福祉住環境コーディネーター

【③福祉住環境コーディネーター1級の役割】高齢者住まい法(ソフト・ハードの一体化) vol.655

2022-03-30

こんにちは💚 介護ラボのkanaです。今日は「福祉住環境」の中から『福祉住環境コーディネーター1級の役割』について、6回に分けて書いていきます。今日は3回目です!

地域包括ケアのソフト・ハード面のアプローチ

Contents

1.地域包括ケアのソフト・ハード面のアプローチ
 1⃣地域包括ケアのソフト面
 2⃣地域包括ケアのハード面
 3⃣高齢者住まい法(ソフト・ハードの一体化)

1.地域包括ケアのソフト・ハード面のアプローチ

高齢者や障害者をはじめ、全ての人にやさしい福祉のまちづくりについては、ハード、ソフト両面からのアプローチについて把握しておかなければなりません。

1⃣地域包括ケアのソフト面

ソフト面は、2000年(平成12年)に改正された「社会福祉法」によって、市区町村の「地域福祉計画」と、都道府県の「地域福祉支援計画」が法制化されました。

市区町村については、自主的に取り組むこととされましたが、この計画策定は、

  • 「介護保険法」に基づく「介護保険事業計画」
  • 「障害者総合支援法」に基づく「障害福祉計画」

等、各福祉分野の計画を横断的に繋ぎ、地域の社会福祉を総合的に推進する計画づくりで、社会福祉基礎構造改革の一環になります。

2⃣地域包括ケアのハード面

ハード面では、2005年に、これからの高齢社会における社会資本整備の考え方の目標をまとめた「ユニバーサルデザイン政策大網」が国土交通省によって策定され、翌2006年にこの大網を実現する法制度として、それまでの「ハートビル法」と「交通バリアフリー法」を統合した『高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)』が制定、施行されました。

我が国の福祉のまちづくりは、車いすを使用する市民によって立ち上げられましたが、高齢者や障害者等の日常生活と社会生活における移動上及び施設の利用上の利便性や安全性の向上を図るため、市区町村はこの法律によって「バリアフリー基本構想」を策定出来ることとされました。

さらには、2006年、新しい住宅政策の憲法となる、

  • 「住生活基本法」

が制定、施行されました。

これは、1966年(昭和44年)に制定された「住宅建設計画法」以来の住宅政策のあり方を抜本的に見直し、豊かな住生活の実現を図るための今後の政策の基本方針を示した法律です。

この法律によってはじめて、

  • 「低額所得者」
  • 「被災者」
  • 「高齢者」
  • 「障害者」
  • 「子育て家庭」

等の住宅困窮者に対する「住宅セーフティネットの構築」という理念が導入され、「特に配慮を要する者の居住の確保」を図るための目標設定が国や地方公共団体の責務とされました。

そして、法の第9条には、「地域において保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者」との連携協力が明記され、2006年度を初年度とした10年計画として国が策定した「住生活基本計画(全国計画)」では、基本的な施策として「高齢者、障害者等が、地域において安全・安全で快適な住生活を営むことが出来るよう、住宅のバリアフリー化や見守り支援等のハード・ソフト両面の取り組みを促進するとともに、高齢者、障害者に配慮した賃貸住宅の供給や公的賃貸住宅等と福祉施策の一体的整備を推進する」ことが掲げられました。

しかし、この「住生活基本計画」は、概ね5年ごとに見直すこととされており、2016年(平成28年)には、2016~2025年度の10年間を計画期間とするt新たな全国計画が閣議決定され推進されています。

3⃣高齢者住まい法(ソフト・ハードの一体化)

2001年(平成13年)に制定された「高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)」は、高齢者が安心・快適に暮らせる居住環境の整備を持ち家・借家の両面から推進するための施策です。

この施策は、

  • 「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」
  • 「高齢者円滑入居賃貸住宅(高円賃)」
  • 「高齢者専用賃貸住宅(高専賃)」

が制度化されました。

しかし、これらの賃貸住宅の中には、高齢者の身体特性や生活特性への配慮が十分でなく、急増する1人暮らしや夫婦のみの高齢者世帯の安心の確保が期待しにくいことから、国土交通省は厚生労働省と連携して、高齢者の生活を支えるハード・ソフトが一体となった住まいの整備を目指して、2011年(平成23年)、同法は改正されました。

そして、両省共管による「サービス付き高齢者向け住宅」が創設されました。それに伴い、高優賃、高円賃、高専賃制度は2011年(平成23年)10月に廃止されました。

このように、高齢者の住まいや福祉のまちづくりに関係する新たな制度や施策が矢継ぎ早に制定・改定され、地方自治体が策定・実施すべき計画等が増えていることは、福祉住環境コーディネーター1級の活躍が期待される場も拡大していることといえます。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
よろしくお願いします♡

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