【医療的ケア】介護福祉職が実施可能となった5つの医行為 vol.47

こんにちは(^▽^)/

介護ラボ・kanalogのカナです。 今日は・・・

法改正による喀痰吸引等制度、実施可能な5つの医行為について

Contents

1.医行為とは
 ❶チーム医療
 ❷医療の倫理の4原則
2.喀痰吸引等制度
 ①医療制度の変遷
 ②家族ケア負担とのその解決策
3.社会福祉士及び介護福祉士の法改正
 ❶法改正による喀痰吸引等制度の概要
 ❷法改正により実施可能となった5つの医行為
 ❸医療的ケアを実施できる条件

1.医行為とは

医行為は、

『医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれのある行為』

『医師の医学的判断および技術をもってするのでなければ人体に危害を及ぼし、または危害を及ぼすおそれのある行為』

とされています。このため、医師法第17条は、「医師でなければ、医業をなしてはならない」と規定し、医師が医業(医行為を業として行うこと)を独占する旨を明らかにしています。

『喀痰吸引』や『経管栄養』もそれぞれ危険性を伴った行為ですので、医行為の範囲に含まれています。

❶チーム医療

チーム医療とは、「医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者の状況に的確に対応した医療を提供すること」とされています。

介護職員に対しては、「地域における医療・介護等の連携に基づくケアの提供(地域包括ケア)を実現し、患者や家族へのサービスの向上を推進していくために、介護職員と看護職員の役割分担と連携をより一層進めていく必要がある」と期待されています。

2011年(平成23年)の社会福祉士及び介護福祉士法の改正によって、介護福祉士や介護福祉職は「喀痰吸引」と「経管栄養」を行うことになり、医療チームの一員としても役割を果たすことになりました。

介護福祉士等と、医師、看護師等は、利用者の安全と健康維持・増進のために日頃から利用者の心身の状況に関する情報を共有し、報告・連絡・相談について取り決めをしておくなど密に連携し合うことが重要となります。

❷医療の倫理の4原則

医療の倫理

医療の倫理とは?
医療は人の生命と健康に関わる行為です。医療を担う意志、看護師等は、免許を持っているだけではなく、利用者が自身の生命や健康をかけて信頼していることに対して謙虚に答えること。

利用者の信頼にこたえる誠実な医療を行うために、倫理上の原則を守ることが求めらえています。

「喀痰吸引」や「経管栄養」も医行為になります。それらを行う介護福祉職も医療の倫理を理解し倫理上の原則を守ることが求められます。

介護福祉職が業務を実施するうえで規範とする介護福祉士会の倫理要綱と、医療の倫理は具体的な場面では少し相違があると感じられる部分もあるかもしれませんが、介護福祉職であっても、医療的ケアを行う際には、医療の倫理上の原則を踏まえることが必要です。

医療の倫理上の4原則
(1979年ビーチャムとチルドレスが提唱)

①自立尊重原則
(自立的な患者の意思決定を尊重する)

②無危害原則
(患者に危害を及ぼすのを避ける)

③善行原則
(患者に利益をもたらす)

④正義原則
(利益と負担を公平にする)

2.喀痰吸引等制度

医療の資格を持たない介護福祉職が医行為である「喀痰吸引」「経管栄養」を行うことは法的に禁じられていました。しかし、高齢化などの社会的背景から医行為が必要な人々が増えてきました。そのため介護福祉職が「喀痰吸引」や「経管栄養」を行う必要性が生じ、このことに対する問題が顕在化し、その制度化が検討され、社会福祉士及び介護福祉士法が改正にいたりました。

法改正後も「喀痰吸引」や「経管栄養」は医行為と整理されていますが、法制で定めれた行為についてのみ、一定の教育や環境条件のもとに業として行えるようになりました。

①医療制度の変遷

日本の医療は1900年代後期までは、医療機関(病院や診療所)の外来や入院病棟で行われていました。日本の社会的背景として、急速に高齢化が進み、また医療を必要とする人々が増加、医療費が高騰する一方経済の成長は衰え、財政的な困難に直面しました。

これらの理由から、自宅で療養する人々に対する医療の提供が、次第に制度化され「施設から地域へ」と転換されていきました。

医療保険制度では、外来医療や入院医療に加えて在宅医療の部門が確立され、在宅療養支援診療所などの拠点医療機関や訪問看護事業所、そして介護保険制度により、居宅療養生活を支援する事業所(例えば訪問介護事業所や訪問看護事業所など)の整備や充実が進められています。

②家族ケア負担とのその解決策

在宅生活で医療が必要になった場合、利用者の自宅には医療関係者がいるわけではありません。利用者の病態によっては医療的ケアが頻回に必要になることもあり、その場合医療的ケアは家族によって行われることになります。こうしたことから家族のケア負担が社会問題になってきました。

全身の筋肉が萎縮し、自分で歩くことや手を動かすこと、会話や食べ物を飲み込むこと、咳をして痰を出すこと等が自由に出来なくなってしまう病気、ALS:筋萎縮性側索硬化症の人達では、家族の負担が大きくなります。

ALSで療養している家族は一晩に痰の吸引のために3〜4回、時には10回以上起きることもあります。家族は十分な睡眠を取れなくなってしまいます。また、毎日の食事や水分を、胃や腸まで挿入したチューブを通して入れることも1日3回以上必要です。家族が会社などに勤めることも十分にできなくなってしまいます。

そこで、ALSで療養する人たちや家族が参加している「日本ALS協会」では、2002年(平成14年)に「ALS等吸引を必要とする患者に医師の指導を受けたヘルパー等介護職が日常生活で吸引することを認めて下さい」と要望書を国に提出し、国はこの問題を検討することになりました。

その結果一定の条件のもと、家族、医師、看護職員以外による喀痰吸引、経管栄養の実施をやむをえないものとする通知が、国から順次発出されました。『実質的違法性阻却論』という考え方で、当面の間、安全に注意していれば介護福祉職が喀痰吸引や経管栄養を実施することについて容認されるようになりました。

3.社会福祉士及び介護福祉士の法改正

2011年(平成23年)の社会福祉士及び介護福祉士法の改正により、介護福祉士の定義を規定している第2条第2項に下線部分(下記に記載)が挿入されました。

社会福祉士介護福祉士法(定義)第2条2(略)

この法律において「介護福祉士」とは、第42条第1項の登録を受け、介護福祉士の名称において、専門的知識及び技術を持って、身体上または精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者につき心身の状況に応じた介護(喀痰吸引)その他のその者が日常生活を営むのに必要な行為であって、医師の指示の下に行われるもの(厚生労働省令で定めるものに限る。以下「喀痰吸引等」という。)を含む。)を行い、並びにその者及びその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業とする者をいう。

❷法改正により実施可能となった5つの医行為

介護福祉職等が行うことの出来る行為の範囲は決められており、全て医師の指示の下に行われています。

①口腔内の喀痰吸引

②鼻腔内の喀痰吸引

③気管カニューレ内部の喀痰吸引

④胃ろう又は腸ろうによる経管栄養

⑤経鼻経管栄養

になります。

①と②の喀痰吸引については、咽頭の手前までを限度とし、④の胃ろう又は腸ろうによる経管栄養の実施の際には、胃ろう・腸ろうの状態に問題のないことの確認を、⑤の警備経管栄養の実施の際には、栄養チューブが正確に胃の中に挿入されていることの確認を、医師又は看護師(保健師、助産師、看護師及び准看護師)が行うことも決められています。

医行為」「喀痰吸引経管栄養

他の『医行為』『喀痰吸引』『経管栄養』記事はこちらから・・・
【医療的ケア】安全に喀痰吸引や経管栄養を提供する4つの方法 vol.48

❸医療的ケアを実施できる条件

介護福祉士が業務として喀痰吸引や経管栄養を行うには、介護福祉士養成課程において、「医療的ケア(喀痰吸引等)」に関する教育を受けることが必要です。

なお、養成課程において、実地研修まで終了していない場合は、就業後に登録事業者(登録喀痰吸引等事業者)において実地研修を修了する必要があります。

また、都道府県又は登録研修期間が行う喀痰吸引等研修を修了し、都道府県に登録して認定特定行為業務従事者認定証の交付を受けることで、介護福祉職等が医療的ケアを提供することができます。

医行為


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