社会の理解

【結核・感染症の予防】感染症類型(1類~5類)について vol.618

2022-02-21

こんにちは 介護ラボのkanaです。今日は「社会の理解」の中から『結核・感染症の予防』について書いていきます。

感染症法(7つの要点)とは?

Contents

1.結核・感染症の予防・対策に関する制度と施策
 1⃣感染症法(7つの要点)
 ◉感染症類型(1類~5類)
 2⃣結核対策
 3⃣薬剤耐性対策

1.結核・感染症の予防・対策に関する制度と施策

1⃣感染症法(7つの要点)

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する措置を定めた法律として、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」があります。

3つの予防に関する法律、

  • 伝染病予防法
  • 性病予防法
  • 後天性免疫不全症候群

を統合し、1998年(平成10年)に成立し、1999年(平成11年)から施工されました。

その後、2006年(平成18年)の改正により2007年度(平成19年)から結核予防法が廃止され、感染症法に組み込まれました。

感染症法の7つの要点は次の通りです。

  • ❶感染症の発生・拡大に備えた事前対応型行政の構築
  • 感染症類型と医療体制
  • ❸患者等の人権を尊重した入院手続きの整備
  • ❹蔓延防止に資する必要十分な消毒等の措置の整備
  • ❺動物由来感染症対策の整備
  • ❻病原体等の所持等の規制の整備
  • ❼新型インフルエンザ対策の整備

◉感染症類型(1類~5類)

感染症類型(一部抜粋)
1類】・エボラ出血熱、痘そう、ペスト、など

2類】・重症急性呼吸器症候群(SARS)、結核、鳥インフルエンザ、など

3類】・腸管出血性大腸菌感染症、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、など

4類】・A型肝炎、E型肝炎、狂犬病、エノキコックス症、デング熱、日本脳炎、マラリア、レジオネラ症、ボツリヌス症、など

5類】・インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く)、ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)、後天性免疫不全症候群、麻しん、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、感染性胃腸炎、クロイツフェルト・ヤコブ病、マイコプラズマ肺炎、など

感染症法では、感染力や罹患した場合の重篤性などに基づき、感染症を危険性が高い順に1類から5類(上記表)に分類し、医師に都道府県知事への届け出義務を課しています。

多くの人が次々と亡くなっていく感染症は、有史以前から人類にとっての脅威でした。流行するとなすすべもなく、ただ恐れ、災禍が過ぎ去るのを祈るばかりでした。

しかし、19世紀末以降、人類は医療を進歩させ感染症を徐々に制圧してきました。

かつてに比べれば被害は小さく抑えられているとはいえ、感染症はいまだ大きな問題です。

1970年(昭和45年)以降、世界で少なくとも30の新興感染症(エボラ出血熱、後天性免疫不全症(AIDS)、C型肝炎等)が出現し、2019年12月初旬に、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が中国武漢市で第1例目の感染者が報告され、その後全世界に感染を拡大させ、未だ収束していません。

また、既に克服されたと考えられていた感染症である結核やマラリアが再興しています。国際交流の活発化や航空機による高速大量輸送などにより感染拡大が高速化するなど、現代社会特有の新たな課題も出現しています。

2⃣結核対策

結核菌によって空気感染する「結核」は、1950年(昭和25年)までは日本人の死因の1位を占める年が多い状況でした。

しかし、1945年(昭和20年)の終戦以降、抗生物質(ペニシリン)を用いた化学療法の普及などによって激減しました。1951年(昭和26)に制定された結核予防法がその後押しをしました。

かつてに比べると大幅に減っているものの、日本における近年の結核の発症者数・死者数は減少から横ばい状態へと転じ、ほかの先進諸国に比べて高い水準のままとどまっています。

前述の通り、2007年度(平成19年)から結核予防法は廃止され、結核予防は感染症法に組み込まれることになりました。感染症法では2類感染症に分類されています。

予防策として実施されているBCG接種は、結核予防法の廃止に伴い、予防接種法(1948年(昭和23年)成立)で定められることとなりました。

3⃣薬剤耐性対策

人類の歴史と共にあった感染症の脅威は、1929年に初の抗生物質であるペニシリンが発明されて以来、抗菌薬(抗生物質及び合成抗菌剤)の開発・普及によって、克服されるかに思われました。

  • しかし実は、抗菌薬には薬剤耐性という大きな問題があったのです。

薬剤耐性とは、抗菌薬に対して細菌が抵抗性を獲得することです。つまり、抗菌薬を反復して投与していくと、その抗菌薬に対して細菌が抵抗性を獲得し、効果が低下していく(薬が効かなくなっていく)のです。

抗菌薬の不適切な使用(必要性が低いのに安易に抗菌薬を投与するなど)を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。

この問題に対してWHO(世界保健機関)が、2011年に世界的な取り組みを推進する必要性を国際社会に訴えました。

日本でも、薬剤耐性対策に関する包括的な取り組みについて議論され、2016年(平成28年)に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン2016ー2020」が策定されました。

このプランに基づき、「適切な薬剤」を「必要な場合に限り」「適切な量と期間」を使用することを徹底するための国民運動を展開するなど、薬剤耐性対策の推進が図られています。

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kana

はじめまして(^-^)/ 介護ラボのカナです。
ブロガー歴3年超(818記事執筆)
介護のあれこれを2020年6月~2022年9/8まで毎日投稿(現在リライト作業中)

社会人経験10➡介護の専門学校➡2021年3月卒業➡2021年4月~回復期のリハビリテーション病院で介護福祉士➡2023年1月~リモートワークに。

好きな言葉は『日日是好日』
「福祉住環境コーディネーター2級」・「介護福祉士」取得
◉福祉住環境コーディネーター1級勉強中!
介護のことを少しでも分かり易く書いていきたいと思っています。
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