介護の基本Ⅰ・Ⅱ

【❺感染症対策】4つの感染経路と原因微生物について vol.323

2021-05-02

こんにちは(^▽^)/ 介護ラボのkanaです。今日は「介護の基本」の中から『感染症対策』について。今猛威を振るっている「COVID19:コロナ)もありますし、7回に分けてまとめていきます(今日は5回目!!)。

感染症の5分類と届け出・報告の義務

Contents

1.個別の感染症対策とは?
 1⃣4つの感染経路を原因微生物
 2⃣個別の感染症対策
 3⃣感染症法における感染症の5分類と届け出・報告の義務

1.個別の感染症対策とは?

今日は、感染症の症状や特徴について色々まとめていきます。

1⃣4つの感染経路を原因微生物

❶【接触感染(経口感染を含む)】
◉特徴:手指・食品・器具を介して伝播する頻度の高い伝播経路である。
◉主な原因微生物
・ノロウイルス
・腸管出血性大腸菌
・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
・緑膿菌、など

❷【飛沫感染
◉特徴
・咳、くしゃみ、会話などで、飛沫粒子(5µm以上)により伝播する。
・1m以内に床に落下し、空中を浮遊し続けることはない
◉主な原因微生物
・インフルエンザウィルス
・ムンプスウィルス
・風疹ウィルス
・レジオネラ属菌、など

❸【空気感染
◉特徴
・咳、くしゃみなどで、飛沫核(5µm以下)により伝播する。
・空中に浮遊し、空気の流れにより飛散する
◉主な原因微生物
・結核菌
・麻しんウィルス
・水痘ウィルス、など

❹【血液媒介感染
◉特徴:病原体に汚染された血液や体液、分泌物が針刺し事故等により体内に入ることにより感染する。
◉主な原因微生物
・B型肝炎ウィルス
・C型肝炎ウィルス
・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、など

※2013年、厚生労働省「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」から

2⃣個別の感染症対策

結核

結核
◉原因・感染源:結核菌
◉症状・特徴
・呼吸器症状(咳とたん、血痰、喀血)
・全身症状(発熱、寝汗、倦怠感、体重減少)
・咳が2週間以上続く場合は要注意。高齢者では主に全身衰弱、食欲不振などの症状が出てくることもある。
◉感染予防:年1回の胸部X線検査
◉発生時の対応
・症状がある利用者とその介護者はマスクを着用する。
・医療関係者による喀痰検査・胸部X線検査の実施。
・検査結果で陽性の場合は、保健所の指示に従う。

インフルエンザ

インフルエンザ
◉原因・感染源:インフルエンザウィルス(A型、B型、新型等)
◉症状・特徴
・38℃以上の突然の発熱
・悪寒、咽頭痛、筋肉痛、頭痛、咳、全身倦怠感
◉感染予防:利用者・職員へのワクチンの予防接種
◉発生時の対応
・施設内に設置された感染対策委員会の行動計画に従う。
・インフルエンザの疑いがある人は早めに医療機関を受診する。

レジオネラ肺炎

レジオネラ肺炎
◉原因・感染源
・レジオネラ属の細菌
・施設内での感染源:循環式浴槽水、浴槽水、加湿器の水、給水・給湯水
・人から人への感染はない
◉症状・特徴:全身倦怠感、筋肉痛、発熱、乾性の咳、喀痰、胸痛、腹痛や下痢などの消化器症状
◉感染予防:感染源となる施設・設備の管理(点検・清掃・消毒)の徹底
◉発生時の対応
・患者が発生したら速やかに保健所に連絡し、行政に届け出る。
・直ちに浴槽の使用を禁止にする。

肺炎球菌による肺炎等

肺炎球菌による肺炎等
◉原因・感染源:肺炎球菌
◉症状・特徴:咳、痰、悪寒、発熱、呼吸困難、胸痛
◉感染予防
・うがいや手洗いの徹底
・慢性心疾患や慢性呼吸器疾患、糖尿病などの基礎疾患のある人には肺炎球菌ワクチン接種が効果的
◉発生時の対応
・標準予防策(スタンダードプリコーション)で対応する。
・ペニシリン耐性肺炎球菌感染症の場合は、保健所に報告する。

感染性胃腸炎

感染性胃腸炎
◉原因・感染源
・ノロウイルス
・経口感染がほとんどである
◉症状・特徴:嘔気、嘔吐(噴水状に突然嘔吐することもある)、腹痛、下痢
◉感染予防
・汚染された貝類(カキなど)を十分過熱しない状態で食べた場合に感染するため、85℃以上で1分間以上の加熱調理をする。
・感染者の便や嘔吐物の処理の際は必ず予防衣やマスク、使い捨て手袋を使用する。
・消毒薬は次亜塩素酸ナトリウム液を使用する。
◉発生時の対応
・保健所や行政への報告が必要な場合もある。

薬剤耐性菌

薬剤耐性菌
◉原因・感染源
・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌の薬剤耐性菌
・接触感染が主である
◉症状・特徴:発熱、感染箇所の症状(咳、痰、尿路感染、下痢、褥瘡感染等)
◉感染予防
・手洗いの徹底。使用した物品を触った後の手洗いや手指消毒の徹底
◉発生時の対応
・感染者の個室対応といった接触感染の予防措置
・医療機関の受診

腸管出血性大腸菌感染症

腸管出血性大腸菌感染症
◉原因・感染源:ベロ毒素産生菌(O157等)
◉症状・特徴:平均3~5日の潜伏期を経て発症する。水様便が続いた後、激しい腹痛と血便がある。
◉感染予防
・手洗いの徹底(特に排便小屋食事前等)
・消毒(便座やドアノブなどのアルコール含浸綿での清拭)
・食品の洗浄や十分な加熱といった二次感染の予防
◉発生時の対応
・速やかに医療機関を受診し、医師の指示に従う。
・確定診断後、保健所や行政に報告する。

疥癬

疥癬
◉原因・感染源:ヒゼンダニ
◉症状・特徴
・掻痒感(特に夜間に激しいかゆみ)
・皮疹(指間、腋下、下腹部、大腿内側に現れる発疹)
・疥癬トンネル
・通常の疥癬と、感染力の強い重症の疥癬(角化型疥癬)がある
◉感染予防
・ヒゼンダニは熱に弱いため、衣類やリネン類は50℃以上の熱水で10分以上の洗濯をする。
・定期的な布団の日光消毒や乾燥。
◉発生時の対応
・皮膚科を受診する。
・入浴の順番は最後にするのが望ましい。
・角化型疥癬の場合は、個室対応にする。居室への入室時の予防衣や使い捨て手袋などの着用。居室の湿式清掃。

3⃣感染症法における感染症の5分類と届け出・報告の義務

1型~5型感染症

1型感染症
エボラ出血熱、クリミア・コンゴ出血熱、痘そう、ペスト、南米出血熱、マールブルグ病、ラッサ熱
◉主な対応・措置:診断後ただちに届け出

2型感染症
急性灰白髄炎、結核、ジフテリア、重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウィルス属SARSコロナウィルスであるものに限る)、鳥インフルエンザ(N5N1)、鳥インフルエンザ(N7N9)
◉主な対応・措置:診断後ただちに届け出

3型感染症
コレラ、細菌性赤痢、腸管出血性大腸菌感染症、腸チフス、パラチフス
◉主な対応・措置:診断後ただちに届け出

4型感染症
E型肝炎、ウエストナイル熱、A型肝炎、エキノコックス症、黄熱、オウム病、オムスク出血熱、回帰熱、キャサヌル森林病、Q熱、狂犬病、コクシジオイデス症、サル痘、ジカウィルス感染症、重症熱性血小板減少症候群(病原体がフルボウィルス属SFTSウィルスであるものに限る)、腎症候性出血熱、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、チクングニアネ熱、つつが虫病、デング熱、炭疽、東部ウマ脳炎、鳥インフルエンザ(H5N1及びN7N9を除く)、ニパウィルス感染症、日本紅斑熱、日本脳炎、ハンタウィルス肺症候群、Bウィルス病、鼻疽、ブルセラ症、ベネズエラウマ脳炎、ヘンドラウィルス感染症、発疹チフス、ボツリヌス症、マラリヤ、野兎病、ライム病、リッサウィルス感染症、リフトバレー熱、類鼻疽、レジオネラ、レプトスピラ症、ロッキー山紅斑熱
◉主な対応・措置:診断後ただちに届け出

【5型感染症】
アメーバ赤痢、ウィルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)、カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症、急性弛緩性麻痺(急性灰白隨炎を除く)、急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く)、クリプトスポリジウム症、クロイツフェルト・ヤコブ病、劇症型溶結性レンサ球菌感染症、後天性免疫不全症候群、ジアルジア症、侵襲性インフルエンザ菌感染症、侵襲性髄膜炎菌感染症、侵襲性肺炎球菌感染症、水痘(入院例に限る)、先天性風疹症候群、梅毒、播種性クリプトコックス症、破傷風、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症、バンコマイシン耐性腸球菌感染症、風疹、麻疹、薬剤耐性アシネトバクター感染症
◉主な対応・措置:7か以内に届け出(侵襲性髄膜炎菌感染症及び風疹、麻疹は診断後ただちに届け出)

RSウィルス感染症、咽頭結膜熱、A軍溶結性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、水痘、手足口病、伝染性紅斑、突発性発疹、百日咳、ヘルパンギーナ、流行性耳下腺炎
◉主な対応・措置:次の月曜日(小児科定点医療機関等が届け出)

インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く)
◉主な対応・措置:次の月曜日(インフルエンザ定点医療機関及び基幹定点医療機関が届け出)

急性出血性結膜炎、流行性角結膜炎
◉主な対応・措置:次の月曜日(眼科定点医療機関が届け出)

性器クラミジア感染症、性器ヘルペスウィルス感染症、線形コンジローマ、淋菌感染症
◉主な対応・措置:翌月初日(性感染症定点医療機関が届け出)

クラミジア肺炎(オウム病を除く)、細菌性髄膜炎、マイコプラズマ肺炎、無菌性髄膜炎
◉主な対応・措置:次の月曜日(基幹定点医療機関が届け出)

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、薬剤耐性緑膿菌感染症
◉主な対応・措置:翌月初日(基幹定点)

※厚生労働省「高齢者介護施設における感染対策マニュアル」、2018年3月22日までに発行された官報を元に一部改変

感染症は、早期に発見することがその後の対応にも大きな影響を及ぼします。「おかしい?」と感じた時は、現在の症状と照らし合わせて検討することが大切です。

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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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