福祉住環境整備

【②外出・車いす】玄関・式台等の福祉住環境設備とは? vol.183

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。今日は福祉住環境の中から「外出」について、昨日・今日の2回にわけて書いていきます。

玄関での福祉住環境整備について

Contents

1.玄関ポーチ
2.玄関土間スペース
 1⃣車いすの使用を考慮しない場合
 2⃣車いすの使用を考慮する場合
3.玄関上がり框の昇降動作
 1⃣式台を置く場合
 2⃣スロープを設置する場合
 3⃣玄関土間をかさ上げする方法
 4⃣段差解消機を設置する方法
4.手すりの設置
5.ベンチの工夫
6.床面の配色

1.玄関ポーチ

●自走用車いすと介助用車いすでは玄関後の開閉時の停止位置や向きが異なることや、介助者の動きを考慮してポーチのスペースを検討する必要があります。屋内用の車いすに移乗する場合は、広いスペースが必要となります。
●通常、玄関度の有効幅員は700~750mm(壁芯ー芯距離910mm)。

2.玄関土間スペース

通常、玄関土間は玄関ポーチより一段高くなっているため、その段差を解消します。玄関戸の下枠の部分に段差ができますが、下枠の段差のない玄関戸の導入も検討します。

1⃣車いすの使用を考慮しない場合

  • 自立歩行(伝え歩きを含む)の場合、特に配慮は必要ないですが、杖歩行、介助歩行の場合は、本人の移動に合わせて介助者が移動できるスペースを確保することが必要です。
  • 玄関間口は、玄関内に手すりを付ける場合、有効幅員1,200mm程度(壁芯ー芯距離1,365mm程度)、ベンチや式台、介助スペースを必要とする場合は、有効幅員1,650mm程度(壁芯ー芯距離1,820mm程度)とします。
  • 靴の着脱や装具の装着などに介助動作を必要とする場合は、実際に動作をしたうえでスペースを確保することが必要です。

2⃣車いすの使用を考慮する場合

屋内において屋外において必要スペースの目安⇒ ⇒ ⇒土間に車いすの置き場
介助歩行又は伝い歩き車いす使用奥行1,200mm以上、間口1,200mm以上歩行姿勢から車いすへの移乗スペース必要
同一の車いす同一の車いす奥行1,200mm以上、間口1,200mm以上車いすの全長(1,100mm)+100mm程度の奥行必要不要
屋内専用車いす屋外専用車いす奥行1,200mm以上、間口1,800mm以上車いす2台分のスペース+乗り換え介助スペース必要

3.玄関上がり框の昇降動作

玄関土間とホール床面との段差には、手すりや式台を設置します。車いすの場合は、簡易スロープを設置して段差を解消します。

最近の戸建て住宅では、上がり框が屋内階段一段分よりやや低めの180mm以下の住宅が多くなっています。現状な高齢者なら上がり框際の壁面に縦手すりが一本設けてあれば昇降は容易になります。一方、古い戸建て住宅では、300mm程度の段差も多く、この場合には昇降は難しくなります。

1⃣式台を置く場合

●玄関土間に式台を設けて、上がり框の段差を小さな段差に分割して昇降しやすくします。基本は段差を等分にするように設置し、対象者の状況に応じて3分割にして2段設置も検討します。
●式台の寸法は奥行き400mm以上とします。1段ずつ両足を揃えながら昇降する時は、両足が同時に乗せられるよう500mm以上の幅を必要とします。

住宅品確法では??

高齢者等配慮対象等級の等級5では、下枠と玄関外側ポーチとの高低差は20mm以下、下枠と玄関土間は5mm以下とすることが求められています。

2⃣スロープを設置する場合

●上がり框が100mmまでの段差で、玄関土間に適切なスペースがあれば、スロープの設置が適しています。スペースがない場合、可動式(携帯式)スロープを用います。介助者が運搬できる重量化を確認し、玄関周辺には収納場所を設けます。
●スロープ自体が家族の邪魔になることもあるので、可動式(携帯式)にして、玄関戸の敷居をまたいで、一気に玄関ポーチとの段差まで解消できるスロープにする方法もあります。

3⃣玄関土間をかさ上げする方法

屋外で段差分を解消出来るスペースがある場合は、玄関ポーチや土間を上がり框までかさ上げして段差を解消できます。この場合玄関戸や戸枠の改造工事が必要となります。

4⃣段差解消機を設置する方法

上がり框の段差が大きい時や、式台やスロープの設置が困難な場合に有効です。立位姿勢のまま使用できるものもあります。

4.手すりの設置

  • 上がり框を安全に昇降するために、壁面に縦手すりを設置します。手すりの下端は、750~800mm程度とします。
  • 階段の手すり同様に段鼻から高さを測り、横手すりを段差の傾斜に平行に設置し、端部を床面に沿って水平行に延長します。
  • 握力が十分でない場合は、床面に平行して横手すりを上下2段に設置し、両手で握り横移動して昇降します。
  • 手すりの代わりに、靴入れなどの収納部分の上面に前腕をのせて利用して移動する方法もあります。

5.ベンチの工夫

上がり框の昇降や靴の着脱時は、ベンチに腰掛けると安定した姿勢で動作が行えます。対象者と使用方法を十分検討して設置します。立ち上がりように座面端部から200~250mm程度縦手すりを設置します。

6.床面の配色

高齢者の場合は、視力が低下し、黒色と青色、白色と黄色など見分けがつきにくいことがあります。段差の色彩はコントラストの大きい色彩の組み合わせとし、配色には配慮を必要とします。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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