福祉住環境整備

【バリアフリー・ユニバーサルデザインの歴史と取り組み】vol.119

2020-10-10

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。昨日に続いて福祉住環境の中から・・・

バリアフリーとユニバーサルデザインの歴史・取り組みについて

Contents

1.バリアフリーの取り組み
 1⃣福祉のまちづくり
 2⃣歩道及び立体横断施設の構造
 3⃣バリアフリーの歴史
 4⃣生活する環境の中に存在する4つのバリア
2.ユニバーサルデザインとこれからの社会
 1⃣ユニバーサルデザインの成長
 2⃣ユニバーサルデザインの定着
 (浜松市と京都市のユニバーサルデザイン)

1.バリアフリーの取り組み

バリアフリー

わが国でのバリアフリーの取り組みは、1970年代初頭から始まりました。

1⃣福祉のまちづくり

1969年(昭和44)、仙台で車いす使用者の「まちに出たい」という声を受けて、「福祉のまちづくり」への動きが起こりました。1971年(昭和46)、「福祉のまちづくり市民の集い」が開催され、「福祉のまちづくり」の活動が全国に広がる先駆けとなりました。

2⃣歩道及び立体横断施設の構造

1973年(昭和48)、建設省(現、国土交通省)「歩道および立体横断施設の構造について」が通達されました。「老人、身体障害者、自転車、乳母車等の通行の安全と利便を図るため」、歩道と車道との段差の切り下げなどについて触れています。

以降、わが国での取り組みは停滞期に入りました。この間、海外ではさまざまな取り組みがされています。

3⃣バリアフリーの歴史

バリアフリーの歴史

1981年:国際障害者年
1983~1992年:国連・障害者の10年
1990年:アメリカ「ADA(障害をもつアメリカ人法)」成立
※ADA成立を契機に、わが国の地方自治体が一気に「福祉のまちづくり条例」の策定を開始、法律の制定も相次いだ。
1994年:「高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律(ハートビル法)制定
2000年:「高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律(交通バリアフリー法)」制定
2004年:参議院本会議「ユニバーサル社会の形成促進に関する決議」可決
2005年:国土交通省「ユニバーサルデザイン制作大網」発表
2006年6月:「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」制定
2006年12月:「バリアフリー法」施行

※緑字については、下記に説明文があります。

国際障害者年とは?
1976年(昭和51)に障害者の「完全参加と平等」をスローガンに揚げ、国際連合により、世界的な規模で障害者の権利擁護や不平等撤廃などの啓蒙活動を国際的に行動することを目的に制定された。

ADA(障害をもつアメリカ人法)とは?
全ての障害者に対する差別を禁止し、社会への参加の促進、環境整備を図ることを目的とした法律。

ハートビル法とは?
1994年に施行され、2002年に改正された。デパートや学校などの公共施設や多数の人が利用する建築物は、高齢者や身体障害者が利用しやすいように配慮することを規定した法律。

交通バリアフリー法とは?
駅などの公共交通機関の旅客施設や車両などのバリアフリー化、旅客施設を含めた周辺道路や駅前広場などの施設のバリアフリー化の推進を目的とした法律。

4⃣生活する環境の中に存在する4つのバリア

バリアフリーとは、高齢者や障害者が社会生活をしていくうえで障壁(バリア)になるものを取り除くことを言います。もともとは建築用語でしたが、最近では社会制度や文化、情報を対象とする広い意味で使われています。

4つのバリア

生活環境の中に存在する4つのバリア
物理的バリア
建造物、都市環境、製品などの物の形態にかかわる障壁のこと。街中の段差、急なスロープ、狭い通路などは、高齢者や障害のある人が施設を利用する際の障壁となる。
制度のバリア
障害者が「障害」を理由に、就学や就職、資格の取得や社会参加に関して制限を受けること。
文化・情報のバリア
情報の提供手段が、受け手のニーズにうまく合っていない場合に起こる。点字や手話通訳などがないことにより、文化や情報に親しむ機会が制約されること。
意識のバリア
高齢者や障害者に対する無関心や無知による偏見や差別など意識上のバリアのこと。意識のバリ輪を解消しない限り、本当のバリアフリーは実現しない・

【1995年『障害者白書』(総理府:現、内閣府)】

2.ユニバーサルデザインとこれからの社会

1⃣ユニバーサルデザインの成長

すでに利用されているものを評価し、その結果得られたことを次の施策に反映させていく手順が有効となります。また、それまでの経験をもとに更により良いものを作り出すといった段階的・継続的な発展を図っていくことも重要になります。この一連の流れをスパイラルアップの言います。

2⃣ユニバーサルデザインの定着(浜松市と京都市のユニバーサルデザイン)

すべての都道府県で、いわゆる「福祉のまちづくり条例」が策定されました。

それらの条例では、主に対象となる施設の用途と規模を定め、整備基準への適合を求めています。またバリアフリー新法の規定を強化・拡大させているところもあります。

ユニバーサルデザインでも、要綱。指針などを作成している自治体がみられます。

静岡県浜松市

静岡県浜松市
2003年に全国初の「浜松市ユニバーサルデザイン指針」を策定しました。これは先駆的な試みで、ユニバーサルデザインの理念の骨格が含まれます。
・浜松市ユニバーサルデザインの特徴として、公共施設の新築等の際には「利用者等の意見を聞く」ことが求められています。
・浜松市公共建築物ユニバーサルデザイン指針のポイントは、施設設備の達成レベルだけでなく、そのあとの維持管理についてまで言及されている点にあります。例えば、「街路樹でサインが隠れないように管理を行う」といった事項があげられています。

京都府京都市

京都府京都市
2005年、「京都みやこユニバーサルデザイン推進条例」が施行されました。

バリアフリー・ユニバーサルデザイン

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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