認知症の理解

【②高齢者・認知症の人の終末期医療と介護】アドバンス・ディレクティブとは? vol.404

2021-07-22

こんにちは。介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『高齢者・認知症の人の終末期医療と介護』について、昨日と今日2回に分けて書いていきます。

認知症の人への6つの食事支援

Contents

1.認知症の人の終末期の主な課題
 1⃣食べられなくなることに対する支援
 (1)経験栄養をめぐる課題
 (2)食べることへの工夫
  ●認知症の人への6つの食事支援
2.終末期医療と介護の意思決定に対する支援
 (アドバンス・ディレクティブ:事前指示書)

1.認知症の人の終末期の主な課題

1⃣食べられなくなることに対する支援

(1)経験栄養をめぐる課題

食べられなくなった時に、経口摂取の代わりに、人工的水分・栄養補給の実施の有無、実施する場合にはその方法を判断することが求めれます。

特に、近年、経管栄養の1つであるPEG(Percutaneous Endoscopic Gastrostomy:軽皮内視鏡的胃ろう増設術)が普及し、胃ろうによる栄養摂取を継続する重度の認知症の人が著しく増加しました。

そんことにより、胃ろうの是非が課題の1つとして取り上げられてきました。国内外で認知症の人の終末期に経管栄養を用いるべきか否かについて検討が進められています。

欧米では、複数の研究成果を踏まえて、終末期を迎えた認知症の人への経験栄養は推奨されない傾向にあります。

終末期医療を含むあらゆる医療行為は、患者の自己決定を最大限尊重して行われるべきだとされています。しかし、認知症の終末期には、認知症の人によるじこっ決定や意思の確認が困難な場合が多くあります。

この意思決定をめぐる課題は認知症の人の終末期医療や介護における大きな特徴であり、かつ難しい問題といえます。また、アルツハイマー型認知症は死因となる疾患であるため、経管栄養をしなくてもいずれ亡くなることになります。

経管栄養の選択では、寿命の延長が出来るかどうかという視点のみではなく、医療によって延長される「生活の質」をどう考えるかも重要な視点となります。

加えて、患者の自己決定を尊重するために、「アドバンス・ディレクティブ:事前指示書」の準備を推奨することも重要といえます。

アドバンス・ディレクティブ:事前指示書とは?

意思決定能力を喪失した場合の治療に関する意向を、前もって口頭又は書面で意思表示したもの。日本では、アドバンス・ディレクティブは法制化されていないため、一定の様式は決まっていない。

アドバンス・ディレクティブ

他の『アドバンス・ディレクティブ』記事はこちらから・・・
【①終末期】人生の最終段階に関する3つの捉えかた vol.326

(2)食べることへの工夫

人工的水分・栄養補給を選択しない場合にも、認知症の人への食べることへの支援には様々な工夫が出来ます。

●認知症の人の終末期における食事支援

認知症の人への6つの食事支援

食べる前の準備
・必ずトイレに行く(途中で尿意などを感じると食べることに集中できない)
・車いすやベッドから椅子に座りかえる

【姿勢の工夫】
・可能な限り嘱託テーブルで食べる
・座位が保てなくなるため、クッションを背部や両腕の下に入れるなど工夫する

【食事介助】
・正面から介助し、必ず飲み込んだことを確認する
・タイミングを逃さないように介助者は注意深く支援する

【食事の工夫】
・ご飯と副菜とは分けて、その物を味わえるようにする
・甘味の感覚は最後まで残るため、餡や煮豆などで食べやすさの工夫をする

食事の回数
・睡眠時間が長くなるため、朝夕の2回にし、目覚めた時はおやつとして甘めの食べ物を提供する

【食後の支援】
・お茶ゼリーなどを食べて、口腔内をさっぱりさせる
・食後は20~30分、ゆっくりと過ごしてもらったうえで口腔ケアをする

終末期を迎えた認知症の人は、食事中に話し声や足音が聞こえると注意が向いてしまい食べることを止めてしまうことがあります。

そのため、静かな環境作りを大切にしています。上記の6つの支援方法の通り、食べる前の準備から食後の支援まで、多様な取り組みが行われます。

この他にもほとんどの人がおはぎを食べられることをヒントに、もち米入りのお粥など食べやすい食事内容も検討されています。なお、少しでも食べてもらうための様々な工夫の下でも「誤嚥性肺炎」のリスクは存在します。

そのため、医師や看護師など医療職との連携を密に取りながら支援していく事も非常に重要となります。

2.終末期医療と介護の意思決定に対する支援

(アドバンス・ディレクティブ:事前指示書)

経管栄養に限らず、医療的な処置を実施するか否かの選択は認知症の人の終末期においては非常に重要な課題です。認知症の人の場合、自己決定に代わる「推定意思」「代理意思」「事前意思」に基づいて決定していくことになります。

高齢労働省による「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」や日本老年医学会の「立場表明2012」においても、

❶本人の意思が確認できない場合には、家族の意見などから本人の意思をできるだけ推定して尊重すること

❷本人の意思を推定することも困難な場合には、関係者間での十分な話し合いに基づいて、本人にとっても最善の方針を決定すべきである

ことが示されています。

また、本人の意思よをり明確にする1つの方法として、アドバンス・ディレクティブ(事前指示書)や、認知症が重度化する前に本人と家族と専門職が事前に話し合い、本人の価値観を共有するプロセスを重視するアドバンス・ケア・プランニングの取り組みも進められてきています。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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