生活支援技術Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ

【内部障害】心臓機能障害4つに応じた介護と理解 vol.35

2020-07-18

こんにちは!

介護ラボ(kanalog)のカナです。今日は・・・

【内部障害】心臓機能障害の介護と理解、4つの疾患について

Contents

1.心臓機能障害の理解
 ①心臓のしくみ
 ②心臓の働き
 ③血液循環(全身)
 ④心臓機能障害とは
2.狭心症と心筋梗塞の違い
3.心臓の主な疾患
 ❶虚血性心疾患
 ❷心不全
 ❸心臓弁膜症
 ❹不整脈
  (1)人口ペースメーカー
  (2)植込み型除細動器(ICD)

1.心臓機能障害の理解

①心臓のしくみ

心臓は握りこぶし大の臓器で、
重さは成人で約250~300gです。

心臓は心筋という横紋筋でつくられており、左右の心房・心室の4つの部屋に分かれています。右心房は上下の大動脈、右心室には肺動脈、左心房には左右の肺からそれぞれ2本ずつの肺静脈、そして左心室には大動脈が接続しています。

心房と心室の間、肺動脈や大動脈の接続部には、逆流を防ぐ弁があります。

冠状動脈は、心臓に血液(栄養)を供給する血管で、大動脈の起始部から枝分かれし、心臓を取り囲むようにして走行しています。

②心臓の働き

心臓は血液を全身に供給するポンプの役割をもっています。心臓の拍動は、洞(房)結節で発生した電気刺激が心臓全体に伝わることで起こります。この電気刺激の伝わる連絡路を刺激伝導系といい、心臓が自身の刺激によって拍動することを自動能と言います。

③血液循環(全身)

体循環⇒血液が左心室から拍出されて全身をめぐり、右心房に戻ってくるまでの経路。血液が心臓の拍動によって大動脈から徐々に送り出され、脳や腎臓、肝臓などの臓器や全身の筋肉に分配されていきます。

肺循環⇒右心室から拍出されて左右の肺をめぐり左心房に戻ってくるまでの経路。

④心臓機能障害とは

心臓の機能低下により日常生活に支障をきたした状態のこと。

心臓はそのポンプ機能により、血液を全身に供給する役割を持っています。心臓機能障害では、全身が必要とする血液を十分に供給できない状態となります。

2.狭心症と心筋梗塞の違い

狭心症と心筋梗塞の違い

●狭心症
・病態:冠状動脈の狭窄又は一過性の閉塞による一過性の心筋の虚血
  (心筋の壊死には至っていない)
・胸痛発作:前胸部の締め付けられるような痛みや圧迫感
・胸痛発作の持続時間:労作性(動いている時)では、3~5分、長くても15~20分程度
・速効性硝酸薬の効果:1~2分で効果がみられる

●心筋梗塞
・病態:冠状動脈の閉塞による心筋の壊死
・胸痛発作:激烈な胸部の痛み
・胸痛発作の持続時間:20分以上持続し、安静にしても改善しない
・速効性硝酸薬の効果:無効

3.心臓の主な疾患

❶虚血性心疾患

心筋に酸素や栄養素を送る血管である冠状動脈の狭窄や閉塞によって、心筋に十分な血液が送れなくなった状態のことを虚血性心疾患という。

●狭心症⇒冠状動脈の狭窄によって一時的に心筋への血流が途絶えたもの

●心筋梗塞⇒冠状動脈の閉塞によって心筋への血流が途絶え、心筋が壊死に陥ったもの

🔸狭窄:血管の内腔が狭くなること
🔸閉塞:血管が血液の塊などでつまり、血液の流れが途絶えること
🔸壊死:細胞が死んでしまうこと

狭心症発作時の症状は胸痛ですが、利用者によっては胸部の圧迫感や締め付けられるような感じ、不快感、息切れとして表現されることもあります。また歯の痛みや肩の痛みとして自覚されることもあります。狭心症発作の症状の持続時間は短く、長くても15~20分程度で症状は改善します。

狭心症の診断を受けている人の場合、発作時に使用する目的で硝酸薬の舌下錠やスプレーが処方されています。発作時に使用すると症状は速やかに改善します。

心筋梗塞では、激烈な胸痛が起こり、硝酸薬の舌下錠やスプレーを使用しても痛みは改善されません。梗塞の場所によっては、左肩、左上腕、心窩部に痛みを訴えることもあります。また、糖尿病がある人の場合は、症状を自覚しないこともあるので注意が必要です。

虚血性心疾患は、食生活(高コレステロール、過食)、運動不足、喫煙、ストレスなどによって引き起こされる動脈硬化が原因で発症します。

硝酸薬:血液を広げる作用のある薬。代表的なものがニトログリセリン。
動脈硬化:動脈の壁が厚く硬くなって、血管のしなやかさが無くなった状態。

❷心不全

心臓のポンプ機能が低下し、身体の組織が必要としている血液量を拍出できない状態のこと。

殆どすべての心疾患が心不全になる可能性があります。心不全が進行すると、夜間、就寝中息苦しくなって目覚めるという起立性夜間呼吸困難がみられるようになります。仰臥位(仰向け寝)では呼吸困難がひどくなり、自然と起き上がって呼吸することを起座呼吸(きざこきゅう)と言います。

心不全とは

●左心不全(肺循環系のうっ血)
症状:呼吸困難、血圧低下、頻脈、全身倦怠感

●右心不全(体循環系のうっ血)
症状:頸静脈怒張、下肢の浮腫、腹水、肝腫大

・頸静脈怒張:頸静脈が膨れたように見える状態

・腹水:腹腔内に大量の体液がたまっている状態

❸心臓弁膜症

心臓弁膜症とは?
心臓の弁が、機能障害を起こしている状態のこと
🔸症状:血圧低下、狭心痛、失神発作、呼吸困難

狭窄症⇒血液が通過するときに弁の開きが悪く狭くなったもの

閉鎖不全⇒血液が通過したあと弁が閉じきれず血液が逆流する状態

心臓の4つの弁のうち僧房弁と大動脈弁で起こるものが多く、それぞれ僧房弁狭窄症、僧房弁閉鎖不全、大動脈弁狭窄症、大動脈弁閉鎖不全といいます。これらの場合、肺静脈、左心房、左心室の血流に影響が出ます。

症状が軽いうちは食事税源、運動制限、薬の内服が行われ、症状の進行に伴って弁置換術などの外科的療法が行われます。

❹不整脈

不整脈

不整脈とは?
心筋は、刺激伝導系によって、心房と心室が順番にリズムよく収縮していますが、心臓の電気刺激の異常で、脈拍が不規則になったり、遅すぎたり、速すぎたりすること。
●症状:動機や胸部の違和感、めまい、息切れ、胸痛

不整脈があっても症状が全く見られないこともあります。また不整脈が原因で失神発作を起こすこともあり、これをアダムススーストークス(Adams-Stokes)症候群といいます。不整脈のなかには、健康な人にも見られる問題のないものもありますが、心停止に繋がるため緊急治療を必要とする不整脈もあります。

治療は、抗不整脈薬などの薬物療法、電気的除細動、人工ペースメーカー治療、植込み型除細動器などがあります。症状を伴う徐脈性不整脈や心停止を伴う場合は、突然死を防ぐために人工ペースメーカーの適応となります。

心房細胞は年齢と共に増える不整脈です。心房内で血液の流れが悪くなるので血栓が生じやすくなります。塞栓症を予防するために抗凝固薬(ワルファイン)が処方されることもあります。

電気的除細動
電気ショックを行って不整脈をもとに戻す治療法
血栓
血管内でできる血液の塊のこと
塞栓症
血栓などが血流にのって運ばれ血管をふさいだ状態
抗凝固薬
血液を固まりにくくして血栓ができるのを防ぐ薬

(1)人口ペースメーカー

人口ペースメーカーは、主に徐脈性不整脈の治療として用いられます。人工的に心臓に電気刺激を与えて、心臓の拍動をコントロールするための機器です。

人工ペースメーカーが植え込まれている人は適切な脈拍が保たれているのか自分で脈拍を測定して確かめる必要があります。また、電磁波の影響を受けると設定が変更されてしまうことがあるので、日常生活おいていくつか注意が必要となります。

(2)植込み型除細動器(ICD)

植込み型除細動器は、心室細動や心室頻拍など心停止に陥るリスクの高い人に用いられます。体内に植え込み、常に心拍数を監視して心拍数があらかじめ設定された値を上回ると、心臓の状態に応じて電気的な刺激を与えて心臓のリズムを戻す機器です。


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kana

はじめまして(^-^)/
介護ラボのカナです。
ブロガー歴2年半(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士として就業中。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」「介護福祉士」 ◉現在福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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