こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです(^▽^)/ 「介護の基本」の中から『インフォーマルサービス(私的サービス)』について、前回「【❶インフォーマルサービスとは?】公助・共助・互助・自助について vol.307」と、今回の2回に分けてまとめていきます。
介護福祉職に求められる視点
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インフォーマルサービスの種類
法制度に基づいて提供されるフォーマルサービスの場合、その内容をはっきりと示すことが出来ますが、インフォーマルサービスは、「フォーマルサービス以外」の全てが該当するので、その内容をはっきりと示したり、限定したりすることが出来ません。
そこで今回は、一般的に想定されるインフォーマルサービスについてまとめていきます。
1⃣身体的ケア
身体的ケアとは、
- 食事
- 入浴
- 排泄
などのことを言います。
介護保険法や障害者総合支援法に基づいて提供される場合は「フォーマルサービス」、家族や友人によって提供される場合は「インフォーマルサービス」になります。
2⃣手段的ケア
手段的ケアには、「外出支援」や「家事支援」があり、身体的ケアと同時にフォーマルサービスとインフォーマルサービスが混在しています。
介護保険法や障害者総合支援法に基づいて提供される場合は「フォーマルサービス」、家族や友人によって提供される場合は「インフォーマルサービス」になります。
3⃣情緒的ケア
情緒的ケアは、会話を通して悩みや孤独感の解消を図るようなことで、家族や友人などにより、インフォーマルサービスとして提供されることが多いと考えられます。
4⃣金銭的ケア
金銭的ケアは、「成人した子どもが高齢の親を扶養すること」や、「認知症の人の家族が金銭管理を行う」ことなどになります。
5⃣声かけ・見守り・安否確認
民生委員や別居している家族や親戚、近隣住民、友人による家庭訪問だけでなく、訪問系販売員による見守りや安否確認が行われています。
町内会や自治会のネットワークによる「声かけ・見守り・安否確認」が有効に機能している地域もあります。
6⃣相談
相談相手としては、
- 家族
- 友人・知人
- 近隣住民
- 民生委員
などが考えられます。
さまざまな機関が提供している電話相談や市民相談なども、インフォーマルな相談業務です。
- 家族会
- 患者会
などの当事者団体による活動の1つである「ピアサポート」も、インフォーマルな相談の1つの形になります。
7⃣情報交換
当事者団体の活動であるピアサポートは、相談としての機能と情報交換としての機能の両方を兼ねています。
インターネットの普及により、ソーシャルネットワークサービスを利用した掲示板など、SNSの利用も有効な情報交換の手段になっています。
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インフォーマルサービスの提供者
フォーマルサービスは、法制度に基づいているのでその提供者は限定されますが、インフォーマルサービスの提供者の場合、ありとあらゆる機関や人々が想定されます。
例えば、
- 家族
- 親戚
- 近隣住民
- 同僚
- 友人
- ボランティア(有償ボランティアも含む)
- 民生委員
- 自治会
- 家族会
- 商店
など、地域に存在する社会資源の全てがインフォーマルサービスの提供者になる可能性があります。
介護福祉職に求められる支援の視点
ケアマネジメントにおいては、フォーマルサービスとインフォーマルサービスを適切に組み合わせることが推奨されています。
地域包括ケアシステムで示されている
- 「可能な限り、住み慣れた地域で生活を継続することができるような包括的な支援」
を念頭におくことが大切ですが、フォーマルサービスのみで”包括的支援”を提供することは困難です。
そのため、日頃から地域に存在するインフォーマルサービスに関して情報収集しておくことが重要です。さらに必要があれば新たなインフォーマルサービスを開発することも介護福祉職の仕事の1つです。
アセスメントに際しては、利用者や家族の状況、地域の状況を総合的に分析する能力が求められます。
家族との関係性においては、それまで行ってきたインフォーマルな家族介護を軸にして、それを補う形でフォーマルサービスを展開したほうが良い場合もあれば、フォーマルサービスを軸に展開して家族の介護負担感の軽減を図る必要がある場合もあります。
施設介護においても、インフォーマルサービスの活用は重要です。介護施設での生活は制度上、フォーマルサービスが生活の基盤となりますが、QOL(生活の質)の向上の観点から、適切なインフォーマルサービスの導入が求められます。
但し、単にマンパワーを補うためのものとして、インフォーマルサービスを導入することではなく、介護福祉職が専門職の視点できちんとマネジメントすることが大切です。
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