障害の理解

【❶視覚障害】色覚異常や視野異常、視野狭窄について vol.254

2021-02-22

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今日は「障害の理解」の中から『視覚障害』について、今日と明日2回に分けて書いていきます。

視覚の異常や障害の原因とは?

Contents

1.視覚障害とは
2.障害の種類
 1⃣視覚の機能
 2⃣視覚の異常
3.障害の原因
 1⃣緑内障
 2⃣糖尿病網膜症
 3⃣網膜色素変性

1.視覚障害とは

視覚障害とは

視覚障害とは、何らかの原因で先天性、後天的に物の見え方に障害が起こり、生活に支障をきたした状態をいます。
2016年度(平成28)厚生労働省による「生活のしづらさなどに関する調査」(全国在宅障害児・障害者等実態調査:厚生労働省)によると、視覚障害の身体障害者手帳保持者は約31万人となっています。

2.障害の種類

1⃣視覚の機能

※ランドルト環検査

視覚の機能には、

  • 視力
  • 視野
  • 色彩や光覚

があります。

  • 視力:視覚的に対象を認識する能力。5mの距離からランドルト環と呼ばれる指標を見て検査します(上記画像)。0.1以下の視力では指標までの距離を近づけて測定し、眼前3mで0.1の指標が識別できるときは0.06、同じく50㎝では0.01となります。光が分からない状態を視力0とします。
  • 視野:眼球を動かさずに見える範囲のこと。
  • 光覚:光の明るさの差を認識する能力。
  • 色覚:光の波長の違いを色として識別する感覚のこと。

2⃣視覚の異常

色覚の異常には、

  • 近視
  • 遠視
  • 乱視
  • 色盲
  • 視野異常
  • 夜盲

などがあります。

色覚の異常

近視」は光が網膜より前に焦点を結ぶ現象をいい、遠くを見るときには像がぼけて見え、近くを見る時にははっきり見えます。小児期の強度な近視は、将来「黄斑変性」「緑内障」「網膜剥離」などになるリスクが上がります
遠視」は遠くを見た時光が網膜より後に焦点を結ぶ状態をいい、「乱視」は角膜や水晶体の歪みにより、像がぼけて見える状態をいいます。

色覚異常とは、正常とされる多くの人と色の見え方が異なる状態をいいます。先天性と後天性があります。先天性は遺伝による錐体の異常で、日本人男性の約5%、女性の0.2%にみられます。それ以外は後天性となります。慌てていたり、暗い所では見誤りやすいのですが、注意深く見ると間違いが少なくなります。識別の難しさには個人差があり、先天色覚異常では、多くは視力は正常に保たれています。

視野異常は、網膜や視神経などの病期や緑内障で起こります。視野異常には「狭窄」「半盲」「暗点」の3種類があります。※視野の半分(右や左)が見えなくなるのが「半盲」、視野の中に見えない部分がある者を「暗点」といいます。

視野狭窄とは、視野が狭くなるもので、全体が狭くなる「求心狭窄」と一部分が不規則な形で狭くなる「不規則狭窄」があります。

明暗順応

明暗順応のうち、暗順応機能が働かず、暗い所で物が見えにくい状態を「夜盲症」といいます。先天性・後天性があり、先天性は遺伝が関係するものが多く、後天性はビタミンA不足が原因とされます。ゆえにビタミンA摂取は夜盲症の予防に効果があるとされます。
※網膜色素変性も夜盲症状を起こすことがあります。

明暗順応とは?

明るい所から暗い所に移った時に暗さに慣れることを「暗順応」、暗い所から明るい所に移った時に明るさに慣れることを「明順応」といいます。高齢者では「暗順応」が遅くなります。

3.障害の原因

中途視覚障害

後天性の視覚障害者は「中途視覚障害」と呼ばれます。
視覚障害が高齢者になると増加するのは、加齢や病気が原因で視覚に障害を持つ場合が多いからです。

日本人の視覚障害の原因の順位は、

第1位:「緑内障」
第2位:「糖尿病網膜症」
第3位:「網膜色素変性」

となっています。

1⃣緑内障

緑内障

緑内障は、眼圧が上昇し視神経が圧迫されるために起こる視野が狭くなるなどの状態。自覚の無い「視野狭窄」に始まり、徐々に自覚し、その後失明することもあります。

急性緑内障発作では、眼痛・充血・目のカスミ・頭痛や吐き気等の症状が起こると苦痛が大きく失明の緊急性が高いため、早期治療を要します。治療は、点眼薬、レーザー治療、手術があります。

正常眼圧でも起こる「正常眼圧緑内障」では、自覚症状がないため、多くは気付いた時には視野障害が悪化していることがあります。

2⃣糖尿病網膜症

糖尿病網膜症

糖尿病網膜症は、「糖尿症腎症」「糖尿病神経症」と共に糖尿病の3大合併症のうちの1つです。高血糖が持続することで網膜の毛細血管が動脈硬化を起こし、脆弱な新生血管ができます。出血しやすくその後かさぶた様になると網膜剥離を起こしやすくなります。

糖尿病網膜症は、糖尿病の中期に出現することが多く、それまでは自覚症状がない場合もあります。治療は、網膜光凝固術や硝子体手術などが行われます。

3⃣網膜色素変性

網膜色素変性

網膜色素変性は遺伝性の病気で、人口10万人に対し18.7人の患者がいると推定されています。まず夜盲に始まり、視野狭窄、視力低下が現れます。数年あるいは数受年を掛けて進行します。進行順やスピードには個人差があり、視力低下の次に夜盲を自覚する人もいます。根本的な治療はありません。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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