福祉用具

【車いすやリフト】安全で使い勝手の良い移動方法について vol.180

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。今日は福祉住環境の中から・・・

車いすやリフトなど、移動の際のスペースや家具の確保方法

Contents

1.スペースの配慮
 1⃣壁・柱を取り外す方法
 2⃣モジュールをずらす方法
2.家具・収納への配慮
 1⃣家具の配置
 2⃣家具への配慮の必要性
 3⃣収納への配慮の必要性
 4⃣安全に使用できる収納

1.スペースの配慮

建築設計の基準寸法をモジュールと言い、木造住宅では、柱と柱の芯ー芯を910㎜(3尺)とするのが標準となります。しかし、3尺モジュールの住宅内では、床走行式リフトや車いす、介助スペースが確保できません。そのため、必要なスペースを確保するために、部分的な増改築では「壁・柱を取り外す方法」、新築や大規模改造では「モジュールをずらす方法」が考えられます。

最近は、住宅メーカーも広い空間を確保するために、独自のモジュール(概ね900〜1,200㎜)で設計しているので、新築や増改築の場合は確認することが大切です。

1⃣壁・柱を取り外す方法

  • 木造住宅には、構造的に見て取り外せる壁・柱と、筋かいなどの入った取り外せない耐力壁や柱があります。設計者や施工者とともに、図面で確認して住宅改造計画を行います。
  • 改造しようとする部分に上階部分がある場合は、壁・柱の撤去や移動は困難になる場合があります。可能な場合も他所で補強工事を行うことを原則とします。
  • 壁面を撤去して介助スペースを確保します(例えば、トイレと洗面・脱衣室をワンルームにします)。この場合、プライバシーの確保も配慮します。同居家族と共有する場合、音や臭い、気配などの問題点を家族間で話し合うことが重要になります。

2⃣モジュールをずらす方法

新築や大規模な増改築に適しています。スペースを必要とする箇所のモジュールをずらして幅員を確保します。高齢者や障害者が使用する寝室と水回りの動線などに必要な幅を確保します。

2.家具・収納への配慮

1⃣家具の配置

所有している家具、小物、購入するベッドなどの寸法を確認して、平面図に配置し、移動や家事のしやすさを検討します。高齢者や障害者の生活動線に無理はないか、十分な通行幅員が確保されているか、つまずき事故の原因になる家具が動線上にないかをチェックします。

椅子
❶立ち座りと、生活動作、メンテナンス(修理・補修)のしやすさなどを重視して選択します。立ち座りでは、形状や座面の高さ・硬さ、肘掛の有無、安定性などがポイントになります。
❷踵がしっかりと床に着かない椅子や、逆に座面が低すぎるソファーなどは適しません。
❸肘掛は、座位姿勢保持のほか、立ち上がりの際に用いるので、手をかけやすいかどうかを検討します。生活動作のしやすさでは、食事用か寛ぐためか等の目的を考慮します。

机:テーブル
❶食事や読書など作業を行う机は、椅子の肘掛が机に当たらないか、天板が当たらないかなど、椅子も含めて検討します。
❷車いす使用の場合は、机の脚の位置によって、アプローチ方法が限定されたり、前輪やフットサポートが当たるような問題が起こりやすいので、脚の位置に注意することが必要となる。使い勝手をショールームなどで実際に確認することが大切。

2⃣家具への配慮の必要性

高齢者や障害者の生活動作に大きく関わる家具類は、寸法や形状が体に合っていないと安全性・利便性に影響します。また、身体機能の低下によって使用できなくなることがあるので、家具や家事・整容などに関する道具類の選択は慎重に検討します。近年では、機能性の高いユニバーサルデザインの家具も多く市販されているので、積極的な使用を検討します。

3⃣収納への配慮の必要性

収納についても、家具と同様に使い勝手や整理・整頓のしやすさなど生活の利便性・安全性に配慮して検討を行うことが大切です。

4⃣安全に使用できる収納

戸の形状
❶体の動きなどから考えて、引き戸が最も望ましいです。
❷開き戸は、開閉時に前後に体が動く際に、後方に十分なスペースがあることを確認します。特に階段の下り口に面していると、後方への倒落事故に注意が必要となります。
❸折れ戸は、操作を習熟する必要があるため、使用者が使い勝手をよく確認してから導入します。

高さ・奥行き
❶日常的にものを出し入れしやすい高さは、目の高さ程度(1,400〜1,500㎜)まで。それ以上の高さの収納は日常使用しないものの保管に使用しますが、この部分の出し入れは介助者が行うようにします。
❷収納の奥行きが深い場合(600㎜以上)は、内部に足を踏み入れて出し入れするため、収納部の床は部屋の床と同じ仕上げにして、との下枠は設けないことが必要です。

気になるワードがありましたら、サイドバー(携帯スマホは最下部)にサイト内検索があります。良かったらキーワード検索、もしくは下記をクリックしてみて下さい(^▽^)/

ADL QOL グループホーム ケーススタディ コミュニケーション ノーマライゼーション バリアフリー ブログについて ユニバーサルデザイン 介護の法律や制度 介護サービス 介護予防 介護保険 介護福祉士 介護福祉職 他職種 住環境整備 入浴 入浴の介護 医行為 喀痰吸引 地域包括ケアシステム 多職種 尊厳 感染症 支援 施設 権利擁護 社会保障 福祉住環境 福祉住環境整備 福祉用具 経管栄養 老化 脳性麻痺 自立支援 視覚障害 認知症 誤嚥性肺炎 障害について 障害者 障害者総合支援制度 障害者総合支援法 食事 高齢者


人気ブログランキング

にほんブログ村 介護ブログへ
にほんブログ村

に参加しています。よかったら応援お願いします💛

Twitterのフォローよろしくお願いします🥺





Follow me!

  • X
  • この記事を書いた人
  • 最新記事

kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

-福祉用具
-, ,