福祉住環境整備

【高齢期の暮らし方】ライフスタイルの多様化と家族形態の変化 vol.153

2020-11-13

こんにちは💛 介護ラボ・カナログのカナです。今日は「福祉住環境」の中から『高齢期の暮らし方』について書いていきます。

ライフスタイルの多様化と暮らし方の変化について

Contents

1.家族形態の多様化
 1⃣多世代同居の大家族
 2⃣隣居・近居
 3⃣核家族
 4⃣独居
 5⃣非家族同居
2.暮らし方の多様化
3.高齢期の暮らし方
 1⃣生活の継続性と環境への適応力
 2⃣高齢期の多様な暮らし方
 3⃣コレクティブハウジングとは?

1.家族形態の多様化

1⃣多世代同居の大家族

わが国の伝統的なライフスタイルの代表格が多世代同居の大家族になります。第一次産業(農林水産業)を営む家族に多くみられ、都市部では二世帯住宅も見られます。

産業構造の変化に伴い家族のライフスタイルは多様化し、かつての大家族の一体感は薄らぐ傾向にあります。

ライフステージとは?

・「幼年期」「児童期」「青年期」「壮年期」「老年期」などのそれぞれの人生の段階のこと。

・「新婚期」「育児期」「教育期」「子独立期」「老夫婦期」などの区分もある。

2⃣隣居・近居

隣居とは?

隣居」とは、親世代と子世代が同一敷地内、あるいは隣接する敷地に住宅を建てることをいいます。同居に近いライフスタイルになります。

近居とは?

近居」とは、同一集合住宅内に住むこと、あるいは同一町内や同一市内に住宅を建てることをいいます。(範囲は決まっていません)

3⃣核家族

核家族」とは、夫婦のみ、あるいは夫婦(親)と子どもだけの世帯構成のことをいいます。昭和30年代、住宅団地の登場とともに増えました。

その頃からダイニングキッチンが取り入れられ、寝食分離や椅子座の食事などが始まり、日本人のライフスタイルが大きく変化しました。現在、当時の住宅団地は住民の高齢化が急速に進み、対策が急がれています。

高齢者夫婦のみ、あるいは高齢者親子という二世代の高齢者世帯も存在し、介護力の確保等の問題も起こっています。

寝食分離とは?

寝食分離」とは、寝る場所、食事をする場所を分けて生活することをいいます。

4⃣独居

独居」とは、1人暮らしのことをいいます。

近くに身寄りのいない独居高齢者が増え、社会問題化しています。

高齢者人口に占める独居高齢者の割合は、

  • 1980年:男性4.3%、女性11.2%
  • 2015年:男性13.3%、女性21.1%

となり、

  • 2014年には男性20.8%、女性24.5%と増加しています(平成30年版「高齢社会白書」)

なお、若い世代の1人暮らしを「単身」と呼ぶことが多いです。

5⃣非家族同居

非家族同居とは?

非家族同居」とは、親子や血縁関係のない者同士が同一住宅に移住することをいいます。

賃貸住宅の契約上は、「ホームシェアリング」や「ハウスシェアリング」と呼ばれています。

都市再生機構(UR都市機構)の賃貸住宅も、親族以外の同居を認める制度を新設しました。さらに高齢者においても友人同士で助け合って暮らすなどの新しい「家族」のあり方が模索されています。

2.暮らし方の多様化

◉戸建て住宅と集合住宅 ➡ 最近は、高齢世代が、子どもの独立後や定年などをきっかけに利便性の高い都市の集合住宅に住み替える都市回帰も見られます。また、一般定期借地権付きの土地に住宅を建設する例も増えています。

都市回帰とは?
東京や主要都市圏で見られる。都市部へ移住者が回帰する現象のこと。

一般定期借地権とは?
法律により、50年以上という長い一定期間継続して土地を使用する権利を借りることが出来る制度のこと。契約期間が過ぎると建物を壊して更地にして返還しなければならない。

◉田舎暮らしと都会暮らし ▶ 都市部にすむ中高年世代には週末の田舎暮らしが好まれるなど、生活の拠点も多様化しています。「Uターン」「I ターン」「Jターン」などのパターンもあります。

  • 「Uターン」:」地方で生まれ育った人が一旦都会で働き、また故郷に戻り働くこと。
  • 「Iターン」:都会で生まれ育った人が地方で働くなど、生まれ育った場所以外の地域で働くこと。
  • Jターン」:地方で生まれ育った人が一旦都会で働き、故郷と異なる別の地方に移住して働くこと。

3.高齢期の暮らし方

1⃣生活の継続性と環境への適応力

可能な限り在宅で暮らすためには、早い時期から住み替えや十分な支援が計画的に提供されることが必要になります。

高齢で環境適応力が低下した状況での転居は混乱が生じやすくなり、閉じこもりがちになると「認知症」にも繋がります。

2⃣高齢期の多様な暮らし方

元気なうちに自分の終の棲家を見つけておくシニア世代も増えてきました。高齢者向けの住まいや福祉施設を検討する場合もあります。

高齢者向け住宅」とは、 住宅内をバリアフリーにしたり、食事提供や緊急時の対応などのサービス、必要な場合には介護サービスを提供する住宅のこと。
    👇
「有料老人ホーム」「ケアハウス」「シルバーハウジング」「コレクティブハウジング」「サービス付き高齢者向け住宅」など、選択肢が増えました。

  • ケアハウス:家族の援助を受けることが難しく、身体機能の低下により自立して生活するには不安な場合に、原則として60歳以上の高齢者が利用できる老人福祉施設。建物はバリアフリー化され、食事などのサービスが提供される。
  • シルバーハウジング:高齢者向けにバリアフリー化された公共賃貸住宅。入居者はライフサポートアドバイザー(LSA)による日常生活支援サービス(安否確認、緊急時の対応、生活指導・相談)が受けられる。
  • グループリビング:血縁関係にない他人同士が協同で助け合って生活する住居形態のこと。2006年の介護保険法改正で地域支援事業の中の任意事業になったが、大きく後退している。

3⃣コレクティブハウジングとは?

・子育て世代が家事を協同で分担する目的で考案された北欧の集合住宅が始まり。各世帯の個々の住宅(占有空間)とは別に、共有のリビングやダイニング、キッチン、キッズルームなど(共有空間)を持ち、子どもや子育て世代、高齢者など様々な年代の人々が交流しながら暮らす集合住宅のこと。

・日本では、震災復興公営住宅に採用されて注目されました。

・課題は負担と利益の公平性が保ちにくい、入居者の交代が生じた際の人間関係の維持などがあります。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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