こんにちは 介護ラボのkanaです。コミュニケーション技術の中から『前頭側頭型認知症』のコミュニケーション支援とコミュニケーション技術についてまとめていきます。
前頭側頭型認知症 の人への コミュニケーション技術
Contents
1.認知症がもたらす日常生活コミュニケーションへの支援
1⃣前頭側頭型認知症の人への支援
2⃣前頭側頭型認知症の主な5つの症状
2.前頭側頭型認知症 の人へのコミュニケーション技術
1.認知症がもたらす日常生活コミュニケーションへの支援
1⃣前頭側頭型認知症の人への支援
前頭側頭型認知症は、認知症全体の約10~15%を占め、症状が異なる3つのタイプに分かれます。
第1のタイプは、反社会的行動や対人行動の障害といったBPSD(行動・心理的障害)が現れるもので「ピック病」がその代表になります。このタイプは、ある特定の行動に固執して繰り返す「常同行動」がみられます。例えば1日に何キロも同じ道を繰り返し歩く常同的周遊、毎日3食アンパンしか食べない常同的食行動、起床・食事・テレビ・散歩・入浴など完全に同じ時刻に行い、散歩に行くと決めたら豪雨でも熱があっても出掛ける時刻表的生活などです。これらの行動を言葉での説明や説得で修正することは難しいです。
- BPSD(行動・心理的障害)、ピック病とは?
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BPSD(行動・心理的障害)とは、暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚m、妄想、徘徊など、認知症によっておこる心理的障害や行動のこと。その人の置かれている環境や、人間関係、性格などが絡み合って起こる。
ピック病とは、前頭側頭型認知症の1つ。気分の不安定である情緒障害、病前とは明らかに異なる性格になる人格障害、一方的、短絡的な自制力低下や、万引き・他人の家に勝手に上がるなどの反社会的行動、人を無視したり馬鹿にしたような態度をする対人的態度の変化、同じ内容の言葉や行動を繰り返す滞続症状などが特徴。
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第2のタイプは、言語症状と反社会的行動が同時に現れるもので、「意味性認知症」と言われます。
第3のタイプは、言語症状のみが現れ「進行性非流暢性失語症」と呼ばれます。
第2,第3のタイプは、失語の症状が前面に出ます。失語症上の中でも理解力の極端な低下が特徴的で、言葉や物の意味が分からなくなります。例えば、「包丁」という言葉を聞いても「それって何ですか?」と意味を理解しません。目の前に包丁を置いたとしても、包丁を金づちのように使おうとしたり、柄の部分で字を書こうとしたりします。
このような症状がかなり初期からみられ、日々の生活のコミュニケーションに支障をきたします。
2⃣前頭側頭型認知症の主な5つの症状
❶我が道を行く行動
❷食行動異常
❸無関心
❹身だしなみの乱れ
❺常同行動
2.前頭側頭型認知症 の人へのコミュニケーション技術
前頭側頭型認知症の常同行動に対しては、その特性を有効活用して「挨拶されたら必ず挨拶を返す」「朝起きたら新聞を読む」「食事が終わったら食器を台所に持っていく」などのように、認知症が軽度の時期に本人にとって望ましい行動を獲得させることが大切です。
認知症が進行してもパターン化した行動は残るので、先を見越して行動を定着させることが大切になります。
前頭側頭型認知症の失語症状に対する一般的な対応としては、日常生活でのコミュニケーションを観察し、出来ることを見つけてそれを伸ばす工夫をすることです。
例えば文字を読むことが出来るのであれば、興味を示す雑誌や本を音読してもらう、字が書けるようであれば簡単な日記をつけてもらうなど、いずれにしても症状は進行していきます。
ある時期までは課題をだんだん難しくしていけますが、途中からはだんだんと簡単にしていかなければならなくなっていきます。
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