陰唇を会陰に向かって拭きます。
③会陰から肛門に向かって拭きます。
・洗浄する場合は、平型おむつを敷くか差し込み便器を使用します。
・陰部は皮膚・粘膜が薄く柔らかいので力が入らないよう、擦らず優しく拭きます。
膀胱留置カテーテルを使用している場合
・清拭の時に固定部や挿入部の皮膚の状態を観察します。発赤などがあれば看護師が固定の位置をずらします。

介助手順:新しい下着、寝衣に着替えます。よじれや背中のしわが無いように整え、着心地や寝心地を確認し、終了します。
留意点と根拠】➡着衣時も保温とプライバシーを守り、不要な露出を避けます。

介助手順:原状復帰します。
・タオルケットから掛け布団に戻します。
・利用者の靴、ベッドの高さをを元に戻します。
・疲労していないかを確認し、必要に応じて水分を摂取してもらいます。
・ベッドの周囲を整え、床が濡れていないことを確認します。

介助手順:使用した物品を洗い元に戻します。

介助手順:記録します。
留意点と根拠】➡利用者の状態や状況を記録します。

以上が全身清拭の介助手段+留意点と根拠になります。どの介助も利用者に同意を得ながら行います。羞恥心を伴う行為なので、プライバシーを守りることが大切です。

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