【呼吸器機能障害に応じた介護の理解】6つの疾患について vol.37

こんにちは

介護ラボ・カナログのカナです(^▽^)/ 今日は・・・

【内部障害】呼吸器機能障害、おもな6つの疾患について

Contents

1.呼吸機能障害の理解
 ①呼吸とは
 ②主な呼吸器のしくみ
  ❶口腔と鼻腔
  ❷気管と気管支
  ❸肺
  ❹肺胞
 ③呼吸運動のしくみ
2.呼吸機能障害の主な疾患
 ①(COPD)慢性閉塞性肺疾患
 ②気管支喘息
 ③肺結核
 ④肺がん
 ⑤肺炎
 ⑥肺炎球菌感染症
3.呼吸機能障害の治療で用いられる療法
 ①(HOT)在宅酸素療法
 ②人工呼吸療法
 ③パルスオキシメーター
 ④呼吸リハビリテーション 
 ⑤薬物療法

1.呼吸器機能障害の理解

①呼吸とは

呼吸とは

呼吸とは・・・
生命を維持するために、体内において物質代謝で必要な酸素を取り入れ、エネルギーを産生し、その結果二酸化炭素を体外へ出していくことをいいます。

生きていくために食物摂取によりエネルギーを得る必要がありますが、そのエネルギーを生命に必要なものに変えるために、酸素が必要となります。

②主な呼吸器のしくみ

❶口腔と鼻腔

鼻の奥は咽頭部に続いています。鼻腔には吸い込んだが外気に湿度と温度を与える働きが、鼻毛には空気に含まれる塵を取り除く働きがあります。

❷気管と気管支

気管と気管支は空気の通り道ですが、空気が通るときにだけ広がるわけではありません。気管と気管周囲には蛇腹ホースのように軟骨が巻いています。そのため気管支と気管はつぶれることなく空気の出入りが保たれています。

気管の長さは約10cm、直径1.5cmの円筒状をした細長い管です。気管の下方で、左右の気管支に分岐しています。気管支は肺の中で次々と細かく枝分かれし、次第に狭くなって肺胞に達します。気管と気管支には繊毛があり、痰などの異物を喉頭に向けて運ぶ働きがあります。

気管支は、左右の肺に合わせて、右が3本、左が2本に分かれています。左右の気管支は角度と長さに差があります。右気管支は太く、短く急傾斜になっているので異物が入りやすくなっています。

❸肺

肺は心臓を囲んで左右に一対あります。

左肺は上葉・下葉の2つ、右肺は上葉・中葉・下葉の3つの袋に分かれています。肺の表面は胸膜(肋膜)という弾力のある袋で包まれています。胸膜は2枚の膜でその間には少量の漿液が分泌され、呼吸運動による肺と胸膜の摩擦を防いでいます。

❹肺胞

肺胞は、小さなブドウの房のような形で、伸び縮自由な袋の集まりといえます。肺胞の中は空洞で空気を出し入れしています。肺胞周囲の壁には毛細血管があります。

③呼吸運動のしくみ

呼吸は橋と延髄にある呼吸中枢がコントロールしています。呼吸は胸腔の周りを囲む、内外肋間筋その底部にある、薄く茶碗を伏せたような筋肉である横隔膜の収縮によって呼吸運動として行われています。これらの筋肉は横紋筋に分類されます。

空気は、口腔・鼻腔から吸い込まれ、咽頭から喉頭、気管、気管支から肺、肺胞に取り込まれていきます。

肺胞で酸素を受け取った血液は、心臓に流れ全身の細胞に送られます。全身の細胞で酸素を渡し、二酸化炭素を受け取った血液は心臓に戻ります。心臓から肺に戻った血液は肺胞で二酸化炭素を渡し、来た道を戻る形で吐き出されます。

2.呼吸機能障害の主な疾患

①COPD:慢性閉塞性肺疾患

COPD

(COPD)慢性閉塞性肺疾患とは・・・
たばこの煙を主とする有害物質を長期に吸入することで生じた肺の炎症性疾患をいいます。たばこ病と言われることもあります。

主な原因は、喫煙によるもので、主な症状は、しつこく続く咳、粘り気のある痰、階段などの昇降で息切れがしやすい(労作性呼吸困難)などがあります。

末梢血管の低酸素状態が長期に続くことで、ばち上指(指先に角度が付き指を合わせてもつかない状態)や、ビア樽状の胸郭など体格面の変化もあります。 

無意識に口すぼめ呼吸をしている場合もあります。呼吸は呼気が延長します。呼吸困難があることで抑うつや不安などの精神症状を見ることもあります。

②気管支喘息

気管支喘息は、気管の閉塞を生じる疾患です。喘鳴を伴う呼吸困難の発作が反復するのが特徴とされています。原因として、アレルギーや気管感染、薬物の副作用などがあります。

主な症状は呼吸困難で、吸気より呼気で明らかに見られ、真夜中から明け方にかけて多く見られ、咳や痰も伴います。呼吸困難時には、起座位になることで胸郭が広がり呼吸が楽になります。

治療にはステロイドの吸入などが行われます。

③肺結核

結核は結核菌を吸い込むことで感染し、抵抗力の低下などで菌が増えて発病する慢性疾患です。したがって、免疫低下を起こす疾患や、HIV、慢性腎不全、糖尿病などがある人は注意が必要です。

肺結核

主な症状は、咳、痰、発熱、体重減少などですが、高齢者の場合には自覚症状に乏しいので初期症状を見落とさないよう注意が必要です。

肺結核は薬で治る病気となり、結核患者は減少していますが、高齢者における罹患質が高くなっている現状があります。

④肺がん

がんは日本の死亡原因の1位です。特に肺がんはその患者数が多いのが特徴です。

主な症状は、咳、痰、呼吸困難、胸痛、体重減少などがあります。

⑤肺炎

肺炎は細菌やウィルスなどの病原微生物の感染により生じる疾患です。主な原因は病原微生物を上気道から肺に吸い込むことです。

主な症状は、発熱、咳嗽(がいそう:せき)、喀痰、呼吸困難などの呼吸器症状で、診断には胸部X線撮影が行われます。

高齢者の肺炎は症状が明確でないという特徴があります。発熱や喀痰などの症状がみられず、何となく元気がない、食欲がない等は注意するべき症状です。気が付かないでいると突然、呼吸困難になることもあります。

さらに高齢者では、インフルエンザをきっかけに肺炎になることがあるので、予防接種を受けることや日頃から手洗い、うがいを行うことが重要となります。

⑥肺炎球菌感染症

肺炎球菌感染症は、肺炎球菌という細菌を原因とする肺炎です。日本では高齢者の肺炎による死亡が多くなっています。また、約3~5%の高齢者では鼻や喉の奥に、この菌が常在しているとされています。

主な症状は、突然の光熱、鉄錆色の喀痰などがあります。

国は2014年度(平成26年)から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンの定期接種を開始しています。

3.呼吸機能障害の治療で用いられる療法

①(HOT)在宅酸素療法

(HOT:ホット)在宅酸素療法とは、自宅など病院以外の場所で酸素吸入を行い、不足している酸素のを高濃度の酸素として吸入する治療法です。低酸素血症の改善や予防を目的としています。

この療法で、利用者は呼吸苦の軽減を図ることができ、日常生活の場を広げることができます。使用される器具には、酸素濃縮装置や酸素ボンベなどがあります。それらの器具から、酸素を含んだ空気がチューブで利用者の鼻カニューレに送られます。

酸素流量は医師が症状により決定しているので、介護福祉職の判断で変更することはできません。

②人工呼吸療法

人工呼吸療法は、何らかの理由で換気が十分にできなくなった状態の利用者に対して、人工呼吸器を装着する方法です。人工呼吸器は圧力をかけて酸素を肺に送る医療機器です。

人工呼吸器の装着には、気管切開をする場合と、鼻マスクを使用する場合があります。

③パルスオキシメーター

パルスオキシメーターは、動脈血中の酸素量(動脈血酸素飽和度)を調べるための器具です。センサーを手や足の指にあてて数値を読み取ります。パルスオキシメーターで測定した値は『経皮的動脈血酸素飽和度(SpO₂)』といい、基準値は約100~95%です。

④呼吸リハビリテーション

呼吸リハビリテーションは運動療法を中心として、呼吸訓練、排痰法などが行われます。薬物療法と併用して行うと治療効果があるとされています。呼吸困難時は、吸気時に気道が閉塞するため、口をすぼめることで内圧を高くし閉塞を防ぐ、口すぼめ呼吸も行われます。

⑤薬物療法

喫煙者には禁煙指導が行われます。呼吸困難の軽減目的で気管支拡張薬や、喘息の時には吸入ステロイドを使用します。


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