介護の基本Ⅰ・Ⅱ

【介護における安全とは?】介護福祉士の責務とセーフティマネジメント vol.313

2021-04-22

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「介護の基本」の中から『介護における安全』について書いていきます。

利用者の尊厳の保持と安全な暮らしの提供

Contents

1.介護福祉士の責務と安全の確保
2.介護の場におけるセーフティマネジメント
3.安全を重要視する組織風土の醸成
 1⃣チームで検討する仕組みづくり
 2⃣事故を防止する記録の重要性
 3⃣介護の質の向上による安全確保
4.利用者の尊厳の保持と安全な暮らしの提供

1.介護福祉士の責務と安全の確保

介護とは?

介護はその対象となる利用者の暮らしの場面で展開されます。介護が必要になっても利用者が自らの意思で日常生活の営みを決定し、利用者を取り巻く人や地域との関係性を継続構築していくことを「尊厳のある暮らし」と考え、1人ひとりの価値観やこだわりが尊重され自己決定に基づく暮らしを継続できるように支援することが求められます。

社会福祉士及び介護福祉士法第44条の2でも、介護福祉士の誠実義務として、「その担当する者が個人の尊厳を保持し、自立した日常生活を営むことが出来るよう、常にそのものの立場に立って、誠実にその業務を行わなければならない」と規定されています。

利用者にとっての安全で安心な暮らしの提供を考えることは同然のことですが、時には「安全」を重要視するあまり、利用者の生活が制限されたり、利用者の自立性を阻害する可能性があります。

介護福祉士は利用者が介護を必要とする場面で、安全を優先するあまり尊厳ある暮らしが損なわれることが無いように、常に専門職としての倫理や責務に立ち返る姿勢が必要です。

2.介護の場におけるセーフティマネジメント

リスクマネジメント

人が暮らしを営なむ環境には様々なリスクがあります。しかし通常は、私たちは経験や知識から予測をしてリスクを回避しようとしています。介護の場でも同様に、ひやりヒヤリとした場面や、実際に起きてしまった出来事から学び、事故を未然に防止するように努めることが重要になります。

しかし、より重要なことは「事故が起きてしまってから対処をするのではなく、事故が起きる前に可能な限り予測をし、安全な環境を整える」ことです。

そそのためには、安全を確保できる仕組みや環境を整え、それを日常の介護場面に組み込んでいくことで、安全管理を行い、そもそも事故が起こりにくい状態を作るという視点が求められます。

つまり、個々の事故を繰り返さないだけでなく、類似の場面を想定するなど、先手を打った検討をすることが重要です。それにより他の利用者や他の援助場面に関しても有効で安全な環境を整えることが出来ます。このような考え方を「セーフティマネジメント」と言います。

3.安全を重要視する組織風土の醸成

セーフティマネジメント

セーフティマネジメントは、組織全体で取り組む安全の確保の考え方です。組織にセーフティマネジメントを浸透させるには、利用者の安全を検討したり、環境を整えるという考え方が組織全体の共通認識として尊重されなければなりません。具体的な方法は次項のような実践を通して組織風土が醸成されることになるでしょう。

1⃣チームで検討する仕組みづくり

事故が起きるのは・・・

事故が起きるのは個人の力量不足や不注意からではなく、誰にでも起こる可能性があることと捉える姿勢が重要です。

事故報告書が、

  • 個人の責任を問う始末書のような扱いになること
  • 事故が起きたのは個人の不注意のせいだと片付けてしまう

このような対処の仕方は間違いです。

それぞれの事故には必ず共通の要因があるなど、次に生かす事の出来る手掛かりが含まれています。チームの誰が行ってもミスが起きないような手順や環境を整えることが出来るよう、日常の様々な場面で意見を出し合い、検討できる会議運営や委員会の設置を行うことが大切です。

2⃣事故を防止する記録の重要性

記録の重要性

記録は介護にかかわる環境改善のための重要な要素となります。事後報告書はもちろんのこと、日常の支援経過の記録や介護の様々な記録を活用し、安全を損なうような場面がないかを検討します。

記録から導かれる安全にかかわる内容は、個々の利用者の状態だけでなく、例えばスタッフの動線や業務の手順、段取りも含まれます。

どのような状況で介護が行われているかを適切に記録することで、課題となる部分を検討することが出来ます。

3⃣介護の質の向上による安全確保

介護の質の向上

提供している介護の質の向上が、何よりも利用者の安全に結びつくということを理解し、チーム全体でその共通認識をもって、専門的な知識や技術の向上に努めます。

例えば、認知症高齢者が興奮して落ち着かないなどといったBPSD(行動・心理症状)は、認知症であれば必ず起きるというものではありません。その多くは、

  • その人の置かれている環境や痛み・苦痛を伴う健康状態
  • 介護者の関わり方
  • 服用している薬の影響

などが複雑に関係していることが多いといわれています。知識や技術が伴っていない不適切な介護の結果、利用者が落ち着かず転倒をするなどの事故に繋がることも多いです。

利用者の安全で安心な暮らしの提供には、適切な介護が不可欠と考え、組織で常に新しい知識や技術を磨き深めていくことが重要です。

介護の専門職

他の『介護の専門職』記事はこちらから・・・
【介護の社会的背景】専門職による介護が誕生した4つのこと vol.6

4.利用者の尊厳の保持と安全な暮らしの提供

セーフティマネジメントの基本

セーフティマネジメントの基本は、利用者が安全な状態で過ごすための仕組み作りです。しかし、最初に書いたように、安全を優先するあまり利用者の自立性を阻害するような方法では、適切な安全確保の対応とは言えません。

介護福祉の専門職は、利用者の主体性を尊重し、利用者本人がどのように暮らしたいのかという意思決定を支援しながら、同時に安全な環境を整えることが重要です。

時には、利用者の意向を尊重すると安全が確保できない場面があるかもしれません。その場合は、「生命の危険や緊急性」などを基準にして、安全を優先するのか、利用者の意思を優先するのかを場面に応じて決定していきます。

また1度決めて終わりではなく、利用者の状態に応じてチームで繰り返し検討することが重要です。より適切な対応の仕方や環境の整え方が見いだされることも考えられます。

安全を確保は高度な実践

画一的に安全な環境を作ることが難しいのは、利用者の暮らしや人生を支援する介護提供の場の特徴です。人生や暮らしという個別性と多様性のある環境を前提に、安全を確保すること自体がとても高度な実践になるのです。

だからこそ、

  • 常にこれでよかったのか
  • もっと良い方法はないのか

という、継続的な検討と点検が欠かせません。

どのような場面でも、利用者の尊厳の保持を念頭におきながら、安全な暮らしの提供に努めることが必要です。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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