こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「認知症の理解」の中から『認知症の人の思いを尊重する』について、今日と明日の2回に分けて書いていきます。
自分で出来ることを増やす
Contents
1.認知症の人の思いを尊重したサポート方法
1⃣自分で出来ることを増やす
(1)記憶を補う
(2)マークでわかりやすくする
(3)馴染みのしつらえにする
(4)パターン化する
(5)間違いが出にくいようにする
(6)失語のフォロー
(7)モデルやガイドとなる
1.認知症の人の思いを尊重したサポート方法
認知症のために出来ることが減っているように見えたとしても、認知症の人の意思がなくなったわけではありません。
認知症の人自身も「こんなことも出来なくなって」と気持ちが落ち込んで、自ら何もしなくなる人もいますが、出来ることを増やすためのサポートを行うことが必要です。
そのサポートや工夫は、出来るだけ自然に行動が導き出されるようなものが望ましく、認知症の人と一緒に工夫することも大切です。
1⃣自分で出来ることを増やす
(1)記憶を補う
写真や動画で視覚的な補助を行います。出掛けたところ、覚えたい人などを写真や動画で見て記憶を補います。忘れたくないことをメモに書いたり、今日の予定などをわかりやすく掲示することを助けます。
(2)マークでわかりやすくする
マークをする場合は、認知症の人と相談してどんなものが見えやすいか考えることが大切です。
例えば、着衣失行がある場合に、袖の腕を通す所に色が違うテープなどでマークするというアイデアが認知症の人から出ました。それを実行したところ、腕を通すことがわかりやすくなり、服が着やすくなりました。
このように、どんなものが見えやすいか、着やすいのかを考えて試してみることも大切です。
(3)馴染みのしつらえにする
道具の使い方を説明しなくても、わかりやすい道具を使うようにします。
操作が煩雑でなく、お茶が入っている小さいポットとコップを置いておくと、自分で飲むことが出来る人は多くいます。
(4)パターン化する
毎日同じことを繰り返し「パターン化」することで、予定などを覚えることが出来るようになります。
パターンを変え過ぎずスケジュールを繰り返すと、行動の予測がたちやすくなり、落ち着けるようになります。
(5)間違いが出にくいようにする
認知症の人が間違わないような工夫をすることも大切です。
例えば、コーヒーカップとおそろいの皿を多くの皿の中から見つけることが難しい場合、どのカップとでも合うような皿を使ってみたり、同じ形のお皿を使うことで選ぶことが簡単になったりします。
(6)失語のフォロー
前頭側頭型認知症では、言葉が話せても言葉の意味が分からにという「意味性認知症」がある場合があります。
この場合は、実物を見えせたり、ジェスチャーで伝えましょう。関連のある道具を見せてもわかる場合があります。
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【③BPSD】11個の主要なBPSD・個別の背景因子について vol.202
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他の『失語症』記事はこちらから・・・
【③認知症の中核症状:失語・失行・失認】病識保持事例と病識低下事例の比較 vol.213
(7)モデルやガイドとなる
認知症の人の最初の行動が出やすいように、目の前で一緒にやることによってモデルを示します。
行動の最初が出来ると、その次の行動が出やすくなることがあります。
他に、食事介助を2人羽織りいのように、後ろから認知症の人の手を取って行うことによって、食べ方を思いさせる場合があります。
認知症の人の症状はそれぞれ違うので、その人に合ったサポートの方法を考え行動していくことが必要になります。
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【認知症とは何か?】定義と診断基準、認知症状の全体像について vol.65
【①認知症の病理】脳の構造と症状との関係 vol.69
認知症の人の心理【不安・喪失感を抱く理由】vol.91
【パーソンセンタードケアとは?】5つの葉と3つのステップ vol.92
【①BPSDの定義】4つの分類と100以上の行動症状 vol.199
【②BPSD】5つの介入困難な背景要因と7つの介入可能な背景要因 vol.201
【③BPSD】11個の主要なBPSD・個別の背景因子について vol.202
【①認知症の中核症状とは?】記憶障害・見当識障害・遂行機能障害について vol.211
【③認知症の中核症状:失語・失行・失認】病識保持事例と病識低下事例の比較 vol.213
【認知症ケアの現状】基本的人権の理解と3つのケアの視点 vol.394
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【バリデーションとは?】認知症ケア・6つの基本的態度と12の基本テクニック vol.397
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