福祉住環境整備

【車いすやリフトでの移動】必要なスペースや家具・収納の幅について vol.144

2020-11-04

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『車いすやリフトでの移動』について書いていきます。

車いすでの移動や介助しやすいスペースについて

Contents

1.スペースの配慮
 1⃣壁・柱を取り外す方法3つ
 2⃣モジュールをずらす方法
2.家具・収納への配慮
 1⃣家具への配慮の必要性
 ❶椅子
 ❷机
 2⃣収納での注意点
 ❶扉の形状
 ❷高さ・奥行きなど

1.スペースの配慮

モジュールとは?

建築設計の基準寸法をモジュールと言い、木造住宅では、柱と柱の芯一芯を910mm(3尺)とするのが標準となっています。

しかし、3尺モジュールの住宅内では、床走行式リフトや車いすや介助スペースが確保できません。

そのため、必要なスペースを確保するために、部分的な増改築では「壁・柱を取り外す方法」、新築や大規模改造では「モジュールをずらす方法」が考えられます。

1⃣壁・柱を取り外す方法3つ

❶木造住宅には、構造的に見て取り外せる壁・柱と、筋かいなどの入った取り外れない耐力壁や柱があります。図面で確認して住宅改造計画を行います。

❷上階部分を改造しようとする場合は、壁・柱の撤去や移動は困難になることがあります。可能な場合も、他所で補強工事を行うことを原則とします。

❸壁面を撤去して介助スペースを確保する(例えば、トイレと洗面・脱衣室をワンルームにする)。この場合は、プライバシーの確保も配慮する必要があります。同居家族と共用する場合は、音や匂い、気配などの問題点を家族間で話し合うことが重要となります。

2⃣モジュールをずらす方法

モジュールをずらす方法として、

  • 新築や大規模な増改築に適している
  • スペースを必要とする個所のモジュールをずらして幅員を確保する
  • 高齢者や障害者が使用する寝室と水回りの動線などに必要な幅を確保する

ことが必要です。

2.家具・収納への配慮

1⃣家具への配慮の必要性

高齢者や障害者の生活動作に大きくかかわる家具類は、寸法や形状がからだに合っていないと安全性や利便性に大きく影響します。

また、身体機能の低下によって使用できなくなることがあるので、家具や家事・整容などに関する道具類の選択は慎重に検討することが必要です。

近年では、機能性の高いユニバーサルデザインの家具も多く市販されています。

❶椅子
  • 立ち座りと、生活動作のしやすさ、清掃のしやすさなどを重視して選択します。立ちすわりでは、形状や座面の高さ・硬さ、ひじ掛けの有無、安全性などがポイントとなります。
  • 座位姿勢のしやすさでは、くつろぐためか食事用かなどの目的を考慮します。
❷机
  • 椅子の肘掛けが机にあたらないか、天板が当たらないかなど、椅子も含めて検討します。
  • 車いす使用の場合は、机の脚の位置によってアプローチ方法が限定されたり、前輪やフットサポートが当たるような問題が起こりやすいので、脚の位置に注意する必要があります。実際に使い勝手をショールームなどで確認することが大切です。

2⃣収納での注意点

2022.4.11 ❷画像下
❶扉の形状

①身体の動きなどから考えて、「引き戸」が最も望ましいです。
②開き戸は、開閉時に身体が前後に動くかどうか、後方に十分なスペースがあることを確認します。
③折れ戸は、引き戸ほど身体の前後動作はありませんが、操作を習熟する必要があるため、使用者の使い勝手をよく確認してから導入することが必要になります。

❷高さ・奥行きなど

①日常的に物を出し入れしやすい高さは、目の高さ程度までになります。それ以上の高さの収納は日常使用しないものの保管に使用するか、高齢者が出し入れする可能性がある場合には、安全面から高所に重量物を置かないことにすることが大切です。

②高齢者は、歩行がすり足で、一歩の歩幅が狭い場合が多くなります。そのため奥行きが600mm以上の収納では入りやすいように下枠段差をなくすことが必要です。

③洗面・脱衣所のトイレのように使うものが限定される部屋では、埋め込み収納の方法もあります。出し入れをしやすい高さに設置します。壁面で取れる奥行きは100mm程度ですが、生活者の使用頻度の高い収納物を考えて、効率よく使用します。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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