福祉住環境整備

【高齢者や障害者の外出】アプローチ・外構計画・玄関について vol.146

2020-11-06

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『高齢者や障害者の外出』について書いていきます。

屋外移動や外出・外出しやすい環境作りについて

Contents

1.アプローチ・外構計画
 1⃣通路面仕上げ
 2⃣段差
 3⃣手すり
 4⃣色彩・照明
2.玄関の整備
 1⃣段差
 2⃣式台、ベンチの工夫
 3⃣手すり
 4⃣仕上げ
 5⃣スペース

1.アプローチ・外構計画

1⃣通路面仕上げ

段差が5mmを超えるとつまずく危険性があるため、飛び石状にした敷石は避けます。アプローチは平坦なものとし、コンクリートの平面などを敷く場合にも、目地幅は出来るだけ小さくします。雨により地盤が緩み、踏み石がガタつくことがあるので、コンクリートで堅固に仕上げる。石張りにする場合は、表面を荒くして濡れても滑りにくい仕上げとし、歩行の安全性に配慮する必要があります。

2⃣段差

道路面と敷地との高低差を解消するには、階段による方法スロープによる方法があります。

階段での対応
階段の寸法は、踏面(ふみづら:階段面の奥行き)300~330mm程度、蹴上げ(階段の段差の高さ)は、110~160mm程度の緩やかな勾配にします。

スロープでの対応
車いす使用者や介助者の身体機能によりますが、1/12~1/15程度の勾配を基本とします。車椅子を使用する場合は、スロープでのアプローチを中心に考え、どこから出入りするのか(玄関・今や寝室の掃き出し窓など)を検討し、上がり框段差・出入り口幅にも注意する。出入り口前には、方向転換などのための1.500mm×1.500mmの平坦部を確保する。水たまりが出来ないように水勾配を付けるときは1/100程度にします。

※掃き出し窓とは?▶ 下端が床と同じ高さに設置されている窓。屋外からの出入りに利用できる。
※勾配とは?▶ 傾き具合。勾配1/12とは、例えば、高低差1mに対して、水平距離は12m必要になるということ。

3⃣手すり

たとえ2~3段程度の階段やスロープでも設置する。降りるときに利き手側につけるとよいが、出来れば両側に設置した方が良いです。手すりの高さは、階段では段鼻から、スロープでは斜面床から手すり上端まで、750~800mm程度に目安に設置します。

4⃣色彩・照明

  1. アプローチから玄関までの距離がある場合 ▶ 屋外灯を設置
  2. 玄関の上り口と下り口 ▶ 位置を示すため、照度の高い足元灯を設け、段差部分への注意を促す。ただし、足元灯は補助照明と考え、別途、屋外灯を検討する。
  3. 階段の段鼻部分 ▶ 色を変えて注意を促すことも検討する。
  4. 動線 ▶ 建物の影を段差と見間違えないよう、動線部分は均一な明るさになるように計画する。

2.玄関の整備

1⃣段差

床面の段差は出来る限り平坦とします。玄関ドアの下枠部分で段差が生じないよう、設計段階で注意する。上がり框段差は、昇降しやすいよう180mm以下とする。但し、対象者の身体特性により、1回の昇降で安全かつ容易に超えられる段差を実測し、それに合わせる必要があります。

玄関庇(ひさし)の設置は必要?

雨天時で傘をさしていたり、あるいは車いす使用者の場合、玄関ポーチでの施錠・開錠、ドアの開閉動作は大変である。そのため、出入り口前のポーチ部に雨除けの庇を設置するとよい。

2⃣式台、ベンチの工夫

式台
上がり框の段差を等分にし、昇降しやすくするために設ける。式台は、進行方向から見て幅500mm以上、奥行き400mm以上とします。
※式台とは?▶ 玄関の上がり框と玄関土間の間に設けた段差解消のための台のこと。

ベンチ
玄関に置いて、座った姿勢で靴の着脱が出来るようにするとよいでしょう。

3⃣手すり

上がり框を安全に昇降するために、かまち際の壁面に縦手すりを設置する。玄関収納の一部をカウンター式とし、手掛かりにする工夫もあります。

4⃣仕上げ

上がり框の段差を認識しやすいように、上がり框と室内床の色を変える工夫が必要である。玄関土間との配色にも十分注意をします。視力が低下した高齢者には認識しやすい色使いへの配慮が必要となります。

5⃣スペース

歩行による出入りの場合
手すりを付ける程度であれば、間口は有効寸法1.200mm程度、壁芯一芯距離1.365mm程度でよいでしょう。土間やホール部分にベンチや式台、介助スペースを考慮すると、間口は有効寸法1.650mm程度(壁芯ー芯距離1.820mm)が必要である。装具や靴の着脱、介助の疑似動作を行って、必要なスペースを実測する必要があります。

車いす使用の場合
車いすが土間部分に入るように、土間奥行きを有効寸法1.200mm以上確保します(車いすの全長1.100mmに100mmの余裕を考えた寸法)。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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