【認知症の治療薬】 保険適応がある4つの薬剤とは?? vol-388

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「認知症に理解」の中から『認知症(BPSD)の治療薬』について書いていきます。

アルツハイマー型認知症とBPSDの治療薬

Contents

1.認知症薬の治療薬
 1⃣神経伝達物質の基礎的理解
 ●6つの神経伝達物質の作用と薬剤
 2⃣アルツハイマー型認知症治療薬
 ●認知症治療薬・アセチルコリンを増やす3つの薬剤
 3⃣BPSDの治療薬

1.認知症薬の治療薬

1⃣神経伝達物質の基礎的理解

神経細胞の活動である興奮は、

  • アセチルコリン
  • セロトニン
  • ドーパミン
  • グルタミン酸
  • アドレナリン
  • オキシトシン

といった神経伝達物質の影響を受けて調節されます。

認知症の治療で使われる多くの薬剤は、これらの神経伝達物質の働きを強めたり弱めたりすることで効果を発します。

薬剤の多くは、神経伝達物質そのものでなく、シナプスで神経伝達物質を受け取る側である「受容体」に作用するものが多いのですが、一部の薬剤は神経伝達物質の分解を抑える方法で効果を発揮しています。

次項で主要な神経伝達物質の働きを簡単に示します!!

●6つの神経伝達物質の作用と薬剤

6つの神経伝達物質とは??

アセチルコリン
・作用:覚醒レベルや記憶などの認知機能を高める
・薬剤:分解阻害薬(アセチルコリンを増やす薬)がアルツハイマー型認知症の治療薬のドネペジルなどとして使われている

セロトニン
・作用:穏やかにする、こころが満足する作用
・薬剤:漢方の抑肝散はセロトニン系を調節する

ドーパミン
・作用:意欲が高まる、喜び(報酬系)、スムーズな運動
・薬剤:抗精神病薬は、ドーパミン受容体を阻害・働きにくくし、過活動を抑える一方で、副作用としてパーキンソニズムを生じる

グルタミン酸
・作用:神経細胞の興奮、海馬での記憶保持
・薬剤:部分的受容体阻害薬はアルツハイマー型認知症治療薬のメマンチンとして使われている

アドレナリン
・作用:交感神経系活動、怒り反応
・薬剤:β受容体阻害薬が高血圧症治療などで使われる、抗うつ剤にはこれを増やす作用を持つものがある

オキシトシン
・作用:セロトニンを増やす作用、愛着を増す
・薬剤:そのものや薬剤であるが、認知症治療では使われない。非薬物のスキンシップやグルーミングで増える

2⃣アルツハイマー型認知症治療薬

認知症に保険適応がある薬剤

認知症に保険適応がある薬剤は、
❶ドネペジル
❷ガランタミン
❸リバスチグミン
❹メマンチン
の4剤です。

次項にまとめた3つの薬剤、「ドネペジル」「ガランタミン」「リバスチグミン」は、コリンエステラーゼ阻害薬といい、「アセチルコリン」を分解する酵素をはたらかなくすることで、アセチルコリンのシナプス濃度を高める薬剤です。

アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症では、アセチルコリンを産生して大脳皮質や海馬に届けている神経細胞が減ってくるため、アセチルコリンを増やす薬剤が有効で、認知機能の若干の向上や生活力の向上(料理をするようになるなど)が期待されます。

1年くらい進行を遅らせる効果がありますが、根本的治療薬ではないので内服していても進行します。

この3剤は、脳のアセチルコリンを増やすだけでなく、脳外のアセチルコリンも増やすために副交感神経系が活性化して、

  • 腹痛
  • 下痢
  • 食欲低下
  • 徐脈
  • 喘息

といった副作用が出る可能性があります。

また、脳が活性化されると同時にイライラが増して易怒性があらわれたり、過活動になる事例がありますが、薬の原料・中止で消失します。これは副作用というよりも、効きすぎ症状ですので減量投与で落ち着くのです。

レビー小体型認知症の保険適用

なお、3剤の中では、「ドネペジル(アリセプト)」のみが、レビー小体型認知症に保険適用となっています。

❹のメマンチンは、興奮性アミノ酸であるグルタミン酸の受容体を部分的に阻害することで、神経細胞の過剰な興奮による神経細胞死を防ぎます。

どちらかというと易怒性や過活動なのを抑える方向に働き、王令者では20mgを継続すると過鎮静になる場合があり、減量で回復します。

メマンチンは、めまいの副作用があり、転倒・転落に注意が必要で、頭痛や血圧上昇などの副作用もあります。

●認知症治療薬・アセチルコリンを増やす3つの薬剤

アセチルコリンを増やす3つの薬剤

一般名【ドネペジル
・製品名:アリセプト
・ADDの適応:軽度~重度
・使用法:1回朝内服
・特徴:後発品あり。アリセプトは「レビー小体型認知症」にも適応
・副作用の特徴:易怒性が比較的多い

一般名【ガランタミン
・製品名:レミニール
・ADDの適応:軽度~中等度
・使用法:2回朝夕内服
・特徴:アセチルコリン以外の神経伝達物質の作用も増やす
・副作用の特徴:胃腸障害が比較的多い

一般名【リバスチグミン
・製品名:イクセロンパッチ、リバスタッチパッチ
・ADDの適応:軽度~中等度
・使用法:貼付(1日1回)
・特徴:重症化で増えるブチリルコリンエステラーゼも阻害する
・副作用の特徴:皮膚症状が多い、保湿などが必要

3⃣BPSDの治療薬

BPSDである認知症の行動・心理症状の治療は「非薬物療法」が基本です。自傷の恐れがある場合や他者に危害を及ぼす場合、施設で他の利用者に多大な迷惑が掛かる場合などにやむを得ず鎮静作用のある薬剤を使用します。

第1選択肢は「抑肝散」です。理由は短期投与なら副作用が少ないからです。その代わり作用も弱く、これだけでは治まらないことが多いです。

一般的には抗精神病薬が使われます。抗精神病薬の主作用はドーパミン受容体の阻害です。ドーパミンを働かなくすることで、

  • 幻覚や妄想
  • 易怒性や過活動

などが軽減します。

しかし、同時にパーキンソニズムを生じ、身体の働きが鈍くなり、転倒リスクや誤嚥のリスクが高まります。よって、ふらついている事例や、むせがある事例にようとするのは高リスクです。

また、抗精神病薬により意欲が低下し、その人らしさが失われます。

認知症の人に使用する場合は、なるべく少量を慎重に使うことが必要です。また、リスクを伴いますので、本人ないしは家族の同意のもとで使用することが望まれます。

抗精神病薬の半減期

抗精神病薬には、半減期が短いものと長いものがあります。例えば夜間の興奮を抑えて、昼は活動的になるようにするには半減期が5~6時間のクエチアピンが適しています。半減期が1日のリスペリドンを夕方に内服すると、翌日の昼も効いていてぼーっとしてしまいます。

ただし、チアプリドが血管性認知症(脳梗塞後遺症に伴う精神興奮、徘徊、せん妄)に適応になっているだけで、抗精神病薬は認知症が適応疾患になっていません。

BPSDの予防に力点をおいて、

  • 発症させない
  • 重症化させない

ことで、抗精神病薬の治療や精神科への受診が必要ない状況をつくることが最も大切です。

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