介護の基本Ⅰ・Ⅱ

【❷介護福祉職の健康管理】疼痛や頸肩腕障害とは? vol.335

2021-05-14

こんにちは(^▽^)/。介護ラボのkanaです。「介護の基本」の中から『介護福祉職(介護従事者)の健康管理』について、昨日、今日、明日の3回に分けてまとめていきます。

介護従事者のこころの健康問題

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介護労働の特性と健康管理

介護労働とは

介護従事者が支えているのは、食事や排泄の介助のような「利用者の生活や生命」にかかわることです。言い換えれば「介護の対象者の人権」にかかわる事柄です。

介護労働のように、国民の「人として生きる権利」を支える労働は「ヒューマンサービス労働」と言われています。ヒューマンサービス労働には、

  • 介護労働
  • 医療労働
  • 保育労働

などがあります。

ヒューマンサービス労働は、仕事の性質や働き方に共通する次のような特徴があり、共通した健康問題が生じます。

❶労働の対象者、つまり利用者や患者のことを第一に考えて行動することが求められています。そのため、利用者等のことだけを考えて働くうちに、身体やこころに負担がかかり、体調を崩しやすくなります。

❷365日、24時間途切れることが許されない業務が多く、夜勤などもあり、生活リズムが作りにくい性質があります。そのため睡眠不足などから体調を崩しやすくなります。

❸「このぐらいで終わってよい」と、仕事の限度が自分で決めにくい特性があります。そのため、職場を離れても仕事のことが気になり、肉体的にも精神的にも過労になりやすい環境にあります。

❹専門的な知識や技能を学び続ける必要があります。そのため仕事の後や休日なども研修があり、休みが取れず疲労がたまりやすくなります。

介護労働とは

このように、介護労働が持つヒューマンサービス労働の特性を示しましたが、介護労働は「感情労働」としての特性も持っています。

感情労働とは?

仕事を行うにあたって、いつも自分の感情を相手に合わせてコントロールすることが強いられる労働のこと。介護場面で利用者から不快な言葉を浴びせられたり、利用者の家族が無理解な態度を示しても、利用者やその家族に自分の感情をぶつけることは許されません、自分の中に中に生じた怒りや苛立ち、悲しみの感情を押し殺して仕事を続けることは強いストレスとなり、心身の健康を損ねることに繋がるため、我慢し続けず、職場の仲間や上司などに話を聞いてもらうことが必要です。

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介護に従事する人の健康問題

介護従事者が働く職場は、

  • 高齢者施設
  • 障害児者施設
  • 訪問介護事業所
  • リハビリ病院

など様々です。

働く場所が異なっていても、先に示したように共通した仕事の特徴があり、そのため健康や安全も共通の問題が生じます。

1⃣腰痛

腰痛

腰痛は、腰部や背中に生じる痛みを主な症状とした病気です。初期の症状は、腰の「だるさ」や「重さ」などで、身体の動きも悪くなっていきます。

こうした症状が続いた後に、「いつとはなく」痛み出したり、仕事の中の動作がきっかけで強く痛み、日常生活にも支障をきたすことになります。

  • 車いすに利用者を移乗させる介助を行ったとき
  • 便座などへの移乗介助を行ったとき
  • 低いベッドに合わせて屈んで排泄介助を行ったとき

など、様々な介助や動作が引き金となり腰痛が起きます。

2⃣頸肩腕障害(肩こり)

頸肩腕障害(肩こり)

頸肩腕障害は、肩こりや、肩や腕の「だるさ」が初期の症状として表れます。病状が徐々に進行すると、肩や頸、腕などに痛みが生じ、腕を動かしたり物を握ったりすることが出来なくなります。

手や腕で利用者を支えたり、引き寄せたり、重い荷物を運んだりするなど、肩や腕に負担が掛かることが原因で発症します。

適切に休憩を取ったり、仕事を始める前後に頸や肩のストレッチ体操を行うことが予防に繋がります。

3⃣こころの健康問題

介護の仕事は、1つひとつが利用者にとって重要な意味を持っています。例えば食事介助には、利用者の命を繋ぐ大切な役割があります。美味しく食べてもらうための気配りや、誤飲や誤嚥が起きないような安全への対応も必要です。

しかし、施設では複数の利用者を担当するため、ゆっくり1人の利用者の食事介助に集中できない場面が多いです。職場では、ミスなく、時間を掛け過ぎずに介助することが求められます。

食事介助だけでなく、入浴や排泄の介助でもミスなく行おうとすれば緊張することになります。仕事だけでなく、利用者やその家族との人間関係、職場の同僚や上司との人間関係でも緊張することがあります。

こうした「緊張」は、こころを疲れさせます。こころを疲れさせる様々な事柄を「ストレス」と言います。

ストレスの原因となる事柄は、

  • 怖さを感じる事柄
  • 嬉しさを感じさせる事柄
  • 悲しさを感じさせる事柄
  • 緊張を感じさえる事柄

など沢山あります。

こころの疲労も身体の疲労と同じで、休息などによりうまく解消できればいいのですが、こころの疲労が重なると、心の病気に罹ります。

介護従事者は、仕事や人間関係から様々なストレスを受けるので、こころの健康管理が必要です。

4⃣けがや事故の被害

介護従事者が働く環境はいつも安全とは限りません。利用差のベッド周りのコードに足を取られて転倒したり、脱衣所の濡れた床で滑って転倒したりすることが、各地の施設で起きています。

他にも、立位が不安定な利用者を支えている最中に、利用者の転倒を防ごうとして、介護従事者がケガをするケースもよく起きています。

訪問介護で慣れない利用者の台所でケガをしたり、玄関に至る階段で転倒して捻挫や擦り傷を負うことも珍しくありません。利用者の送迎途中での交通事故や、訪問する途中の交通事故なども、介護従事者に共通する問題です。

健康に働くための健康管理

1⃣過労を防ぐ

過労を防ぐ

日々の生活の中で健康を維持するためには、疲労を回復する力と、仕事や仕事以外の原因で生じる身体や精神(こころ)の疲労とのバランスをとり、過労を防ぐ必要があります。

(1)疲労を回復する力
疲労を回復する力

体力は、年齢や性別によって個人差があります。また個人でも、健康状態などによって疲労から回復する力に違いがあります。

趣味や娯楽で、友人や家族と遊んだり食事をして楽しく過ごしたりすると、こころの回復に力を発揮します。そして、休息や睡眠は、心身の疲労回復に大きな力を発揮します。

疲労回復のために必要な睡眠時間は人によって異なりますが、6時間以下の睡眠では、腰痛を自覚する人や、うつ症状など、こころの不健康を自覚する人が増えます。

夜勤明けで昼間に眠るのと、日勤で夜眠るのとでは、疲労からの回復力が異なるため夜の睡眠が重要になります。

(2)疲労の原因

働く人にとって心身の疲労の原因は、

  • 「身体が疲れる疲労」
  • 「精神的に疲れる疲労」

の2種類あります。

疲労の原因

介護の仕事は、身体的にも精神的にも疲労します。

そして、仕事での身体的な疲労や精神的な疲労があり、仕事以外での負担が加わると、さらに疲労の原因となるため、仕事とプライベートの充実である「ライフワークバランス」が大切になります。

(3)疲労の原因と疲労を回復する力のバランスをとる

「疲労」とは、日常生活の中で、

  • 疲れが取れない
  • 朝から疲れている
  • 身体がだるい
  • 食欲がない

などの自覚症状がある状態を指します。

考えられるのは、疲労回復の力が弱くなっているか、疲労の原因である錘が重すぎることです。睡眠時間が不十分なら、睡眠時間を確保する必要があります。体力の低下や体調の不良があるなら、まずは内科医に相談します。

そして疲労の原因である重りの見直しも必要です。仕事の量が増えていないか、残業が増えていないか、夜勤が増えていないか、仕事以外でのことで無理をしていないか・・・

現状の生活を振り返りながら、疲労状態に合わせて、原因と疲労を回復するバランスを取るよう努めることが必要です。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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