福祉住環境整備

【QOL(生活の質)の向上】生活の中の問題点と用具の活用 vol.140

2020-10-31

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『QOL(生活の質)の向上』について書いていきます。

共有品の5つの原則と、様々な用具の必要性や使い方

Contents

1.共有品の定義
2.共有品の5つの原則
3.共有品の分類
 1⃣わかりやすさへの配慮
 2⃣アプローチのしやすさへの配慮
 3⃣扱いやすさへの配慮
 4⃣その他の配慮
 5⃣ 1⃣~4⃣の具体例
4.共有品の開発
5.共有品の普及・標準化に向けて
6.JIS、ISO、IEC、アクセシブルデザインとは??

1.共有品の定義

共有品は、(公財)共有品推進機構より、「身体的な特性や障害にかかわりなく、より多くの人々が共に利用しやすい製品・施設・サービス」と定義されています。また大きく分けて福祉用具をもとにしたものと、一般製品をもとにしたものがあります。次項の「共有品5つの原則」を満たしていることが条件となります。

(公財)共有品推進機構とは?

1999年(平成11)に設立された公益法人。障害者や高齢者など生活に不便さがある人にも利用しやすいように配慮された、共有品および共有サービスの開発と普及によってバリアフリー社会を実現することを目的として活動している。

2.共有品の5つの原則

  1. 多様な人々の身体・知覚特性に対応しやすい。
  2. 視覚・聴覚・触覚など複数の方法により、わかりやすくコミュニケーションできる。
  3. 直感的でわかりやすく、心理的負担が少なく操作・利用が出来る。
  4. 弱い力で扱える、移動・接近が楽など、身体的負担が少なく、利用しやすい。
  5. 素材・構造・機能・手順・環境などが配慮され、安全に利用できる。

3.共有品の分類

1⃣わかりやすさへの配慮

文字や光など複数の手段で、「見えにくい人」「聞こえづらい人」、に情報をわかりやすく伝えます。

2⃣アプローチのしやすさへの配慮

アプローチや移動を容易にします。また使いやすい位置・配置への配慮として、使う人い合わせて高さを調節でき、操作しやすくします。

3⃣扱いやすさへの配慮

握力や弱い人や片手、左利きの人操作しやすく、また操作の間違いを防ぎます。

4⃣その他の配慮

上記1⃣~3⃣のほか、新しい配慮、多様な人への安全配慮、利便性配慮、入手・利用のしやすさへの配慮などがあります。

5⃣ 1⃣~4⃣の具体例

 1⃣~4⃣の具体例

1⃣わかりやすさへの配慮
・シャンプーやボディソープの容器
・プリペイドカード
・大活字本
・トランプの表示
・音・光・振動タイマー

2⃣アプローチのしやすさへの配慮
・触地案内板、案内表示の絵記号
・エレベーター
・ノンステップバス
・高さ調節機能付きの机
・バリアフリー自販機

3⃣扱いやすさへの配慮
・持ちやすい牛乳瓶
・ペットボトル
・片手で使えるトイレの紙巻器
・家電製品・玩具
・全自動洗濯機

4⃣その他の配慮
・トイレの操作部等の配置・形状
・IHクッキングヒーターの安全装置
・駅のホームドア
・音によるカタログ
・片足ずつサイズの異なる靴の販売

4.共有品の開発

障害のある人や高齢者、妊産婦等をはじめ、より多くの人が感じている生活上の「不便さ」をもとに、多くのメーカーが製品を研究・開発しています。

(公財)共用品推進機構の「不便さ調査」とは?

障害のある人や、高齢者、妊産婦等を対象に、日常生活でどんな不便さを感じるかの調査を実施。不便さの現状を知ることは、共用品の開発や普及に不可欠。なお、最近では「良かったこと調査」も実施されている。

5.共有品の普及・標準化に向けて

標準化の代表例
1996年、用途別(電話、乗り物、買い物)に切り欠きの形状を変えたプリペイドカードが、高齢者・障害者配慮設計指針としてはじめて日本工業規格(JIS)に制定されました。

「高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針」の制定 ▶ 2001年、国際標準化機構(ISO)の消費者政策委員会(COPOLCO)が、規格作成における高齢者・障害者のニーズへの配慮ガイドライン(ISO/IECガイド71)を制定しました。その後、日本では2003年に「高齢者及び障害の合う人々のニーズに対応した規格作成配慮指針」としてJISになりました。

6.JIS、ISO、IEC、アクセシブルデザインとは??

JIS

日本工業規格/JISとは?
我が国の鉱工業品の品質・性能などの基準を定めている国家規格。1949年(昭和24)に制定された工場標準化法に基づく。JISとは「Japanese Industrial」の略でJIS規格に適合する製品にはJISマークが標示されます。

ISO

国際標準化機構/ISOとは?
ISO(International Organization for Standardization)は、電気分野を除く工場分野の、国際的に適用させる規格や標準類を制定するための国際機構のこと。

IEC

国際電気標準会議/IECとは?
IEC(International Electrotechnical Commission)は、電気、電子技術分野で各国の企画・標準化の調整を行う国際機関のこと。

ISO/IECガイド71とは?

・人によって「感覚能力」「身体能力」「認知能力」のレベルや、「アレルギー」の有無など様々なであることを踏まえ、多様な人々に対して考慮すべき事項を示しています。

・2014年に改訂され、「高齢者及び障害のある人々のニーズに対応した規格作成配慮指針」から、「規格におけるアクセシビリティ配慮のためのガイド」へタイトルが変更され、対象が高齢者・障害者から日常生活に不便を感じている人へ広がりました。

アクセシブルデザイン

「アクセシブルデザイン」という概念
・「何らかの機能に制限がある人」が使いやすいものを開発することで結果的により多くの人が使いやすくなるという考え方です。
・国際標準化機構(ISO)では、ユニバーサルデザインと同じ意味として使われることがあるとしています。

気になるワードがありましたら、サイドバー(携帯スマホは最下部)にサイト内検索があります。良かったらキーワード検索、もしくは下記をクリックしてみて下さい(^▽^)/

ADL QOL グループホーム ケーススタディ コミュニケーション ノーマライゼーション バリアフリー ブログについて ユニバーサルデザイン 介護の法律や制度 介護サービス 介護予防 介護保険 介護福祉士 介護福祉職 他職種 住環境整備 入浴 入浴の介護 医行為 喀痰吸引 地域包括ケアシステム 多職種 尊厳 感染症 支援 施設 権利擁護 社会保障 福祉住環境 福祉住環境整備 福祉用具 経管栄養 老化 脳性麻痺 自立支援 視覚障害 認知症 誤嚥性肺炎 障害について 障害者 障害者総合支援制度 障害者総合支援法 食事 高齢者


人気ブログランキング

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

に参加しています。よかったら応援お願いします💛

Twitterのフォローよろしくお願いします🥺





Follow me!

  • X
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

-福祉住環境整備
-, , , , ,