【介護計画とは?】個別ケアにおける意義と立案方法について vol.196

こんにちは 介護ラボ・カナログのカナです。今日は介護過程の中から「介護計画」について・・・

介護計画の設定方法

Contents

1.介護計画とは?
2.介護目標の設定
 ❶生活課題の再確認
 ❷目標と生活課題の照合
❸利用者の生活課題が解決した場合の目標設定
 ❹実施する期間を設定
❺介護目標設定の留意点
3.目標と生活課題の優先順位
 1⃣介護目標設定の例示
4.具体的な支援内容・支援方法

1.介護計画とは?

介護過程とは

介護過程とは、アセスメントによって明確になった生活課題を解決するために、介護目標の設定とその目標達成のための具体的な支援内容・支援方法を書式に表したもので、個別援助計画の1つになります。

この書式『介護計画』に基づき、介護チームによる介護実践、つまり個別ケアが提供されます。介護計画は、チームメンバー間で共有できる内容にする必要があります。何故なら、利用者への介護について、チームメンバーの誰が実施しても実践の内容と方法にばらつきができないよう標準化される必要があるためです。

つまり、介護福祉職の関わりの羅針盤(理念)の役割を果たしているのが【介護計画】となります。

2.介護目標の設定

介護過程の展開における「介護計画の立案」にあたっては、昨日書いた〈【アセスメントの3つの視点】情報の解釈、関連付け、統合化とは vol.195〉において、生活課題が明確になることで、初めて介護目標の設定が可能となります。

❶生活課題の再確認

生活課題の再確認

まず抽出された生活課題が、アセスメントにおいてどの視点から導き出された課題であるかを再確認します。そのあと其々の生活課題に対する介護目標の方向性が、アセスメントの3つの視点(自立・快適・安全)の、どの視点に該当するかを明確に設定します。そうすることで介護目標の方向性を見失うことなく設定することができます。

❷目標と生活課題の照合

目標と生活課題の照合

次の介護目標が、どの生活課題を解決するものなのかを記載します。それは介護目標の設定の根拠となった生活課題を明確にするためのものです。介護の実施の後、評価を行う時、介護目標の根拠となった生活課題が明確でなければ、評価するに当たり、利用者の何を観察すると良いのかがわからなくなります。

❸利用者の生活課題が解決した場合の目標設定

利用者の生活課題が解決した場合の目標設定

まず利用者の抱えている生活課題が解決した場合、最終的にどのような生活状態になることを目指すのか、その状態像を長期の外語目標として表現します。次に長期目標の達成に必要となる短期の介護目標を生活課題別に対応させて設定します。その際介護目標の主語は『利用者』であることを念頭に表現することが重要です。

例えば「動作が不安定で転倒・転落事故の可能性がある」という課題を解決できる場合の状態像は、それが防止できているということです。つまりこの場合の介護目標は、「安定した動作で転倒・転落を防止できる」ということになります。

❹実施する期間を設定

実施する期間を設定

生活課題の解決に向けた実施が、どの程度の期間を目処に取り組まれるのか、評価が行われる時期を設定します。その期間によって『長期目標(6ヶ月から1年程度))』、『短期目標(数週間から数カ月程度)』として位置付け、実施と評価が繰り返されていきます。
長期目標が最終到達も表であれば、そこに至るまでに段階的な目標設定が必要であり、それが『短期目標』となります。

❺介護目標設定の留意点

介護目標設定の留意点

介護目標の設定は、介護計画に基づく実践の根拠(エビデンス)を示しています。同時に、介護目標は利用者の目指す生活像でもあるため、利用者自身がその目標に対して納得できるものである必要があります。その為介護目標は介護福祉職が一方的に決めるのではなく、利用者の意思を反映させ利用者と共に取り組めるものが望まれます

3.目標と生活課題の優先順位

介護計画の立案にあたっては、解決を要する生活課題の優先度を検討する必要があります。

目標と生活課題の優先順位

優先度の判断基準は、「身体的」「心理的」「社会的」に苦痛が大きく、利用者の生きる力を損なう可能性やパワーレス状態の可能性がどの程度であるか、緊急性の度合いによって判断します。

1⃣介護目標設定の例示

3つの視点の例

【自立の視点】
❶健側を活用した動作が安定する必要がある
❷行動範囲の縮小により、生活が不活発になる可能性がある

【快適の視点】
❸自尊感情を高め心理的苦痛を軽減する必要がある
❹新たな楽しみや生きがいを見出す必要がある

【安全の視点】
❺脳梗塞の再発を予防する必要がある
❻左上下肢による安定した車いす自走をできることが必要である
❼生活場面における転倒・転落の事故を防止する必要がある

上記の❶〜❼の生活課題の優先順位を考えてみます。

利用者さんの生活が❷の状態にあるのは、❶・❸・❻のことが関係していると予測できます。❺・❼も身体の安全面から大切ではありますが、緊急性があるという状況ではないと考えました。

よって、❶・❸・❻に対する目標設定を優先し、第1位に❶・❻、第2位に❸を位置付けたいと考えます。なぜなら❶・❻の課題解決の過程で、❷や❸の改善や、❹と❼の対応も進めやすくなると思うからです、

優先順位をまとめると・・・

❶・❻→❸→❷→❹→❼→❺の目標設定とし、6つの介護目標を立てました。このようにアセスメントや介護目標お設定においては、何をどのように考えるかによって見解はここに異なります。だからこそ、チームメンバーによる直接的・間接的な観察が重要であり、チームメンバー間のケアカンファレンスが必要となります。

🔹介護目標設定の例示🔹

生活課題介護目標
自立❶:健側を活用した動作が安定する必要がある❶左上下肢を活用して安定した車いす操作ができる
安全❻:左上下肢による安定した車いす自走を出来ることが必要である
快適❸:自尊感情を高め心理的苦痛を軽減する必要がある❷右片麻痺の状態を受け入れ自尊感情を高めることができる
自立❷:行動範囲の縮小により、生活が不活発になる可能性がある❸他者との交流など生活空間の拡大が出来る
快適❹:新たな楽しみや生きがいを見いだす必要がある❹新たな楽しみや生きがいを見いだし自分らしい生活の継続ができる
安全❼:生活場面における転倒・転落の事故を防止する必要がある❺転倒・転落の事故を防止できる
安全❺:脳梗塞の再発を予防する必要がある❼脳梗塞の再発を予防できる

4.具体的な支援内容・支援方法

具体的な支援内容は、介護福祉職が実際に取り組む内容を記載します。また支援方法は、その支援内容を実現させるための具体的な方策を記載します。

具体的な支援内容・支援方法

介護計画全般の表現に言えることですが、表現内容は介護チームと利用者の共通理解が出来るものであることが重要です。
そのためには5W1H(いつ/When、どこで/Where、誰が/Who、何を/What、なぜ/Why、どのように/How)を明確にして、専門用語などを極力用いず、共通の用語で共通の理解ができ共通の行為ができるレベルで作成することが求められます。

介護計画の立案は、「医学モデル」と「社会モデル」の『統合モデル』をもとに考えます。情報収集の項で取り上げたICFモデルも医学モデルと社会モデルの統合モデルとして提示されています。

今日の高齢者像は、生活習慣病や加齢現象に伴うロコモティブシンドローム(運動器症候群)、認知症など、何らかの医療サービスを必要としつつ、福祉サービスも必要な状態にある人が多くなっています。

医学モデルと社会モデル

⚫︎【医学モデル】では、障害は個人の問題、障害を病気・外傷やそのほかの健康容態から直接的に生じるものであり、専門職による個別的な治療という形での医療を必要とするものと見ます。障害への対処は、治癒あるいは個人のより良い適応と行動変容を目標とします(解決は治療・リハビリテーションによる)。
⚫︎【社会モデル】では、障害は社会によって作られた問題とし、基本的に障害のある人の社会への完全な統合の問題として見ます。障害への対処は、生涯のある人の社会生活の全分野への完全参加に必要な環境の変更を社会全体の共同責任とする(解決は社会の環境改善による)としています。

⚠️このように考え方は全く違いますが、この2つを使いこなすことが重要となります。

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