こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「生活支援技術」の中から『高齢者の住まい』について書いていきます。
コレクティブハウジング・シェアハウスとは?
Contents
1.高齢者の住まい
1⃣自宅で暮らす(コレクティブハウジング・シェアハウス)
2⃣自宅以外で暮らす
(1)住宅系(サービス付き高齢者向け住宅・住宅型有料老人ホーム)
(2)施設系(特養・老健・グループホーム・・・)
1.高齢者の住まい
高齢になっても、人は一生涯”住まい”である家で暮らすことが基本となります。
2012年度(平成24)の介護保険制度の改正では「地域包括ケアシステム」の推進が盛り込まれました。
地域包括ケアとは、『重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることが出来るよう、「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」が一体的に提供される』体制を指します。
自宅で住み続け在られるように在宅サービスを充実させ、あるいは日常生活圏にある高齢者住宅や施設に移って地域のサービスを受ける、そのような体制をそれぞれの地域の特性に応じて作りあげていくというものです。
1⃣自宅で暮らす (コレクティブハウジング・シェアハウス)
現在、日本の高齢者は、その9割以上が自宅で暮らしています。自宅は、所有形態から持ち家・民間賃貸・公的賃貸に、建物の形態から一戸建・長屋建・共同住宅などに分類され、血縁によらない人々の住まいとして、コレクティブハウジング、シェアハウスなど多様な住まいがあります。
- コレクティブハウジング:複数の世帯が、同じ建物の中でトイレや浴室、台所を完備した個々の独立した専用住居を持ちつつも、ダイニングや庭など一部を共有する住まいのこと。
- シェアハウジング:複数の人が、同じ建物の中でそれぞれに固執を持ち、トイレや浴室、台所などを共有する住まいのこと。
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2⃣自宅以外で暮らす
自宅以外の高齢者の住まいは、「住宅系」と「施設系」と分類できます。いずれも高齢者だけが集まって暮らすという点は共通ですが、介護保険サービスの活用の仕方は異なっています。
(1)住宅系 (サービス付き高齢者向け住宅・住宅型有料老人ホーム)
住宅系は、施設ほどのサービスは必要ないものの自宅で暮らすには不安がある、といった軽中度者が対象となります。
住まいは住まいとして契約し、基本サービス以外のケア機能は住まいから分離され、介護が必要となった際には、訪問介護や通所介護など外部の在宅サービスを入居者が個別に契約し活用することになります。基本サービスは、
- 安否確認
- 生活相談
などとなっています。住宅系には、
- サービス付き高齢者向け住宅
- 住宅型有料老人ホーム
などがあります。
介護が必要になった場合には、住み替えが必要なところもありますが、訪問介護などの介護保険サービスを別途契約して介護を受けるケースが多くなっています。
サービス付き高齢者向け住宅は、2011年(平成23)「高齢者住宅の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)の改正に基づき登場したバリアフリー構造の賃貸住宅です。
住宅型有料老人ホームは、施設職員による見守り、生活援助や緊急時の対応等が受けられ、「終身利用権方式」となっています。
これらの施設は年々増加傾向にありますが、個々の施設によって受け入れ基準、初期費用、月額費用、施設設備、サービスの内容等が様々で多様化しています。
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(2)施設系 (特養・老健・グループホーム・・・)
一方施設系は、中重度者を対象とし、住まいと介護サービスが一体となって提供され、介護職員が24時間体制で同じ空間に居てケアが行われます。
- 特別養護老人ホーム:特養
- 介護老人保健施設:老健
- 認知症対応型共同生活介護:グループホーム
- 特定施設(介護付き有料老人ホーム、介護サービス付き高齢者向け住宅等)
などがあります。
このうち、「認知症高齢者グループホーム」は、介護保険制度が創設された2000年(平成12)に制度化された施設です。小規模な生活単位(5~9名)で構成され、
- 食事の支度や洗濯
- 掃除
- 庭いじり
など、かつての生活習慣を維持しつつ家庭的な協働生活を送ることで、認知症の進行を緩やかにすると考えられています。
また、特別養護老人ホームは、1963年(昭和38)に制度化されて以来1990年頃まで、多床室である相部屋と大食堂で構成されった空間の中で集団的な処遇が行われてきました。このタイプを従来型といいます。
しかし、認知症高齢者グループホームでみられた一定の効果を背景に、2003年(平成15)に全室個室の「個室ユニット型特別養護老人ホーム」が制度化され、以後このユニット型のタイプが推進されています。
「ユニット型」は、5~10室の個室を1つのユニットとして、その中心に共有スペースであるリビングを設けるもので、ユニット単位で食事や入浴等のケアが行われるユニットケアとなっています。
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これらの施設系は、介護保険サービス種別において、
- 「居宅サービス(介護付き有料老人ホーム等)」
- 「地域密着型サービス(認知症対応型共同生活介護:グループホーム)」
- 「施設サービス(介護老人福祉施設等)」
の3種全てに渡っており、設置基準、諸費用、サービス内容等がそれぞれ異なっています。
費用負担の面からは、「居宅サービス(介護付き有料老人ホーム等)」 が最も負担が高く、「施設サービス(介護老人保健施設等)」の負担が低くなっており、特に都市部では施設サービスの待機者が多くなっている傾向があります。
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